「ありがたき幸せ」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
感謝の気持ちを伝える言葉「ありがたき幸せ」の意味や類語を紹介します。
さらに「ありがたき幸せ」の使い方や例文を紹介します。
目次
- 「ありがたき幸せ」の意味とは?
- 「ありがたき幸せ」の類語や言い換え
- 「ありがたき幸せ」の使い方
- 「ありがたき幸せ」を使った例文
- 「ありがたき幸せ」が使われた時代
「ありがたき幸せ」の意味とは?
「ありがたき幸せ」という言葉を知っているでしょうか。
日常生活では耳にしない、耳なじみがない言葉かもしれません。
そこで「ありがたき幸せ」の意味や時代背景をチェックしてみましょう。
- 「ありがたき幸せ」は古い言葉
- 「ありがたき幸せ」の意味
- 目上の人への感謝の言葉
「ありがたき幸せ」は古い言葉
「ありがたき幸せ」という言葉を聞いた事がある人は、あるいは時代劇のファンかもしれません。
テレビドラマの時代劇を観て「ありがたき幸せ」という言葉を聞いたことがある人もいれば、江戸時代や戦国時代をモチーフにした漫画や小説を読んで、「ありがたき幸せ」という言葉を知ったのかもしれません。
一方で、現代人が普通に生活をしている場合、「ありがたき幸せ」という言葉を耳にする事はないでしょう。
つまり「ありがたき幸せ」は現代語ではなく、江戸時代や戦国時代などに使われた、古い言葉である事が分かります。
「ありがたき幸せ」の意味
「ありがたき幸せ」は現代では使われていない、古い言葉だという事が分かりました。
それでは「ありがたき幸せ」の意味は、どのようなものでしょうか。
「ありがとう」は、「有難う」と書きます。
そもそも「有難う」とは、「有難い事(ありがたいこと)」であり、「めったに起こるような事ではない」という意味があります。
「ありがたき幸せ」には、「めった起こらないような、素晴らしい事」に対して「幸せ」だと感じている様子が見てとれます。
目上の人への感謝の言葉
「ありがたき幸せ」という言葉で、「めったにないような素晴らしい事」に対する「幸せ」な立場を表明しています。
そこから転じて「本当に幸せです」「とても嬉しいです」という意味になります。
「有難き」という言葉は、現在では「ありがとう」という言葉になっています。
「ありがたき幸せ」は、目上の人に感謝の気持ちを伝えたい時に使う言葉です。
例えば大名に褒められた武将が「ありがたき幸せ」と言って、感謝の気持ちを伝えたり、領土を分け与えてもらった時に「ありがたき幸せ」と言ったりします。
現代風に「ありがたき幸せ」をアレンジすれば、「本当に嬉しかったです」「本当にありがとうございました」となります。
「ありがたき幸せ」の類語や言い換え
「ありがたき幸せ」の類語や、他の言葉に言い換えたものを紹介します。
江戸時代や戦国時代に使われていた言葉で、現在でも使えそうな言葉が並んでいます。
- 「かたじけない」【かたじけない】
- 「勿体ない」【もったいない】
- 「恐れ多い」【おそれおおい】
「かたじけない」【かたじけない】
「かたじけない」という言葉を、時代劇が好きな人なら聞いたことがあると思います。
また現代でもある程度世代が上な人なら、日常的に使っている人もいます。
「かたじけない」も、「ありがたき幸せ」と同じように、相手の好意などに対して感謝の気持ちを伝えたい時に使う言葉です。
現代なら「ありがとうございます」という場面で、「かたじけない」という言い回しをする事があります。
また「かたじけない言葉です」という言い回しをする事もあります。
これは「ありがたいお言葉です」と同じように、身に余るような光栄を感じられる言葉ですという意味があります。
「勿体ない」【もったいない】
「勿体ない」は「もったいない」と読みます。
「ありがたき幸せ」や「かたじけない」と同様に、昔の日本人が使っていた言葉です。
現代で使用する「もったいない」という言葉は、「自分にはもったいない褒め言葉」とか「自分にはもったいない伴侶」などと、自分に与えられたものが、自分の価値以上のものだと言いたい時に使います。
時代劇などに登場する「勿体ない」という言葉も同様です。
例えば上司に褒められた時に「勿体ない」という時は、かけてもらった言葉が分相応なくらい素晴らしいという意味になります。
「かたじけない」と同様に、ある程度世代が上の人になると「勿体ない」という言葉を使う事があります。
「恐れ多い」【おそれおおい】
「ありがたき幸せ」と似た意味の言葉に「恐れ多い」という言葉もあります。
この言葉も、「かたじけない」や「もったいない」と似た意味を持っています。
使い方も同様で、自分よりも格上の人に好意的な言葉を掛けてもらった時や、何かをしてもらった時に、感謝の意を表したい時に使います。
「ありがたき幸せ」の使い方
「ありがたき幸せ」という言葉はどのように使うべきでしょうか。
現代では使用されていない言葉ですので、時代劇を執筆する時や、時代劇風に言葉を発する時などに使用すると良いでしょう。
目上の人に褒められた時に、感謝の気持ちを伝えるために使う言葉だと覚えておけば、使い方を間違える事もないでしょう。
また昔の言葉という事を理解した上で、ユーモアのある言葉として使う事ができます。
例えば親に洗濯をしてもらった服を受け取る時に、「ありがたき幸せ」と言ってみましょう。
ご両親が時代劇ファンなら、微笑んでくれるかもしれません。
同様に時代劇ファンの上司がいる場合は、褒め言葉をもらった時などに「ありがたき幸せ」と言ってみてはいかがでしょうか。
また封建的な会社員のセリフの中に「ありがたき幸せ」という言葉を加えると、縦関係の厳しさを伝える事ができるかもしれません。
「ありがたき幸せ」を使った例文
続いて「ありがたき幸せ」を使った例文を見て行きましょう。
例文を見る事で、どのように文章に組み込むと良いかを具体的に知る事ができるでしょう。
- 「ありがたき幸せ」を使った例文1
- 「ありがたき幸せ」を使った例文2
「ありがたき幸せ」を使った例文1
ビジネスシーンで「ありがたき幸せ」を使ってみましょう。
例えば上司が仕事ぶりを褒めてくれた時に、「ありがたき幸せ」を使った文章を送りましょう。
「先ほどは、私が進めた仕事のできを褒めていただき、「ありがたき幸せ」にござります」というメールを送ってみましょう。
もちろん上司との関係が親密で、時代劇ファン、あるいは冗談が通じる相手の時に限って使用しましょう。
また「ありがたき幸せ」には「ございます」「存じます」などの古い言葉を加えると、単独の時よりもニュアンスが伝わりやすくなります。
「ありがたき幸せ」を使った例文2
時代劇で使う言葉という前提で、冗談めかして「ありがたき幸せ」を使ってみましょう。
例えば友達にメールを送る時、SNSのメッセージを送る時に「ありがたき幸せ」を使いましょう。
「先日は、ライブのチケットを取っていただき、「ありがたき幸せ」でござる」とか、「先ほどのお褒めの言葉、まことに「ありがたき幸せ」」という感じです。
また「今日、髪型決まってるね」と言われた時に、「ありがたき幸せ」と返事をしてみましょう。
表情や所作も武士や武将風にすると、さらに楽しい雰囲気になりそうです。
「ありがたき幸せ」が使われた時代
「ありがたき幸せ」という言葉が使われていた時代は、戦国時代や江戸時代など、武士がいた時代になります。
その当時の封建的な社会を想像すると、「ありがたき幸せ」という言葉を使う背景が見えてくるかもしれません。
ヨーロッパやアジアの歴史書を翻訳する時なども同じ時代ならば、登場人物の言葉を「ありがとうございます」ではなく「ありがたき幸せ」にすると感じが出るでしょう。
「ありがたき幸せ」という言葉は、今では使われていませんが、味わいのある良い言葉です。
時代劇に頻繁に登場するのは、その言葉の持つ美しさのせいでしょう。
「ありがたき幸せ」の言葉の意味を覚えて、この言葉を使っていた時代に思いをはせて見るのも良さそうです。