「手に余る」とは?意味や類語!例文と解釈
慣用句で「手に余る」という言葉があります。
一体どの様な意味なのか、語源や例文なども併せて紹介します。
目次
- 「手に余る」とは?
- 「手に余る」の表現の使い方
- 「手に余る」の対義語
- 「手に余る」を使った例文と意味を解釈
- 「手に余る」の類語や類義語
「手に余る」とは?
「手に余る」の意味は以下の2つです。
1つ目は「与えられた役割が自分の能力を超えている」という意味です。
やろうと思ってもできずに能力の限界を感じることを言います。
2つ目は「ものごとに対してどうして良いか分らない状態」という意味です。
ものごとの内容が複雑すぎるなどで、一生懸命考えてもらちが明かないことを言います。
- 「手に余る」の読み方
- 「手に余る」の由来
- 「手に余る」と「目に余る」の違い
「手に余る」の読み方
「手に余る」は「てにあまる」とよみます。
「てによる」と読み間違わない様にしましょう。
「手に余る」の由来
「手に余る」の由来は、「液体や細かいものを両手ですくった時に、量が多すぎて手からこぼれてしまう状態」から来ています。
「量が多くて困る」という意味ではなく、手から溢れてしまった分が勿体ないと思っても、両手はふさがっているのでどうしようもないと言う意味です。
ここから「これ以上どうしようもない」「自分では解決できない」という意味で使われる様になりました。
「手に余る」と「目に余る」の違い
「手に余る」と似た言葉に「目に余る」があります。
「手に余る」は「自分でものごとに対処できないこと」という意味です。
「目に余る」は「視界に入りきらないこと」「あまりに酷くて見過ごせないこと」という2つの意味があります。
同じ「余る」が使われていても、身体の部位により全く違う意味になります。
「手に余る」の表現の使い方
「手に余る」の使い方を紹介します。
- 文法的な使い方
- ビジネスでも使える
文法的な使い方
「手に余る」は動詞を伴った慣用句ですので、文末にそのまま使います。
また、「手に余る〇〇」と形容詞として使うこともあり、副詞として使う時には「手に余って」となります。
ビジネスでも使える
「手に余る」は「自分の能力を超えている」という意味ですので、ビジネスでは「できません」の代わりとして使えます。
「私の手に余る問題ですのでただ今上司と相談しております」などと、お詫びのシーンに使えます。
「手に余る」の対義語
「手に余る」の対義語を紹介します。
- 「役不足」【やくぶそく】
- 「取るに足らない」【とるにたらない】
「役不足」【やくぶそく】
「自分の能力に比べて与えられた役割が軽いこと」という意味で、「演劇で俳優が、与えられた役に不満を持つこと」に由来しています。
「取るに足らない」【とるにたらない】
「つまらない、些細な」という意味で、「話題として取り上げる価値がない」という意味からきています。
「手に余る」を使った例文と意味を解釈
「手に余る」を使った例文と解釈をしょうかいします。
- 「手に余る」を使った例文1
- 「手に余る」を使った例文2
「手に余る」を使った例文1
「息子が元気すぎて手に余る状態だ」
子供が段々と成長してきて自我が出てくると、やんちゃでしかも言うことをきかなくなり、どの様に接していいのか分からなくなってしまうことを表しています。
「手に余る」を使った例文2
「単純作業だがさすがにボリュームが大過ぎて手に余る」
仕事で、やり方は簡単なのですが、とにかく量が多くて締切までに達成できそうにない状態を表しています。
「手に余る」の類語や類義語
「手に余る」の類語を紹介します。
- 「手に負えない」【てにおえない】
- 「力不足」【ちからぶそく】
「手に負えない」【てにおえない】
「自分の能力では処理しきれない」という意味で、「手に余る」の言い換えとして使われます。
「力不足」【ちからぶそく】
「自分の能力が足りずに役割を果たせないこと」という意味です。
「役不足」と使い方を混同する人が多いので注意しましょう。
「手に余る」は「与えられた役割が自分の能力を超えている」「ものごとに対してどうして良いか分らない状態」という2つの意味があります。
ビジネスでとても無理だと思うことに対して使いましょう。