「粗方」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「粗方」の意味や類語を紹介します。
さらに「粗方」の使い方や、「粗方」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「粗方」の意味とは?
- 「粗方」の類語や言い換え・似た言葉
- 「粗方」の言葉の使い方
- 「粗方」を使った例文
- 「粗方」をビジネスシーンで使う時の注意点
「粗方」の意味とは?
「粗方」という言葉があります。
みなさんは「粗方」という言葉を知っているでしょうか。
あまり意識せずに、「粗方」という言葉を使っている人もいるかもしれません。
あるいは、これまで一度も、「粗方」という言葉を使った事が無い人もいるでしょう。
仕事を通じて「粗方」という言葉を使う機会が増えるため、早い段階で正しい意味を知っておくと便利でしょう。
そこで、使い勝手に良い言葉「粗方」の、読み方と意味を紹介します。
- 「粗方」の読み方
- 「粗方」の意味
「粗方」の読み方
「粗方」は「あらかた」と読みます。
「そかた」「そほう」などと言い間違えてしまう可能性がありますので、注意しましょう。
これを機会に「粗方」は「あらかた」と読む事を知っておきましょう。
「粗方」の意味
「粗方」にはどのような意味があるでしょうか。
「粗方」には「大体」「ほとんど全部」という意味があります。
「全部」と言う事はできないけれど、ほぼそれに近い時に、「粗方」という言葉をつかいます。
例えば「粗方、仕事が終わった」と言う場合は、全部ではないけれど、大体の仕事が終わったという意味になります。
詳細な数字や正確な数字を聞かれた時に、「粗方」と言う表現は適していませんが、大体の進行具合や人数などを聞かれた時には、「粗方」という言葉は便利な表現です。
9割方仕事が終わり、次の日の朝に仕上げをすれば提出できるような状態になった時は、「粗方」という言葉を使ってみましょう。
「粗方」の類語や言い換え・似た言葉
「粗方」という言葉の類語や、言い換えられる似た意味の言葉を紹介します。
「粗方」と言い換えられる言葉を知ると、「粗方」の意味がより深く見えてくるのではないでしょうか。
- 「大方」【おおかた】
- 「たいてい」【たいてい】
- 「大体」【だいたい】
- 「ほとんど」【ほとんど】
「大方」【おおかた】
「粗方」と言い換えられるような似た意味の言葉です。
「大方」には、「全般に」「およそ」などの意味があります。
例えば「大掃除が『大方』終わった」という時は、大掃除で終わらせるべきおよその部分が終わったという意味になります。
また「『大方』の人が、イエスと言っている」という文章では「全般に」という意味で、「大方」を使う事ができます。
「たいてい」【たいてい】
「たいてい」という言葉には、「ある物事のほとんど大部分」という意味があります。
例えば「彼女の事なら『たいてい』知っている」という場合は、彼女についての知るべき情報は、ほとんど知っているという意味になります。
「粗方」と似た意味を持つ、言い換え可能な言葉のひとつです。
「大体」【だいたい】
「粗方」よりも使う機会が多い、誰もが知っている言葉のひとつです。
「大体」には「物事のあらまし」という意味があります。
例えば、「あなたの意見に『大体』賛成する」と言う場合は、あなたの意見のあらましに賛成するという意味になります。
ちなみに「あらまし」には、おおよそ、ほとんどなどの意味があります。
8割方、9割方というイメージで覚えておくと良いでしょう。
「ほとんど」【ほとんど】
「ほとんど」という言葉も、「粗方」と似た意味を持つ言葉です。
また、一般的に知られている、誰にでも意味が通じやすい言葉のひとつでしょう。
「ほとんど」には、「大部分」という意味があります。
例えば、「現在では、ビルの『ほとんど』が使われていない」と言う場合は、大部分が使われていないという意味になります。
「粗方」の言葉の使い方
「粗方」という言葉は、どのような場面で使えばいいでしょうか。
「粗方」には、「大体」または「ほとんど全部」という意味があります。
ビジネスシーンなら、目の前にある仕事の8割から9割程度が終わった時に、「粗方の仕事が終わった」と表現する事ができます。
また、日常生活でいえば、家事の8割から9割程度が終わった時に「掃除が粗方終わった」「料理が粗方できた」などという事ができるでしょう。
このように取り掛かっている仕事や、家事などの大部分が終わった段階で「粗方」という言葉を使ってみましょう。
また、たくさんの人に意見を聞いた時などに、ほとんど全員が賛成した場合は、「粗方賛成した」という事ができます。
このように、全部とまでは言えなくても、ほぼそれに近い時に、「粗方」という言葉を使いましょう。
「粗方」を使った例文
「粗方」を使った例文を紹介します。
様々な場面における「粗方」を使った文章を見る事で、具体的な「粗方」の使い方が見えてくるかもしれません。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
ビジネスシーンにおける、「粗方」を使った例文を紹介します。
「明日提出する仕事を、今日中に終わらせようと徹夜を覚悟で仕事を始めた。しかし順調に仕事が進み、『粗方』の仕事が終わったのは、終電の30分前だった。仕上げは翌朝に回す事にして、急いで会社を後にした」
納期直前の仕事は、大部分を終わらせないと、心配で会社に帰れないものです。
しかし、9割方仕事が済み、あとは見直して整理するだけという段階まで仕上げれば、気分よく家に帰る事ができます。
「粗方」仕事が終わるとは、そのような段階まで仕事が進んだ事を意味します。
例文2
日常生活における、「粗方」を使った例文を紹介します。「夏休みの最終日近くに、子供が友達と遊びに行きたいと言った。しかし、夏休みの宿題が終わっていなければ、許可する事はできない。そこで、子供の夏休みの宿題の、進捗具合を確認した。『粗方』終わっていたので、遊びに行っていいと言った」
夏休みの宿題は、子どもにとって悩みの種です。
しっかりした子供なら、自分で計画的に終わらせる事ができますが、そうでない子供は、最終日近くになると、徹夜する勢いで、夏休みの宿題に取り掛からなくてはいけません。
しかし最終日直前に、9割前後、宿題が終わっていれば、「粗方」終わったと言えるため、遊びに行く許可を出す事ができます。
例文3
続いて、恋愛の場面における「粗方」を使った例文を紹介します。
「結婚式の準備が『粗方』終わった。後は当日に向けて、体調を整えるだけだ」
結婚式の準備は、式場選びから、招待客の洗濯、衣装を決めたり、引き出物を決めたりとたくさんあります。
準備が「粗方」終わったと言える段階は、結婚式の前日で、風邪などを引かずに、無事に式を迎えるだけという段階になるかもしれません。
「粗方」をビジネスシーンで使う時の注意点
「粗方」という言葉を、ビジネスシーンで使う時には、言う相手を選ぶ事が重要です。
細かいタイプの上司などは、「粗方」という言葉を嫌がり、正確な数字を知りたがるからです。
一方で、部下に仕事を任せるタイプの上司は詳細を知りたがらないので、「粗方終わりました」などという報告で、十分満足します。
また取引先の相手に、数量や人数を報告する時は、「粗方」や「大体」などの言葉を使うよりも、具体的な数字を提示した方が安心してもらえると思います。
「粗方」という言葉はビジネスシーンでも便利に使える言葉ですが、相手をみて使い分ける事が大切です。
「粗方」という言葉の意味や使い方、例文などを見てきました。
「大体」や「ほとんど」などの言い回しを使う機会が多いと思いますが、「粗方」という言葉を知るとボキャブラリーが増えて、大人の雰囲気を演出する事ができます。
ぜひ、今後は「粗方」という言葉を、会話の一部に加えてみましょう。