「小並感」の意味とは?使い方や例文を紹介!
ネットサーフィンが趣味だ、という方はよくご存知かもしれませんが、「小並感」という言葉は、知っているような雰囲気を持ってはいるが、実際に使ったことはない、初めて聞く言葉だ、という方も多いでしょう。
ここでは「小並感」という言葉についてご紹介していますので、ぜひこの機会に一読ください。
目次
- 「小並感」の意味とは?
- 「小並感」の読み方
- 「小並感」の派生語
- 「小並感」の語源や由来
- 「小並感」の使い方
- 「小並感」を使った例文・短文・メール
- 「小並感」と「微レ存」の違い
- 「小並感」の類語や類義の表現
- 「小並感」の反対語・対義の表現
「小並感」の意味とは?
「小並感」とは、物事に対する感想が、あまりにも簡素であったり、内容のないものであるときに使われる言葉です。
とくに、自分に対するツッコミの意味あいを多分に含んで使われることが多く、他人に対して使うときには、ボケとツッコミの形をとることもあります。
「気持ちよかった」「面白かった」など、いわなくてもわかるようなレポート、内容のほとんどない実況に対しての言葉といえます。
「小並感」の読み方
「こなみかん」または「しょうなみかん」という読みがあり、どちらが適切であるかに対する議論は揺れています。
基本的に声に出していう言葉ではなく、ネット上で使われる言葉になりますので、読み方がわからなくても困らない、という人が多いでしょう。
元になる言葉を考えると「しょうなみかん」が正しいように感じますが、「こなみかん」が正しいとする説もあります。
「小並感」の派生語
「小並感」を元に、変換が楽だった、もしくは変換ミスではないか、とされる「粉みかん」という言葉があり、こちらも「小並感」と同じ意味あいで使われています。
また、「小並感」を「こなみかん」と読むところから、「コナミ感」や「KONAMI感」といった同音異義語が生まれました。
これらは作品や絵の雰囲気などにKONAMIのような印象を受けるものについて使われています。
「小並感」の語源や由来
「小並感」は、「小学生並みの感想」という言葉の略語として広く知られています。
ある映像作品の登場人物の感想があまりに稚拙であったことに対する書き込みから、「小学生並みの感想」という言葉が、大人であるにもかかわらず、子どものような感想をいっている、という表現として生まれたとされています。
若者やネットユーザーを中心に広まり、SNSや2チャンネル等の書き込みでよく見られます。
「小並感」の使い方
「小並感」は、稚拙な感想などのあとに、(笑)や(泣)など感情を表す語句と同様に、(小並感)といった使い方をされることが多くあります。
文末に添えることで、自虐的なネタとして使うことができるので、なにかに対していい感想が浮かばない、というときに使ってみると、場が和んでいいかもしれません。
しかし、相手が「小並感」という言葉を知っていることが前提条件となります。
「小並感」を使った例文・短文・メール
それでは「小並感」を使用した例文やメール文を見ておきましょう。
具体例を見ればすぐに「小並感」がどのように使われているかわかり、実践に使えます。
- 「小並感」の例文1
- 「小並感」の例文2
- 「小並感」の例文3
「小並感」の例文1
「こないだ映画見に行ったんだけど、最後がすごかった(小並感)」
どのようにすごかったのかの詳細や映画の解説がまったくなく、「すごかった」の一言で済ませてしまうあたりが「小並感」といえます。
聞き手にとっては情報がすくないためなんの参考にもならない、ということが多いでしょう。
話し手は、それ以上うまく自分の言葉で伝えられない、という言葉足らずさを「小並感」という言葉でカバーし、自虐ネタに持ち込むことで場をやりすごしています。
「小並感」の例文2
「教授が焼肉連れてってくれた。お肉だったよ(小並感)」
もはやおいしいかどうかにすら言及せず、焼肉なのだから肉だろう、というレベルの感想しかいっていないあたりが「小並感」といえます。
また、この例文では「おいしかった(小並感)」というパターンもありえます。
どちらにしても肉がどれほどおいしいのかは伝わらないですが、ただなんとなく、いい肉だったんだろうな、という感覚だけは伝わりそうです。
「小並感」の例文3
「かいすいよくにいって、たのしかったです(小並感)」
「小並感」をあげるために、わざと絵日記でも書いているかのような「ですます」口調にし、漢字を使わない、という高度な「小並感」の使用法です。
話し相手が真面目な人であれば怒り出すかもしれませんので、「小並感」を使う相手は、「小並感」という言葉の持つユーモアを理解しあっている人とのあいだだけにしておくと、余計なトラブルにならず済みそうです。
「小並感」と「微レ存」の違い
「微レ存」とは、「びれそん」や「びれぞん」と読まれ、「微粒子レベルで存在している」の略語とされるネットスラングで、限りなくゼロに近いが可能性はある、ごくごくわずかな可能性、という意味で使われています。
「モテ期到来の可能性が微レ存……?」のように使われており、こちらもどこか自虐的な雰囲気をはらんで使われることが多々ありますが、「小並感」とはまったくちがう意味の言葉ですので、それぞれどのような言葉の略語かを覚えておくと間違わずに済むでしょう。
「小並感」の類語や類義の表現
つぎに「小並感」の類語表現を見ておきましょう。
ネットスラングは、ネット独特の文化の中で根付いているため、知らない人にはわかりにくいことが多いので、一般的な言葉から類語を探しておくと理解が深まります。
- 「稚拙」【ちせつ】
- 「言葉足らず」【ことばたらず】
- 「口下手」【くちべた】
「稚拙」【ちせつ】
「ちせつ」と読み、幼稚なこと、子どもっぽいこと、下手なこと、未熟なこと、といった意味で使われている言葉です。
「稚」とはわかいこと、おさないことを意味し、「拙」とはつたないこと、という意味です。
「小並感」とは「稚拙」もしくは「幼稚」と言い換えができるかと思いますが、「小学生並みの感想」なのに、(稚拙)と書くよりはやはり、(小並感)と書いたほうが、よりそのつたなさが伝わりそうです。
「稚拙な絵しか描けず恥ずかしい」
「言葉足らず」【ことばたらず】
言葉で表現するのが下手で、うまく言いたいことを表現できない、説明などが十分でないさまを表す言葉です。
「小並感」という言葉を使っている人の中には、自分の「言葉足らず」さをコンプレックスに感じており、それを補うために使用している、という方も多いのではないでしょうか。
「言葉足らずなせいで、彼にうまく感謝の気持ちを伝えられないでいる」
「口下手」【くちべた】
「くちべた」と読み、言葉で気持ちを表現するのが苦手なこと、思っていることがうまく言葉にならないこと、などを意味します。
「言葉足らず」と同様、「口下手」なために「小並感」を使用し、自虐することで笑いをとる、という人はすくなからずいるようです。
「あいつはただ口下手なだけで、悪いやつじゃない」
「小並感」の反対語・対義の表現
最後に「小並感」の対義語を見ておきましょう。
類語だけでなく対義語も知っておくと、より語彙の幅が広がり、コミュニケーションが豊かになります。
- 「語彙力が高い」【ごいりょくがたかい】
- 「口上手」【くちじょうず】
- 「老練」【ろうれん】
「語彙力が高い」【ごいりょくがたかい】
「小並感」といわれるような感想しかいえない原因のひとつは、語彙力が低いことにあります。
語彙力とは言い換え力といわれており、ひとつの物事をさまざまな言葉にたとえることができたり、言葉の引き出しが多いことをいいます。
そのようにたくさんの言葉を知っている人は、「小並感」という言葉を使う必要がないため、対義語に当たるといえます。
「語彙力が高いと面接に有利だと聞いて、小説や新聞を読むようになった」
「口上手」【くちじょうず】
「小並感」の類語に挙げました、「口下手」の反対語に当たり、「くちじょうず」と読みます。
言葉で人を納得させたり笑わせたりするのが得意な人のことをいい、説明する能力に長けていることが多いです。
「口上手」な人の中には、口先だけで飾り立てるのがうまく、心のこもっていない「口上手」と、心からの言葉を伝えることに長けている心のこもった「口上手」とがあると考えられます。
「彼は口上手だが、いつも褒めている人のことを裏では馬鹿にしている」
「老練」【ろうれん】
「ろうれん」と読み、ある物事について経験を積んでおり、非常に長けているさまを表します。
「小並感」な感想ばかりいってしまう人の中には、そのように言葉で表現することに慣れていない、ということも原因として考えられます。
すこしずつ自分の考えや気持ちを言葉にすることで、経験を積んでいくことができれば、「小並感」という自虐ネタに走らずとも済むようになるでしょう。
「部長が得意先と老練の駆け引きをしているさまを見ていると、自分も早くあんなふうになりたい、とほれぼれする」
「小並感」とは、「小学生並みの感想」を略した言葉で、自分の言った内容のない稚拙な感想に対して自虐的に突っ込むためのネット用語とわかりました。
あくまでネット用語ですので、日常会話に取り入れると恥をかくかもしれませんが、SNSなどで面白おかしく使用するぶんには、ひとつの語彙として知っておかれると便利かもしれません。