「世間体」の意味とは?「世間体」と「体裁」の違い・読み方・英語【使い方や例文】
世間体は、大人になれば、一度は聞いたことがある言葉でしょう。
そして、これを気にしなければいけない場面も多くなります。
目次
- 「世間体」の意味とは?
- 「世間体」の読み方
- 「世間体」の英語(解釈)
- 「世間体」の言葉の使い方
- 「世間体」を使った言葉や熟語・意味を解釈
- 「世間体」を使った例文や短文・意味を解釈
- 「世間体」と「体裁」の違い
「世間体」の意味とは?
世間体とは、"世の中からどのように見られているか"という体面のことです。
よって、これがいい場合には、誰に見られても問題がないということになり、悪い時には何かを直さないといけないかも知れません。
ですが、見掛けだけのことではないので、直そうにも直せない内容も少なくありません。
例として、浪人生活に対して"世間体が悪い"と表現されてしまった場合、その状態から抜け出して、これによる"世間体の悪さ"を解消するのはすぐには難しいというものです。
また、本人がそう思っているだけで、実はそうでもない(悪くもない)ことも多いので、あまりこればかりを気にするのも考えものです。
「世間体」の読み方
「世間体」は、「せけんてい」と読む言葉です。
口語では聞いたことがあっても、いざ漢字で書く時に、最後の「てい」をどう書いていいのか分からないという場合があるかも知れません。
よく間違われる表現に、「世間帯」があります。
これは完全に「世間体」と書こうとした誤記ですが、意外に多く見掛けるので、この言葉は読み方より、間違えてこのように表記しないように注意してください。
「世間体」の英語(解釈)
世間体を英語では、「respectability」と表記します。
この言葉には「世間体」以外に、"恥ずかしくない態度"、"立派な地位"といった意味もあります。
「世間体」は、見掛けのことだけではないので、その意味全体の表現には上のrespectabilityが最適ですが、見掛けだけに限ったことであれば、「appearance」としてもいいでしょう。
この言葉には、上の例で挙げた"浪人している"といったような状態による「世間体」は含まれず、完全に見掛けだけ(主に服装)に対して使う言葉です。
「世間体」の言葉の使い方
世間体という言葉は、それが気になる、気にしない、いい、悪いという使い方になります。
こればかりを気にしているのも考えものだと書きましたが、全く気にしないというのも些か問題があると言えるでしょう。
大人になると、本人の好む好まざるに関わらず、ある程度の「世間体」は気にしないといけないものです。
特に仕事の時間中には、常にきちんとした格好を求められることも多く、仕事の内容さえこなしていればいいという訳でもないのです。
「世間体」を使った言葉や熟語・意味を解釈
「世間体」という言葉を使った、よく見られる表現です。
どのような意味で、どういう使い方をするのか覚えておきましょう。
- 「世間体がいい」
- 「世間体を気にしない」
- 「世間体を守る」
「世間体がいい」
「世間体がいい」と言えば、少なくともおかしく格好はしていない、それなりの仕事に就いている、何か法に触れるようなこともしていないといった、誰からも後ろ指を指される覚えはない状態だと考えていいでしょう。
これらに加えて、生まれがよかったり、学歴があるなどの内容も含まれます。
要は、"世間に対して何も恥ずかしくない"状態が、この「世間体がいい」と表現されます。
「世間体を気にしない」
見た目から妙な服装だったり、常識がないと表現されるような言動がある人が、それらについて全く直そうともしないと、この「世間体を気にしない」人だと表現されてしまいます。
逆に言えば、直そうと思えば直せる内容なのに、気にしないことだと言うことができます。
先にも少し書きましたが、大人になってそれらを全く気にしないというのも考えものです。
「世間体を守る」
この「世間体を守る」とは、"世間に対して恥ずかしくない状態にしておく"ことだと考えてください。
その為には、出費が必要だったり、無理をしなくてはいけないようなこともあるので、時にはそこまでして守らなくてはいけないのかと思ってしまうこともあるでしょう。
「世間体」を使った例文や短文・意味を解釈
世間体を使った例文や短文です。
これらの例文から、この言葉の使い方がよく分かるでしょう。
- 「世間体」の例文1
- 「世間体」の例文2
- 「世間体」の例文3
「世間体」の例文1
「世間体が悪いので、フリーターではなく、派遣社員ということにしている」
フリーターだとしても、立派に働いていることには変わりません。
ですが、世間からの見られ方を気にするあまり、嘘の職業で通していると言っている例文です。
前述したように、本人はそれがとても気になっていても、周りはそれほど気にしていないということも多いので、嘘までついて世間体をよくするというのはいかがなものかと思ってしまいます。
「世間体」の例文2
「決して親の世間体の為に一流大学に入る訳ではない」
子供がどのランクの大学に通っているといったことが、親の世間体に関わることも少なくないのが実情です。
そんなことはくだらないと言ってしまえばそれまでですが、世の中では、そういったことで何かを判断されてしまうこともあるのです。
このように、「世間体」は自分には全く関係がないことによっても決められてしまうことがあるのです。
「世間体」の例文3
「どれだけ世間体を気にすれば気に済むのだろう」
何かと世間体ばかり気にしているような人も、決して少なくはないと言えるでしょう。
世間からどう見られるかばかり気にしていても、決していいことはありません。
ですが、何度も書いているように、全く気にしないのもそれはそれで考えものなので、実際にはその加減が実に難しいところです。
「世間体」と「体裁」の違い
「体裁」は、「ていさい」と発音します。
「世間体」とよく似た意味の言葉で、混同して使われることも多いですが、一番の違いは"自分がどう考えているか"です。
「世間体」は、"世間から見た"自分の評価という意味ですが、「体裁」は自分が"世間からどう見られるか"と評価することだと解釈してください。
つまり、"体裁を守った"と使うと、"世間から見てもおかしくないだろう"と自分で考えたという意味になり、本当に「世間体」が守られたのかどうかとは別の問題になります。
世間体は、そればかりを気にしても仕方ありませんが、全く気にしなくていいという訳でもないので、大人になると、これについては難しい問題となることも多いと言えるでしょう。