「三度目の正直」の意味とは?読み方、反対語や使い方、例文や例えを紹介!
「三度目の正直」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
比較的日常生活において使うことができる表現ですから、知っているという人も多いかもしれませんね。
ここでは「三度目の正直」という言葉について解説します。
目次
- 「三度目の正直」の意味とは?
- 「三度目の正直」の類義語
- 「三度目の正直」の対義語
- 「三度目の正直」の場面とは
- 「三度目の正直」の例文
- 対義語「二度あることは三度ある」の例文
「三度目の正直」の意味とは?
「三度目の正直」というのは、「物事は一度目や二度目は充てにならないけれど、三度目ならば確実である」ということを指します。
また、例え二回失敗した後に成功することを意味することもあります。
物事は最初の一回、二回はうまくいかなかったとしても、三回目は確実であり、三度目ならば期待通りに行くことがあります。
二回失敗しても三回目に挑戦する時にこの言葉を使います。
「三度目は正直」という場合もあります。
- 「三度目の正直」の読み方
- 「三度目の正直」の由来について
「三度目の正直」の読み方
「三度目の正直」の読み方は、「さんどめのしょうじき」になります。
「三度目の正直」の由来について
「三度目の正直」という言葉の由来は実は明確にはされていませんが、占いやかけ事から来ている可能性が有力です。
一度や二度はあてにならないけれど、三度目が本番である、という昔からの言い伝えがあるのです。
「三度目の正直」の類義語
- 「奏功」【そうこう】
- 「結実」【けつじつ】
- 「いつも柳の下に泥鰌は居らぬ」【いつもやなぎのしたにどじょうはおらぬ】
- 「株を守りて兎を待つ」【かぶをまもりてうさぎをまつ】
- 「歴史は繰り返す」【れきしはくりかえす】
「奏功」【そうこう】
聞いたことがあるという人は少ないかもしれません。
「奏功」は行ったことがうまくいって成果が上がることを指します。
功績を天子に奏上するという意味から来たものであり、天子は天上界の人や天人、あるいは帝王を指します。
奏上というのは天皇や天子に申し上げることを指します。
行動が良い結果となる、という時に使うことができる表現です。
「結実」【けつじつ】
「結実」は人の名前でも使われることがある漢字です。
努力した末に良い結果が表れる、ということを指します。
「結実」には努力した結果として成果が得られる、という事以外にも植物が実を結ぶこと、という意味を持っています。
「いつも柳の下に泥鰌は居らぬ」【いつもやなぎのしたにどじょうはおらぬ】
「いつも柳の下に泥鰌は居らぬ」というのは、一度うまくいったからと言って、その後も必ずしもうまくいくとは限らない、という意味になります。
柳の下で泥鰌が獲れたとしても、常に柳の下に行けば泥鰌が獲れるというわけではありませんよね。
そこから、幸運なことがあったとしても、その後もまた幸運があるとは限らない、という意味で使われます。
「いつも柳の下に泥鰌はいない」ということもあります。
「いつも柳の下に泥鰌が居らぬ」にしてしまうと意味が変わりますので注意が必要です。
「株を守りて兎を待つ」【かぶをまもりてうさぎをまつ】
「株を守りて兎を待つ」とは、昔の習慣や過去に成功した偶然にこだわっていつまでも進歩が無かったり、融通が利かなかったりすることを指します。
昔、中国には宋という時代がありました。
この国の農民が畑を耕していると、兎が飛んできて、木の切り株にぶつかって死んだのです。
その兎を拾って以来、この農民は畑を耕さなくなりました。
切り株の番をして兎を獲ろうとするようになったのです。
この故事から「株を守りて兎を待つ」という表現ができあがりました。
「株」は「くいぜ」と読むこともあります。
「歴史は繰り返す」【れきしはくりかえす】
「歴史は繰り返す」というのは古代ローマの歴史家、クルティウス・ルフスの“History repeats itself”の言葉です。
いつの時代も人間の本質は変わりません。
そのため、過去に会ったことはその後の時代でも起こり得る、という意味になります。
過去に起こったことは同じような経緯をたどり、再びやってくるものなのです。
「三度目の正直」の対義語
- 「一度あることは二度ある」
- 「二度あることは三度ある」
「一度あることは二度ある」
「一度あることは二度ある」という表現は、あることが一度起これば後でまた同じようなことが起こるものである、という意味を持ちます。
多くの場合、良くないことは立て続けに起こるために注意しなさい、という教訓になります。
「二度あることは三度ある」
「二度あることは三度ある」の方が、「一度あることは二度ある」よりも知られているかもしれませんね。
物事は繰り返し起こるから、失敗を重ねないようにしなさいという教訓が込められています。
同じようなことが起これば、再度同じことが繰り返されるかもしれません。
悪いことが起こらないように注意をしなければならないという意味です。
「三度目の正直」の場面とは
- スポーツなどでうまくいかなくても、3回目にうまくいった
- 夏休みの課題をなかなか終わらせられなくても、3年生の夏はうまくいくかもしれない
- 医学部になかなか合格しなかったが、3年目にして合格できた
スポーツなどでうまくいかなくても、3回目にうまくいった
スポーツでなかなか成果が出せないことがありますよね。
例えば走高跳では、同じ高さのバーで3回飛ぶことができますが、3回失敗したら次の高さのバーに挑戦することはできません。
しかし、2回うまくいかなかったとしても決して諦めてはいけません。
3回目ならばバーを飛ぶことができるかもしれないのです。
夏休みの課題をなかなか終わらせられなくても、3年生の夏はうまくいくかもしれない
1年生、2年生と夏休みの宿題を早めに終わらせることができず、夏休みが終わる直前に焦って終わらせていたとしましょう。
しかし、3年生になったら早めに終わらせることができるかもしれません。
もちろん宿題は本人が努力をしなければいけませんが、3年生の3回目の夏休みならば、今までのことを反省してしっかりできるかもしれませんね。
医学部になかなか合格しなかったが、3年目にして合格できた
医学部に合格するということは簡単なことではありません。
医学部で勉強し、医者として活躍している人の中には何度も医学部を受験してきたという人も決して少なくはありません。
1回、2回、と合格しなかったとしても、三度目の合格で3回目には合格できるかもしれません。
「三度目の正直」の例文
- 「三度目の正直」の例文1
- 「三度目の正直」の例文2
- 「三度目の正直」の例文3
- 「三度目の正直」の例文4
「三度目の正直」の例文1
「運動会が三度目の正直で今日開催されるよ」
運動が会が開かれる9月は台風のシーズンですよね。
そのため、運動会が延期になってしまうということも少なくありません。
運動会はもともと日曜日に予定されていますから、延期されてしまうとお父さんが行けなくなるなどの不都合が生じる家庭も多いことでしょう。
また悪天候やグラウンドの状態のために2度延期になってしまうということもないとは言えません。
しかし、「三度目の正直」で3回延期になるということはないかもしれませんよ。
そんな時は「三度目の正直で、今日開催される」という言い方ができます。
「三度目の正直」の例文2
「三度目の正直で今回の旅行では飛行機が時間通りに離陸できた」
何度も飛行機を使って旅行などに行くと、飛行機が時間通りに離陸しない、遅延が生じている、もしかしたらそのために乗継便に間に合わなかった、等という経験を持つ人も少なくないかもしれませんね。
何度も飛行機が時間通りに離陸しないと、嫌になってしまうこともあるかもしれません。
しかし、例え1回、2回と遅延が生じたとしても、3回目は時間通りの出発ができるかもしれません。
「三度目の正直」の例文3
「三度目の正直だ、今度はきっとうまくいくよ」
好きな人ができてその人に告白したとしましょう。
1回告白したら振られてしまった、断られてしまった、などという悲しい経験をしても、ぜひもう少し努力してみましょう。
2回目ももしかしたら振られてしまうかもしれません。
しかし、もしかしたら3回目にはOKをもらえるかもしれませんよ。
振られても諦めずに告白して来てくれる人は素敵ですよね。
「三度目の正直」の例文4
「三度目の正直になるか、二度あることは三度あるか、楽しみだ」
確かに「三度目の正直」という言い方がありますが、同時にその逆の言い方として「二度あることは三度ある」という言葉が存在します。
例えば2回うまくいかなかったとしても3回目にうまくいくかもしれないが、2回起こったことは3回起こる可能性がある、ということわざが存在する場合、3回目はどうなるのか分かりませんね。
3回目はうまくいくのかいかないのか、どうかな、という時に「三度目の正直か、二度あることは三度あるか」と言えます。
対義語「二度あることは三度ある」の例文
- 「あの角で2回躓いたけれど、また躓いた、二度あることは三度ある、だ」
- 「また傘を忘れちゃった、二度あることは三度ある、だね」
- 「点検漏れがありました。二度あることは三度あると言いますので、厳重注意でいきましょう」
「あの角で2回躓いたけれど、また躓いた、二度あることは三度ある、だ」
どうしても躓いてしまう、どうしても足をぶつけてしまう、等という場所はありませんか?
1回躓いた、1回ぶつけた、という程度では何とも思いませんが、2回躓いたら「次こそ気を付けよう!」と強く思いますよね。
そして3回躓いたら、むしろ笑ってしまう、という人もいるのではないでしょうか。
そんな時こそ「二度あることは三度ある」と言えるでしょう。
「また傘を忘れちゃった、二度あることは三度ある、だね」
おもしろいもので、傘を持って行けば雨が降らない、傘を忘れれば雨が降る、という経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
傘を忘れ、出先で雨に降られてしまったら、「次こそは傘を忘れないようにしよう」と思いますよね。
3回傘を忘れて雨に降られるという経験を繰り返したら、「まただ…」という気持ちが強くなるのではないでしょうか。
そんな時には「二度あることは三度ある」という表現を使うことができます。
「点検漏れがありました。二度あることは三度あると言いますので、厳重注意でいきましょう」
仮に既に2回起こっている、既に3回起こった、というわけではなかったとしても、一度起こったことは二度起こる可能性があり、二度起こったら三度起こる可能性があります。
そのため、何かミスがあった場合はその時点で気を引き締め、次からこのようなことがないように気を付けよう、という意味で「二度あることは三度ある」という表現を使うことができるのです。
いかがでしょうか。
「三度目の正直」という言い方がある一方で「二度あることは三度ある」という表現が存在することがおもしろいですよね。
3回目が必ずしもうまくいくとは限りませんが、だからこそ、諦めずに頑張りなさい、という教訓も含まれています。
今までうまくいかなかったとしても、一度決めたことは最後まで頑張り抜きたいものです。