「傑作」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!
「傑作」の意味と類語を紹介します。
さらに「傑作」を使った言葉や対義語を紹介していきます。
目次
- 「傑作」の意味とは?
- 「傑作」の類語や言い換え
- 「傑作」を使った例文
- 「傑作」を使った言葉の解説
- 「傑作」の対義語
「傑作」の意味とは?
「傑作」という言葉は、広く知られている言葉です。
世の中にはあらゆる作品がありますが、その中で「特に良くできた作品」を「傑作」と呼びます。
「傑作」は「けっさく」と読み、「傑」には「突出した」という意味があります。
純粋にとても素晴らしい作品や、他の作品に比べて突出した素晴らしい作品は「傑作」と呼ばれます。
またものまねや一発芸などの芸に対して、「これは傑作だ」などと言う時は、「ちょっとおかしい」「珍妙だ」という意味を含む「傑作」という意味になります。
また誰かが失敗をした時などに「これは傑作だ」と言う事があります。
誰かの失敗が、聞く人にとってとても愉快に感じる時に「傑作」という言葉を使います。
このように「傑作」という言葉は、単純にポジティブな評価として使う場合と、発言者にとって「傑作」なケース、つまりネガティブな評価として使う場合があります。
「傑作」という言葉を使う時で、作品や相手の芸に対してポジティブな評価をしたい時は、皮肉的な意味にならないような配慮が必要になるでしょう。
「傑作」の類語や言い換え
次に「傑作」の類語や、似たような意味の言葉への言い換えをチェックしてみましょう。
「傑作」という言葉の意味が、より深く理解できるためのヒントになるかもしれません。
- 「秀逸」【しゅういつ】
- 「優秀」【ゆうしゅう】
- 「立派」【りっぱ】
「秀逸」【しゅういつ】
「秀逸」という言葉は、「同じような種類の中で、抜きんでて優れている」という意味があります。
「秀逸な作品」という場合、「傑作」という言葉とほとんど同じ意味になります。
「優秀」【ゆうしゅう】
「優秀」という言葉は、何かが優れているという時に使う、とてもポピュラーな言葉です。
特に優れている、秀でている物事や人に対して使います。
「優秀な作品」と「傑作」はとても似た意味の言葉になります。
「優勝作品」「優秀賞」など、優れている作品を褒め称える時に頻繁に「優秀」を使った言葉を用います。
「立派」【りっぱ】
「立派」は「とても優れている事」または、「正しく整っている事」を意味する言葉です。
「立派」の元になった言葉は、相手の説を論破する「立破」だったといわれています。
この事から、「立派」は見た目だけでなく内容的にも優れている事を意味します。
また「ご立派」と丁寧な表現にすると、少し皮肉めいた意味が含まれます。
「傑作」も人をバカにする時に用いられる事がありますので、意味の幅が広い点も、「立派と」「傑作」は似ているといえそうです。
「傑作」を使った例文
「傑作」を使った例文を見て、「傑作」を文章に組み込む方法をチェックしてみましょう。
例えば、映画館で観た映画が、素晴らしい作品だった場合「傑作」という言葉を使って作品を褒めたくなるかもしれません。
そこで「傑作」を使って、映画作品を褒める様子を文章にしてみましょう。
「今日観た、「○○」という映画は、素晴らしかった。今年観た映画の中でも、いちばんかもしれない。あの作品は間違いなく『傑作』だ」という感じです。
また、「傑作」という言葉をネガティブな意味で使うケースがあります。
例えば、社内人事を聞いた人が「傑作」という言葉を使って、誰かを皮肉る事があるかもしれません。
「入社時から、同期の中で抜きんでていたAが、○○営業所の所長に配置転換された。これは完全な左遷で、降格人事だ。調子に乗っていたAが、誰も行きたがらない○○営業所に配置転換されるなんて『傑作』だ」という感じになります。
「傑作」には幅広い意味がありますので、文章の内容をよく見て、どのような意味として使っているかを判断するようにしましょう。
「傑作」を使った言葉の解説
「傑作」を使った言葉がいくつかありますので、見て行きましょう。
作品を褒める時に「傑作」という言葉を使いますが、さらに褒めたい場合に、次のような言葉を使う事があります。
- 「最高傑作」【さいこうけっさく】
- 「不朽の傑作」【ふきゅうのけっさく】
- 「幻の傑作」【まぼろしのけっさく】
「最高傑作」【さいこうけっさく】
「最高傑作」という言葉は、「傑作」を使った言葉の中でも、とてもポピュラーな言葉です。
例えば映画の宣伝を見る時に「最高傑作」という言葉を頻繁に目にします。
「日本映画の最高傑作」とか「今年の最高傑作」、「○○監督の最高傑作」などという言葉で、作品を褒めていきます。
このように「最高傑作」には「傑作中の傑作」という意味があります。
ただし、「最高傑作」という言葉をPRで使う場合は、映画の宣伝の例のように客観性を欠いているケースがあります。
ある作家の作品を、専門家たちが冷静に分析した結果、「○○氏の最高傑作」と呼ぶ場合は、信頼性が高いでしょう。
「不朽の傑作」【ふきゅうのけっさく】
「不朽の傑作」という言葉も、比較的多く使われます。
「不朽」のは直訳すると「腐らない」という意味で、「古くならない」「色あせない」という意味があります。
100年前に描かれた絵画や、50年前に作られた映画が、現在見ても素晴らしく、古さを感じられない場合、「不朽の傑作」と呼ばれます。
「幻の傑作」【まぼろしのけっさく】
「幻の傑作」も、「傑作」という言葉を使った言葉のひとつです。
「幻」という言葉を前につける事により、「めったに見られない」とか、「現存しているかどうか疑わしかった」などの意味が加わります。
噂では聞いていた最高の作品や、文書には記録されていたが、実際には誰も目にした事がないような作品は「幻の傑作」と呼ばれます。
実在するかどうか定かでない作品が発見されて一般公開される時は、「幻の傑作」という言葉を使って喧伝されます。
また実在が確認されていないけれど、記録などを見ると、確実にあったとされる作品も「幻の傑作」と呼ばれます。
「傑作」の対義語
最後に「傑作」の対義語をチェックしてみましょう。
ポジティブな「傑作」という言葉の反対の意味を持つ言葉ですから、ネガティブな言葉が並びます。
「傑作」の対義語と比較すると「傑作」の意味がより浮かび上がってくるでしょう。
- 「御粗末」【おそまつ】
- 「劣悪」【れつあく】
「御粗末」【おそまつ】
「御粗末」は「傑作」の対義語といえる言葉でしょう。
「お粗末」には、「内容ややり方がみすぼらしい」という意味があるからです。
「御粗末」は「おそまつ」と読み、「粗末」という言葉を丁寧にした言葉です。
「御粗末な作品」と周囲の人が評価をした場合は、内容が劣ったみすぼらしい作品という意味になります。
ただし自分で、「御粗末な作品で恥ずかしいのですが…」などと言う場合は、実は内容が優れているケースがあります。
これは謙遜をして自分の作品をあえて貶めて表現する、礼儀作法のようなものだからです。
実は人間国宝のような優れた職人が作った「傑作」かもしれません。
「劣悪」【れつあく】
「劣悪」という言葉も、「傑作」という言葉から、大きくかけ離れた言葉です。
「劣悪」には「ひどく劣っている」「価値が低い」という意味があります。
「劣悪な作品」という場合、「傑作」とは真逆の作品となるでしょう。
また「劣悪」は「劣悪な環境」「劣悪なやり方」など、様々なシチュエーションで使う事ができます。
「ひどく劣っている」様子を、表現しやすい言葉です。
「傑作」は、素直に作品を評価する場合もあれば、相手を皮肉りたい時にも使われる言葉です。
「傑作」の言葉の使い方を良く知り、使い方を間違えないように注意しましょう。
また、「傑作」は映画業界や音楽業界、出版業界のPRで使われやすい言葉です。
そしてその場合「傑作」はインフレを起こしやすい言葉でもあります。
「傑作」という言葉に振り回されず、客観的に作品を評価しているかどうかをチェックするようにしましょう。