「漲る」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
難読漢字が使われている言葉のひとつ、「漲る」の意味や読み方を紹介します。
さらに「漲る」の類語や使い方、「漲る」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「漲る」の意味とは?
- 「漲る」の類語や言い換え・似た言葉
- 「漲る」の言葉の使い方
- 「漲る」を使った例文
- 「漲る」の語源
「漲る」の意味とは?
「漲る」という文字を見た時に、「難しい漢字が使われている」と感じた人は多いと思います。
「漲る」を初見で読める人は、かなりの漢字通であり、小説などの本をたくさん読んでいる人かもしれません。
「漲る」は、読み方は難しいですが、意味が分かってしまうと「知っている」と言いたくなるくらい、身近な言葉です。
ほとんどの人が、一度や二度は「漲る」という言葉を使った事があるはずです。
そんな読めさえすれば言葉の意味が通じやすい、「漲る」の読み方と意味を紹介します。
- 「漲る」の読み方
- 「漲る」
「漲る」の読み方
「漲る」は「みなぎる」と読みます。
「漲る」の「漲」という漢字はとても難しいので、読めなくても仕方がないと思います。
逆に言えば読めると他の人に自慢ができるという事でもあります。
ぜひこれを機会に、「漲る」を「みなぎる」と読む事を覚えておきましょう。
「漲る」
「漲る」には、「あふれるように盛り上がる」という意味があります。
例えば「川に水が漲る」という場合は、川があふれてしまうくらい、水がたくさんあるという意味になります。
また良く使う言葉として「闘志が漲る」という言葉があります。
戦う心が、体からあふれてこぼれてしまいそうになっているという意味になります。
コップに水を目いっぱい注ぐと、水面がぽっこりと盛り上がります。
これは「表面張力」によるものですが、「漲る」をイメージする時は、こぼれる寸前のコップのグラスを想像すると良いでしょう。
このように「漲る」には、「あふれるように盛り上がる」という意味があります。
「漲る」の類語や言い換え・似た言葉
次に「漲る」の類語や言い換えられる言葉を紹介します。
「漲る」を他の言葉に言い換えてみたい時に、類語や似た意味の言葉を知っておくと便利でしょう。
- 「満ちる」【みちる】
- 「満ち満ちる」【みちみちる】
- 「充満」【じゅうまん】
- 「満タン」【まんたん】
「満ちる」【みちる】
「満ちる」という言葉は、「漲る」と似た意味を持つ言葉です。
「満ちる」には「限度までいっぱいになる」という意味があります。
「池に水が満ちる」という場合と、「池に水が漲る」という場合は、ほとんど同じ意味になります。
やや「漲る」を使った文章の方が、水面が盛り上がっているような、水量の多いイメージになるかもしれません。
「満ち満ちる」【みちみちる】
「満ち満ちる」という言葉があります。
「満ち満ちる」は、「限度いっぱいになる」という意味があります。
「満ちる」を二つ重ねて作られている言葉ですので、「満ちる」よりもさらに限度いっぱいな様子がイメージでいます。
「漲る」と同等か、「満ち満ちる」の方が上か分からないくらい、限度いっぱいと言えるでしょう。
こちらの言葉も「漲る」と言い換える言葉を探している時に、言い換え可能な言葉ですので覚えておきましょう。
「充満」【じゅうまん】
「充満」という言葉もあり、この言葉も「漲る」と似た意味があります。
「充満」には「いっぱいに満ちる事」という意味があります。
「社内に不平不満が充満している」とか、「建物の中にガスが充満している」という使い方をされます。
このように「充満」という言葉を使う時は、「漲る」のように「水」を扱うケースはほとんどないでしょう。
どちらかと言えば気体をイメージする物事が「いっぱいに満ちている」時に、「充満」という言葉を使う事が多そうです。
「満タン」【まんたん】
「満タン」は、「タンクに燃料などがいっぱいになる事」という意味があります。
「満タン」のタンは「タンク」という事になります。
「ガソリン満タン」という言葉で使う事が多い、「満タン」ですが、心や胃袋をタンクに例えて、「お腹が満タン」などという使い方をする事もあります。
「漲る」とは少し意味が遠くなりますが、「いっぱいになる」という意味では共通点がある言葉です。
「漲る」の言葉の使い方
「漲る」という言葉をどのように使えば良いでしょうか。
「漲る」は大きく分けると「水がいっぱいになる」場合と、「力や感情がいっぱいになる」ケースで使われる事が多いでしょう。
大雨が降った後、川に水が「漲る」という、水系の何かがいっぱいになるケースと、やる気が「漲る」という、力や感情がいっぱいになるケースがある時は、「漲る」という言葉を使ってみましょう。
また、ただ水や力や感情がいっぱいになるだけでなく、放置しておけないくらい、盛んな勢いが感じられるような時に「漲る」を使ってみましょう。
「漲る」を使った例文
続いて「漲る」を使った例文を紹介して行きます。
「水がいっぱいになる」場面と、「力や感情がいっぱいになる」場面における、「漲る」を使った例文です。
- 「漲る」の例文1
- 「漲る」の例文2
- 「漲る」の例文3
「漲る」の例文1
まずは「水がいっぱいになる」場面での、「漲る」を使った例文を見て行きましょう。
「雨上がりの空がきれいだ。用水路の水が『漲って』いて、今にも道路に流れてきそうな勢いだ」、「雪解け水が溶けだして、川に冷たい水が『漲って』いる。もうすっかり春の陽気になった」などです。
エネルギーが「漲る」ように、水が生き物のようにうごめいている様子を見た時に、「漲る」という言葉を使ってみましょう。
「漲る」の例文2
次に「力や感情がいっぱいになる」場面での、「漲る」を使った例文を紹介して行きます。
「三日間家で休んだら、体から疲労が抜けたようだ。体中にエネルギーが『漲って』いるので、今すぐ走りに行きたいくらいだ」、「ついに念願のボクシングのタイトルマッチに挑む事になった。闘志が『漲り』過ぎて、眠る事すらできない」などです。
特に若い頃には、体中にエネルギーが「漲る」様子を実感できると思います。
また「師匠の全身から『漲る』オーラに圧倒されて、知らぬ間に壁まで後ずさってしまった」、「芸能人から『漲る』パワーのせいか、変装をしていても声をかけられてしまう」など、オーラやパワーのような目に見えないものが「漲る」様子も言葉にする事ができるでしょう。
「漲る」の例文3
恋愛の場面での「漲る」を使った例文を紹介します。
「彼女の事を好きな気持ちが『漲り』過ぎて、いつの間にか彼女の家の前に来てしまった」、「彼女は全身から魅力が『漲って』いる。彼女の事を目で追いかけない男性はいないだろう」などです。
恋愛中は感情があふれそうになる事が多いので、「漲る」という言葉を使うチャンスが多くなりそうです。
「漲る」の語源
「漲る」の語源はどのようなものでしょうか。
「漲る」という漢字には「さんずい」が使われているという特徴があります。
そのため「漲る」の由来は水に関連したものだと考える事ができます。
さらに「張る」という言葉が含まれていて、「お風呂に水を張る」などという言葉があるように、おびただしい量の水が様々な場所にあふれる様子がイメージできます。
実際に「水が満ちてあふれるほどの様子」という意味がありますし、そこから意味が派生して、「力や感情があふれるほどいっぱいになる」という意味が生まれたと考えられています。
「漲る」という言葉の意味と使い方を見てきました。
「漲る」は難読漢字が使われている言葉ですが、言葉としては使いやすく広く意味が知られています。
ぜひ水があふれそうになっている場面を見た時や、感情や力がいっぱいになっている時には、「漲る」という言葉を使って表現してみましょう。