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「一寸先は闇」の意味とは?対義語、使い方や具体例を紹介!

「一寸先は闇」という表現を聞いたことがあるでしょうか。

故事ことわざとしても知られている表現ですね。

ここでは「一寸先は闇」という表現について解説します。

一寸先は闇

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「一寸先は闇」の意味とは?対義語、使い方や具体例を紹介!>


目次

  • 「一寸先は闇」の意味とは?
  • 「一寸先は闇」の類語や言い換え
  • 「一寸先は闇」の反対語(類似の対義語)
  • 「一寸先は闇」の使い方や具体例
  • 「一寸先は闇」を分けて解釈


「一寸先は闇」の意味とは?

  • 「一寸先は闇」の意味
  • 「一寸先は闇」の読み方
  • 「一寸先は闇」の由来

「一寸先は闇」の意味

「一寸先は闇」というのは、これから先がどうなるのか、全く予測できないという意味です。

目の前が真っ暗で何も見えないように、目の前にあることの見通しさえ立たない、ということから、これから先がどうなるのか全く分からない、という意味になります。

「一寸先は闇の夜」という言い方もあります。

これは京都いろはかるたの一つでもあります。

「一寸先は闇」の読み方

「一寸先は闇」というのは「いっすんさきはやみ」と読みます。

「一瞬先は闇」と捉えている人もいますが、これは誤りです。

「一寸先は闇」の由来

昔は電気がありませんでしたから、夜、暗くなったら街灯などもなく、辺りは真っ暗でした。

明かりをつけるためには灯油が必要でしたので、それなりのお金がない家は真っ暗だったと考えられます。

月が出ていればまだ良いのですが、月が出ていない人は約3センチの一寸先さえ見えないほど真っ暗でした。

今はどこかしらに街灯などがありますから、ここまで真っ暗ということを経験することもないでしょう。

このことから、目の前が暗闇で何も見えないように、近い将来さえ、何が起こるのか分からない、という表現が生まれたのです。

一寸はもともと長さの単位ですが、時間に置き換えられたのです。



「一寸先は闇」の類語や言い換え

  • 「食えや飲めや、明日は死ぬ身だ」【くえやのめや、あしたはしぬみだ】
  • 「無常の風は時を選ばず」【むじょうのかぜはときをえらばず】
  • 「塞翁が馬」【さいおうがうま】
  • 「禍福は糾える縄の如し」【かふくはあざなえるなわのごとし】
  • 「沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり」【しずむせあればうかぶせあり】

「食えや飲めや、明日は死ぬ身だ」【くえやのめや、あしたはしぬみだ】

似たような表現に「食えや飲めや、明日は死ぬ身だ」というものがあります。

表現から想像がつく通り、明日は死ぬかもしれないから、今のうちに好きなものを食べ、好きなものを飲んでおこうという考え方です。

確かに、人間はいつ死ぬか分かりませんよね。

一般的には年を取ってから家族に看取られて死ぬ、と考えがちですが、実際は明日事故に遭って死ぬかもしれません。

そのため、毎日を楽しく生きようということです。

「無常の風は時を選ばず」【むじょうのかぜはときをえらばず】

「無常の風は時を選ばず」というのは、儚い人間の命はいつ果てるのか分からない、という意味です。

「食えや飲めや、明日は死ぬ身だ」と似ていますね。

無常の風というのは、人の命を消滅させる無常のことであり、ここでは花を吹き散らす風に例えています。

「無常の風は時を嫌わず」という言い方もあります。

「塞翁が馬」【さいおうがうま】

このように見てみると、人間はいつ死ぬか分からない、といった暗い印象を与える表現が多いように思えるかもしれません。

しかし、「塞翁が馬」という表現も「一寸先は闇」に似た表現として使われます。

これは必ずしも悪い意味ではありません。

昔、中国に住む占いの巧みな老人、塞翁の馬が逃げてしまい、皆に同情されました。

しかし塞翁は「そのうちに福が来る」と言ったのです。

するとその馬が駿馬を連れて帰ってきました。

皆が喜ぶと、塞翁は「これは不幸の元になる」と言ったのです。

するとその駿馬に乗った塞翁の息子が落馬し、足の骨を折りました。

皆が気の毒がると塞翁は「これが今度は幸福の元になる」と言ったのです。

すると戦争が起こり、村の若者の多くが戦死しましたが、足の骨を折っていた息子は兵役を免れました。

このように、人生における幸や不幸はなかなか予測することができません。

むしろ幸せが不幸の元になることもあれば、不幸が幸せの元になることもあるのです。

「人間万事塞翁が馬」「人間塞翁が馬」という事もあります。

「禍福は糾える縄の如し」【かふくはあざなえるなわのごとし】

「禍福は糾える縄の如し」というのは、幸福と不幸は表裏一体であり、かわるがわるやってくるものだ、ということです。

災いと幸福というものは似て非なるものですよね。

まるでより合わせた縄のように、交代でやってくるものです。

転じて、幸福だと思ったことが不幸になったり、不幸だと思ったことが幸福になったりする、ということです。

また、成功も失敗もより合わせた縄のように目まぐるしく変化するということでもあり、例え幸福であったとしても、そこに居続けてはいけないという戒めの言葉でもあります。

ちなみに『史記・南越列伝』には「禍に因りて福を為す。成敗の転ずるは例えば糾える縄の如し」という表現がありますし、『漢書』には「それ禍と福とは、何ぞ糾える縄に異ならん」と書かれています。

「吉兆は糾える縄の如し」「禍福は予測し難い」という言い方もあります。

「沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり」【しずむせあればうかぶせあり】

「沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり」というのは、人生には浮き沈みがあるものだという意味を指します。

人生には良いこともありますし、悪いこともありますよね。

そして、良いことがずっと続くわけでもありませんし、悪いことがずっと続くわけでもありません。

そのため、例え悪いことが起こったとしてもくよくよしていてはいけない、という意味でもあります。

人生の局面を川の瀬に見立て、浮き沈みがあることを表しています。

「浮かぶ瀬あれば立つ瀬あり」という言い方は誤りです。

「一寸先は闇」の反対語(類似の対義語)

  • 「転ばぬ先の杖」【ころばぬさきのつえ】
  • 「石橋を叩いて渡る」【いしばしをたたいてわたる】
  • 「後悔先に立たず」【こうかいさきにたたず】
  • 「濡れぬ先の傘」【ぬれぬさきのかさ】

「転ばぬ先の杖」【ころばぬさきのつえ】

「転ばぬ先の杖」というのは、失敗しないように万が一のためにあらかじめ十分な準備をしておくことを指します。

転んでから杖を用意しても意味がありませんよね。

転ぶ前に用心して、杖を手にしておくべきだという戒めの言葉です。

「先」というのは時間的な前を指しており、「転ばぬ先の杖柱」「倒れぬ先の杖」「こけぬ先に杖」という事もあります。

「石橋を叩いて渡る」【いしばしをたたいてわたる】

「石橋を叩いて渡る」というのも有名な表現ですね。

用心の上にさらに用心を重ねて行動することを指します。

壊れるはずがないと思うような頑丈な石の橋を渡る時、「頑丈だから大丈夫」と思わずに一応しっかりと叩き、安全性を調べてから渡るという意味であり、用心しすぎるほど用心深くなることを表します。

ただし、これは良い意味ばかりではなく、慎重すぎる人に嫌みを言う場合に使われることもあります。

「石橋を叩いて渡れ」「石の橋も叩いて渡れ」という場合もありますし、逆に用心深くなりすぎたために失敗することを「石橋を叩いて壊す」ということもあります。

「危ない橋を渡る」とは全く違う表現になります。

「後悔先に立たず」【こうかいさきにたたず】

既に起こってしまったことをどれだけ後悔しても意味はない、という意味です。

どれだけ悔やんでも、怒ってしまったことは取り返しがつきませんよね。

済んでいることを悔やんでも仕方がないから、事前にしっかりと注意を払いないという戒めでもあります。

「後の悔い先に立たず」という事もあります。

「後悔先に立たず」「立たず」「建たず」と書くのは誤りです。

「提灯持ち後に立たず」「後悔と槍持ちは先に立たず」ということもあります。

「濡れぬ先の傘」【ぬれぬさきのかさ】

「濡れぬ先の傘」とは、失敗しないように前もって準備をしておくことを指します。

雨が降って濡れる前にしっかりと傘を用意しておかなければなりません。

実社会においても、傘を持たずに出かけると雨に降られる割合が高く、傘を持って出かけると雨が降らない、という経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。



「一寸先は闇」の使い方や具体例

  • 「一寸先は闇」の使い方
  • 「一寸先は闇」の仕事での具体例1
  • 「一寸先は闇」の恋愛での具体例2

「一寸先は闇」の使い方

「一寸先は闇」というのはこの先どうなるか分からない、ということを指します。

物事には表と裏があり、自分にとっては表でも他人から見たら裏に見えることもあるでしょうし、自分では裏だと思っていても他人が見たら表かもしれません。

人生どうなるのかは分からない、という意味で使われます。

「一寸先は闇」の仕事での具体例1

経済が不況となり、今の世の中は仕事がどうなるか分からなくなりましたね。

例え大企業であったとしてもリストラや倒産の可能性を抱えており、まさに「一寸先は闇」の時代になったと言えます。

また、中小企業に勤めていたからといっても、もしかしたらそのまま大きく成長できるかもしれません。

今までは終身雇用が一般的でしたが、今は自分の人生設計に合わせて転職も社会的に受け入れられつつありますね。

定年まで同じ仕事を続けたとしても、きちんと年金がもらえるかさえ分かりません。

そんな世の中はまさに「一寸先は闇」と言えるでしょう。

「一寸先は闇」の恋愛での具体例2

「一寸先は闇」というのは恋愛においても同じです。

明日何が起こるかなんて分かりません。

どれだけ恋人と良い関係を維持していたと思ったとしても、もしかしたら明日別れることになるかもしれません。

また、どれだけ相手が自分の事なんて気に掛けていないと思ったとしても、いざ告白してみたら相手も自分のことを意識していた、ということもあるかもしれません。

人間の心は分からないものです。

恋愛も「一寸先は闇」と言えるでしょう。

「一寸先は闇」を分けて解釈

  • 一寸先

一寸先

一寸先というのは約3センチです。

先ほども述べた通り、電灯が一切ない状態では3センチ前も真っ暗ですよね。

今でこそ停電などが起こってもケータイなどがありますが、そのようなものが存在しない状態を想像してみて下さい。

電気が何もない状態では、3センチ前も真っ暗ですから、トイレに行くのも大変ですよ。

闇というのは言うまでもなく、光がない状態を指します。

暗闇というと分かりやすいのではないでしょうか。

このことわざにおいては何が起こるか分からない、という状態を表しています。

icon まとめ

いかたでしょうか。

「一寸先は闇」というのは、良いことにでも悪いことにでも使うことができます。

人生、何が起こるか分かりません。

良いことが起こるかもしれないし悪いことが起こるかもしれません。

しかし同時に、悪いことが起こらないように出来る限りの用心をしつつ、将来に備えたいものです。

「一寸先は闇だからどうなっても仕方がない」ではなく、「一寸先は闇だから出来る限り準備をしておこう」と前向きに捉えられると良いですね。