「覆水盆に返らず」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
「覆水盆に返らず」ということわざを見聞きすることがありますが、一体どの様な意味があるのでしょうか。
語源や例文なども併せて紹介します。
目次
- 「覆水盆に返らず」とは?
- 「覆水盆に返らず」の表現の使い方
- 「覆水盆に返らず」を使った例文と意味を解釈
- 「覆水盆に返らず」の類語や類義語
「覆水盆に返らず」とは?
「覆水盆に返らず」の概要について紹介します。
- 「覆水盆に返らず」の読み方
- 「一度別れた夫婦は元通りにはならない」の意味
- 「起きてしまったことはもはや取り返しがつかない」の意味
- 「覆水盆に返らず」の由来
「覆水盆に返らず」の読み方
「覆水盆に返らず」は「ふくすいぼんにかえらず」と読みます。
「覆水」の読み方が難しいのでこれを機に覚えておきましょう。
「一度別れた夫婦は元通りにはならない」の意味
一度別れてしまった夫婦は、お互いを知り尽くした上で愛情が冷めてしまっていることから、もはややり直すことはできないという意味です。
「起きてしまったことはもはや取り返しがつかない」の意味
一度やってしまったり、ことが起きてしまってからでは、元に戻せないという意味です。
特に物理的に壊れたり消えたりしてしまったものは、二度と元には戻らないことを表しています。
「覆水盆に返らず」の由来
「覆水盆に返らず」の由来は、歴史的に有名な中国の軍師である太公望のエピソードからきています。
太公望は長い間誰にも出仕せずに、読書や釣りなどをしていたので、彼の妻が愛想を尽かして離婚してしまいまました。
後に太公望が文王に見いだされて出世した時に、元妻が復縁を言い出してきます。
その際に太公望が「1度こぼれた水はお盆には返らない」=「離婚した夫婦は2度と元に戻らない」と言ったことが由来です。
「覆水盆に返らず」の表現の使い方
「覆水盆に返らず」はことわざとして、ビジネスや日常生活まで幅広く使えます。
「取り返しがつかないこと」に対して使われますが、信頼関係や人間関係などは時間をかければ元に戻る可能性もあるので、主に終わってしまった事実に対して使われます。
「覆水盆に返らず」と言われたら、他に説明がなくても「もう無理だ」という意味です。
「覆水盆に返らず」を使った例文と意味を解釈
「覆水盆に返らず」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「覆水盆に返らず」を使った例文1
- 「覆水盆に返らず」を使った例文2
「覆水盆に返らず」を使った例文1
「データは消えてバックアップを取っていない、これは『覆水盆に返らず』だ」
パソコンのデータが消えてしまい、しかもバックアップを取っていないとなると、復旧は無理であると言っています。
「覆水盆に返らず」を使った例文2
「離婚してもう3年経っているし『覆水盆に返らず』だよ」
離婚した相手から復縁を迫られたのですが、3年も経ちお互い違う世界で暮らしているのでもはや取り返しがつかないと言っています。
「覆水盆に返らず」の類語や類義語
「覆水盆に返らず」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「後の祭り」【あとのまつり】
- 「後悔先に立たず」【こうかいさきにたたず】
「後の祭り」【あとのまつり】
「手遅れで間に合わないこと」という意味で、祭りの後に山車やみこしを担ぐことからきています。
「後悔先に立たず」【こうかいさきにたたず】
「いくら悔やんでも取り返しがつかないこと」という意味です。
「覆水盆に返らず」は「一度別れた夫婦は元通りにはならない」「起きてしまったことはもはや取り返しがつかない」という意味です。
既に終わってしまったことに対して使ってみましょう。