「お膳立て」とは?意味や使い方!例文や解釈
ビジネスや日常会話で「お膳立て」という言葉が使われることがあります。
一体どの様な意味なのか、語源や類語なども併せて詳しく紹介します。
目次
- 「お膳立て」とは?
- 「お膳立て」の表現の使い方
- 「お膳立て」を使った言葉と意味を解釈
- 「お膳立て」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「お膳立て」の反対語
- 「お膳立て」の類語や類義語・言い換え
- 「お膳立て」の英語と解釈
「お膳立て」とは?
「お膳立て」の概要について紹介します。
- 「お膳立て」の読み方
- 「食器に料理を盛り付けた状態のお膳を並べること」の意味
- 「すぐに行動できる様に準備をすること」の意味
- 「お膳立て」の由来
- 「お膳立て」を分解して解釈
「お膳立て」の読み方
「お膳立て」は「おぜんだて」と読みます。
「御膳立て」書くこともありますが、読みにくいので「お膳立て」とすることが多くなります。
「食器に料理を盛り付けた状態のお膳を並べること」の意味
和室の宴会場などで、料理が出来上がった状態でお膳の上に載せ、それを人数分並べて据えることを言います。
すっかり支度が出来上がっていて、あとは人が席について食べるだけの状態を言います。
「すぐに行動できる様に準備をすること」の意味
ビジネスやイベントで、いつでもものごとが始められる様に、事前に全ての準備をしておくことを言います。
参加者が集まった時に、すぐに作業に取り掛かれるのでものごとがスムーズに進められます。
「お膳立て」の由来
「お膳立て」は元々「膳立て」と言い、尊敬の意味の「御・お」を付けて「御膳立て・お膳立て」としたものです。
由来は、大勢の分の料理を準備する時に、お膳に載せてから運ぶことで、早くしかも漏れなく支度が整うことから来ています。
ここから「先回りして準備や用意をしておく」という意味で使われる様になりました。
「お膳立て」を分解して解釈
「お膳立て」は「お膳+立て」に分けられます。
「お膳」とは「一人前の食器と食事を載せる脚のついた台のこと」です。
本来は「膳」ですが、高貴な人が使っていたことから「お膳」と言われる様になりました。
一人分の食事がひと目で分り、重ねて使えるので移動に便利です。
「立て」は「(名詞・形容詞の語幹・動詞の連用形に付いて)特にそうすること」という意味です。
これらの言葉が組み合わさり「食事が載った台を特に準備すること」として使われる様になりました。
「お膳立て」の表現の使い方
「お膳立て」の使い方を紹介します。
- 文法的な使い方
- 目上の人に対して使わない
- 人に向かって催促しない
- 望まれていないイベントには使われない
文法的な使い方
「お膳立て」は名詞で、動詞を付けて「お膳立てをする」として使われることが多くなります。
副詞として「○○さんのお膳立てにより~できた」と使われることもあります。
目上の人に対して使わない
「お膳立て」は、陰で先回りしてする行為であり、人に対して手柄を自慢する意味では使われません。
ビジネスで「お膳立てをしておきました」と言うと余計なことをしたと思われるので注意しましょう。
人に向かって催促しない
ビジネスで準備が必要な時に「お膳立てが必要です」等とは使いません。
あくまで誰かが陰で準備をする時に使われます。
望まれていないイベントには使われない
「お膳立て」は、何らかの利益や効果を期待しているイベントに使われる言葉です。
お葬式や謝罪会見など、望まれていないイベントには使われません。
「お膳立て」を使った言葉と意味を解釈
「お膳立て」を使った例文と意味を解釈します。
- 「お膳立てが整う」【おぜんたてがととのう】
- 「完璧なお膳立て」【かんぺきなおぜんたて】
- 「お膳立て症候群」【おぜんたてしょうこうぐん】
「お膳立てが整う」【おぜんたてがととのう】
「事前の準備が全て完了すること」という意味で、後は当事者が流れに沿って進むだけの状態を表しています。
「完璧なお膳立て」【かんぺきなおぜんたて】
「事前の準備が100%できていて、漏れやぬかりなどがないこと」という意味です。
安心してそのものごとに取り組める状態です。
「お膳立て症候群」【おぜんたてしょうこうぐん】
「親が、我が子を溺愛するあまりに身の回りの世話を焼き過ぎてしまい、常に手を出さないと気が済まない状態になってしまうこと」です。
過度に子供の失敗を恐れてしまい、何でも先に手を出してしまうのです。
「お膳立て」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「お膳立て」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「お膳立て」を使った例文1
- 「お膳立て」を使った例文2
「お膳立て」を使った例文1
「週末の予算会議のお膳立ては全て整った」
週末に予算会議があるのですが、会議室の手配や昼食の準備、タイムスケジュールなどの手配が全て終わったことを表しています。
「お膳立て」を使った例文2
「お見合いのお膳立てをしてもらった」
婚活中の人が、仲人さんを通してお見合いをセッティングして貰ったことを表しています。
「お膳立て」の反対語
「お膳立て」の反対語を紹介します。
- 「適当」【てきとう】
- 「行き当たりばったり」【いきあたりばったり】
「適当」【てきとう】
「適当」には2つの真逆な意味があります。
「程度が程良いこと」「いい加減であること」ですが、「お膳立て」の反対語の場合「準備を怠る」という意味で「いい加減であること」の意味になります。
「行き当たりばったり」【いきあたりばったり】
「計画や予定がなく、その場のなりゆきに任せて行動すること」という意味です。
「お膳立て」の類語や類義語・言い換え
「お膳立て」の類語を紹介します。
- 「根回し」【ねまわし】
- 「手筈」【てはず】
- 「アレンジ」【あれんじ】
「根回し」【ねまわし】
「会議や商談がスムーズに、あらかじめ影響力のある人たちにお願いしておくこと」という意味です。
「手筈」【てはず】
「行動を起こす前に、事前に手順を決めたり準備をしておくこと」という意味です。
「アレンジ」【あれんじ】
英語の“arrange”が日本語化した言葉で、「準備や手配をすること」という意味です。
「お膳立て」の英語と解釈
「お膳立て」の英語表現を紹介します。
- “He made an arrangement for the dinner with the client.”
- “She set the stage for the conference.”
“He made an arrangement for the dinner with the client.”
「彼は接待のお膳立てをした」です。
“make an arrangement”で「手筈を整える=お膳立てをする」という意味です。
“She set the stage for the conference.”
「彼女は会議のお膳立てをした」です。
“set the stage”も「お膳立てをする」という意味で、他社との会議に使えます。
「お膳立て」は「食器に料理を盛り付けた状態のお膳を並べること」「すぐに行動できる様に準備をすること」の2つの意味があります。
ビジネスで上手に使える様になりましょう。