「総スカン」意味とは?・読み方・英語・類語【使い方や例文】
この「総スカン」は、何度か聞いたことがあっても、詳しい意味は知らないという人も多いかも知れません。
目次
- 「総スカン」の意味とは?
- 「総スカン」の読み方
- 「総スカン」の英語(解釈)
- 「総スカン」の語源
- 「総スカン」の言葉の使い方
- 「総スカン」を使った言葉・慣用句や熟語など(意味を解釈)
- 「総スカン」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「総スカン」は方言?死語?
- 「総スカン」の類語や類義表現
「総スカン」の意味とは?
総スカンとは、「周りの全ての人から嫌われる」ことを意味する言葉です。
何か突飛なことでもした為に、自分一人だけこの状態になってしまったといった時に使います。
正式な言葉という訳ではなく、いわゆる俗語の1つになります。
その為、この「総スカン」という表記が一般的ですが、漢字を使って「総好かん」と使われることもあります。
どちらが正しいいう訳でもなく、また、後者の方が意味が分かりやすいことから、遭えてこちらで書かれることもあります。
「総スカン」の読み方
「総スカン」は「そうすかん」と発音してください。
先に挙げた、もう1つの表記の「総好かん」も同じ読み方で、口語では特に区別はありません。
「総好カン」という表記を見ることもありますが、あまり使われない形です。
「総スカン」か「総好かん」と書くことが普通で、主に前者だと考えておいていいでしょう。
「総スカン」の英語(解釈)
総スカンは英語では、“hated by everyone”と表記します。
この形で「総スカン」となり、その状態になっていると表現したい時には“to be hated by everyone”としてください。
そうなっているようだと使うなら、“on being hated”が簡単な形です。
“I am on being hated”で、「私は総スカンの状態のようだ」という意味になります。
「総スカン」の語源
総スカンは、「全ての人から好かれていない」という意味を縮めて作られた造語です。
「総」は「全て」と同じく、「総て」(すべて)と使える漢字で、「スカン」はもう1つの表記方法の通り、「好かん」をカタカナにしただけです。
この「好かん」は、関西地方で使われている方言で、「好きになれない」という意味です。
その為、発祥は関西地方だと言われており、それが次第に全国に広まったのだと推測されています。
「総スカン」の言葉の使い方
総スカンは、皆に嫌われたしまったと感じた時や、あの人がその状態になっている(ようだ)と思った時などに使ってください。
いい意味はない言葉なので、自分に対して使う時にはいいですが、人に使う時には注意が必要です。
誰かに「総スカンになってない?」などと直接言ってしまった為にトラブルに発展してしまうことも考えられるので、誰かに使う場合には、直接は言わないようにした方が無難です。
「総スカン」を使った言葉・慣用句や熟語など(意味を解釈)
総スカンの使い方として、よく見られる形です。
これらから、このように使う言葉だと分かるでしょう。
- 「総スカンを食らう」
- 「総スカン状態」
「総スカンを食らう」
「総スカン」はこの「食らう」(食う)という使い方が多い言葉です。
「総スカンを食らって(食って)いるようだ」という形は、その状態になっている場合の表現として一番見掛けます。
この「食らう」(食う)は、「受ける」という意味で使っており、例えば、「パンチを食らう」などと同じ使い方です。
「総スカン状態」
若者の間では、この形にして使っていることが多いです。
「あんなことをしたので総スカン状態だ」といったような使い方になり、すっかり「総スカン」の状態になっているという意味になります。
「総スカン」を使った例文や短文など(意味を解釈)
総スカンを使った例文や短文です。
自分でそうなっている思った場合でも、実はそこまででもないということも多いので、早まった言動は避けるべきだと言えるでしょう。
- 「総スカン」を使った例文1
- 「総スカン」を使った例文2
「総スカン」を使った例文1
「大事な集まりに欠席して以来、すっかり総スカンを食らっている」
「総スカン」は、食らうことになる理由があるものです。
この例文では、それが大事な集まりを休んだことだったようで、その為に食らってしまったと言っています。
このようなことは決して少なくないので、大事だと思われる集会などにどうしても出ることができない時には、その連絡だけでもしておきましょう。
この例文では、それもなかった為(その為に「総スカン」にされてしまった)だと考えられます。
「総スカン」を使った例文2
「総スカン状態だと思っていたが、それほどでもなかったようだ」
上に書いたように、自分で勝手にそうだと勘違いしていたという例です。
周りに5人程居る時に、そのうちの2人に嫌われていると感じた為に、これはその他の人にも嫌われているようだと思ってしまった(勝手にそう思ってしまった)といったようなシチュエーションです。
特に、何かその理由(となってもおかしくないこと)が思い当たる場合には、このように悪い方に考えてしまうことが多いものです。
「総スカン」は方言?死語?
この「総スカン」は、語源の項で説明したように、関西地方が発祥の言葉です。
よって、当初は関西地方だけで使われていた言葉ですが、今では全国のどこでもそのまま通じる表現となっています。
また、死語(今ではほとんど使われない言葉)という訳でもなく、芸能ニュースで「○○(そのグループの1人)がグループ内で総スカン状態?」などというゴシップ記事を見掛けることがあります。
上でも書きましたが、今ではこの「総スカン状態」という形で使われているのをよく見掛けます。
まだまだ死語になるのは早い言葉だと言っていいでしょう。
「総スカン」の類語や類義表現
総スカンと似た意味で使える言葉や表現です。
どれもいい意味で使う言葉ではありません。
- 「孤立無援」【こりつむえん】
- 「四面楚歌」【しめんそか】
「孤立無援」【こりつむえん】
自分以外に誰も味方となってくれる人が居ない状態です。
嫌われているのとは多少意味が違いますが、誰の助けを借りることができないという点は同じです。
「総スカン」と合わせて、「総スカン状態なので、孤立無援だ」(皆から嫌われているので、誰も助けてくれない)といった使い方ができます。
「四面楚歌」【しめんそか】
周りが全て敵だという意味の言葉です。
上の「孤立無援」より「総スカン」に近い言葉で、周りを全て「敵」だと表現している点から、好かれていることはないと考えていいでしょう。
周りに嫌われているだけでなく、敵だとまで言いたい時には、「総スカン」より向いている言葉です。
総スカンは、元は関西地方で使われていた方言が、一般的な言葉(あくまで俗語としてですが)として全国に広まったものと考えられています。
従って、今ではどこで使ってもおかしくない言葉です。
ただし、使い方には多少注意が必要です。