「時間を要する」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「時間を要する」の意味や類語を紹介します。
さらに「時間を要する」の使い方や例文を紹介します。
目次
- 「時間を要する」の意味とは?
- 「時間を要する」を分解して解釈
- 「時間を要する」の言い換えや類語
- 「時間を要する」の使い方
- 「時間を要する」を使った例文
「時間を要する」の意味とは?
「時間を要する」という言葉は、様々な場面で耳にする言葉です。
ビジネスシーンでも聞く事が多いですし、プライベートな場面でも聞く事があります。
どちらかといえば、真面目な場面で聞く事が多い言葉かもしれません。
そんな「時間を要する」の意味を紹介します。
- 「時間を要する」の意味
「時間を要する」の意味
「時間を要する」の「時間」はみなさんが日常的に使っている言葉です。
あまり意味を考えた事もないでしょう。
「あと一時間かかる」とか「三時間後に集合」などという時に使う「時間」です。
「要する」は、必要という意味の言葉です。
「時間を要する」は「時間が必要」という意味があります。
また「時間を要する」とあえて言う場合は、単純に「時間が必要」というだけでなく、「時間がかかる」という意味が隠れています。
何をするのにも「時間が必要」なのは当たり前です。
なので、あえて「時間を要する」という時は、「時間が思ったよりもかかる」という意味が含まれています。
つまり「時間を要する」という場面では、発言者に「あなたが思っているよりも時間がかかります」と考えている可能性が高いです。
「時間を要する」を分解して解釈
次に「時間を要する」を分解して解釈してみましょう。
「時間を要する」は「時間」と「要する」から作られています。
それぞれの意味を理解すると、より「時間を要する」の言葉の意味が見えてくるかもしれません。
- 「時間」
- 「要する」
「時間」
「時間」という言葉を、他の言葉に言い換えるのは難しいかもしれません。
それくらい「時間」という言葉の存在が大きいからです。
「時間」とは、「過去から未来まで移りゆく現象」の事を意味します。
また「ある一定の時の長さ」を意味する事もあります。
「時間を要する」の場合は、「ある一定の時の長さ」という解釈がいちばん近いかもしれません。
さらに「もう時間だ」というように、決められた一時を意味する事があります。
タイマーをセットして作業をしている人は、時の流れの中の一点を「時間」と呼んでいるかもしれません。
「要する」
「要する」の基になっているのは「要」という言葉です。
「要」には「必要」という意味があります。
また「欠かせない大切な事」という意味もあります。
「時間を要する」には、「何かをするには時間が欠かせない」という意味も含まれていますので、「必要」、「欠かせない大切な事」という意味がピッタリです。
「要」という言葉は一文字で、実に大切な事を表現している言葉ですので、ぜひ覚えておきましょう。
「時間を要する」の言い換えや類語
続いて「時間を要する」の言い換えや類語をチェックしてみましょう。
「時間が必要」という意味を含んだ言葉をいくつか紹介します。
- 「一朝一夕にはいかない」【いっちょういっせきにはいかない】
- 「ローマは一日にしてならず」【ろーまはいちにちにしてならず】
「一朝一夕にはいかない」【いっちょういっせきにはいかない】
「一朝一夕にはいかない」は「時間を要する」と似た意味を持つ言葉です。
「一朝一夕」は朝から夜までという意味で、短い期間を意味します。
朝に思いついて、夜には完成するような商品やサービスはなく、そこから意味が広がって「短い時間では何もできない」という意味になっています。
例えば社長が営業部長に、「すぐに売り上げを伸ばしてくれ」と命令したとします。
しかしそんなに簡単に売り上げが伸ばせるわけもなく、時間が必要な事から「全力を尽くしますが、一朝一夕にはいかないかもしれません」と答えるかもしれません。
「ローマは一日にしてならず」【ろーまはいちにちにしてならず】
「ローマは一日にしてならず」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
とても有名な言葉なので、一度は耳にした事があるかもしれません。
「ローマは一日にしてならず」は、古代ローマという大帝国が由来です。
市民が全員金持ちという、とんでもない権力を手にしたローマ帝国も、その完成までには700年もの歳月が掛かっています。
その事から大事業を成し遂げるには、相当な時間や労力が必要だという教えが「ローマは一日にしてならず」に含まれています。
「時間を要する」を、さらに壮大な言葉にしたのが「ローマは一日にしてならず」でしょう。
「時間を要する」の使い方
「時間を要する」と誰かが言う時は、「時間がかかる事を周囲の人が自覚していない時」かもしれません。
例えばある計画を実行する時に、計画の参加者すべてが「時間がかかる」と理解しているなら、あえてこの計画は「時間を要する」ものですなどとは言わないからです。
また健康状態を崩して病院に入院した人は、一日でも早く退院したいと思うはずです。
そのような時に医者から回復まで「時間を要します」と言われます。
これは患者さんに長期間の入院や、その後の療養生活が必要だという自覚が足りないからです。
このように「時間を要する」を使う時は、周囲にいる人たち、または発言の対象者に「時間がかかる」という自覚がないというケースが多いです。
「時間がかかる事を理解してないな」と感じたら、「時間を要する」を使ってみましょう。
「時間を要する」を使った例文
最後に「時間を要する」を使った例文を見て行きましょう。
様々な場面で「時間を要する」を使い、文章にしてみましょう。
- 「時間を要する」の例文1
- 「時間を要する」の例文2
「時間を要する」の例文1
会社勤めをしていると良くある事だと思いますが、上司から無茶振りをされる事があります。
「明日までに資料をまとめておいてくれ」と就業時間の終わりに言われてしまうと、「徹夜しないと無理だよ」という事になってしまいます。
このような無茶振りへの返答に「時間を要する」を使う事ができます。
「この資料を明日の朝までにまとめるのは可能です。しかし完璧な内容にするためには『時間を要する』のも事実です」とか、この資料を作るためには、他の社員から聞き取り調査をする必要があり、「時間を要します」などという感じです。
「できない」とか「徹夜は嫌だ」と答えるよりも、「時間を要する」という言い訳をした方が、上司に対する覚えが良さそうです。
「時間を要する」の例文2
「時間を要する」という言葉を使う時は、時間がかかるという自覚がない人に向ける事が多いです。
そのような場面を「時間を要する」を使った文章にしてみましょう。
「夏休みが終わるまで宿題をしないつもりかもしれないけど、自由研究は『時間を要する』作業だよ。早めに手を付けた方が絶対いいよ」、「彼女に好きになってもらうには『時間を要する』って事を覚悟した方がいいよ。昨日好きになって、今日告白しても、絶対OKもらえないよ」などです。
さらに「東京から京都まで一週間で歩くのは難しいよ。あなたは運動したこと経験がないんだし、もっと『時間を要する』って自覚した方がいいよ」という感じです。
たまに何でも簡単にする事ができると思っている人がいます。
特に夏休み中の小学生には、「時間を要する」自覚がない子が多いです。
「時間を要する」は、何かをするためには時間が必要だ、時間がかかるものだという事を伝えたい時に有効な言葉です。
無理なお願いをされた時も「時間を要する」という言葉を使えば、締め切りを引き延ばす事ができます。
また時間がかかる自覚がない人に「時間を要する」という言葉を使って、認識を変えてもらう事もできます。
「時間を要する」という言葉を知ると、仕事がしやすくなり、ストレスが少なくなるかもしれません。
これを機会に「時間を要する」という言葉を覚えて、どんどん使ってみましょう。