「貴法人」とは?意味や読み方・口頭での使い方・例文・類語まで詳しく解説!
ビジネスで用いる言葉には、ほとんど同じ意味でも使い分けが必要なものが少なくありません。
この「貴法人」も、その手の言葉の1つです。
目次
- 「貴法人」とは?
- 「貴法人」とその他の言葉の違い
- 「貴法人」と「御法人」の書面と口頭での使い方
- 「貴法人」を書面で使う際の例と意味を解釈
- 「貴法人」の類語や解釈
「貴法人」とは?
「貴法人」は、相手の会社を丁寧に表現する時に使います。
主に書面で使われる言葉で、「貴法人の益々の御繁栄を祈念いたします」などと用いる言葉です。
「貴社」という言葉とほとんど一緒ですが、「貴社」は「社」と付いているように、相手が会社組織の場合にのみ使います。
「法人」は会社も含め、法人格の団体全てに対して用いることができるので、「貴社」より幅広く使える表現です。
相手が有限会社や株式会社の場合はもちろん、財団法人や非営利法人などの団体組織にも使うことができます。
- 「貴法人」の読み方
「貴法人」の読み方
「貴法人」は、「きほうじん」と読んでください。
初見でも見たまま普通に読める言葉で、同様に「貴社」も、そのまま「きしゃ」と読めば問題ありません。
「法人」とは、法によって人と同格と定めている組織に対して使う言葉で、元は税制上で使われていました。
その組織を1人の人間と仮定して、収益に対して課税する為です。
「貴法人」とその他の言葉の違い
「貴法人」を会社組織に対して使う場合には、上のように「貴社」でもほぼ一緒ですが、以下の言葉も合わせて使われます。
- 「御社」【おんしゃ】
「御社」【おんしゃ】
「貴社」と同じく、相手が会社組織の場合に使う言葉で、置き換えにも使用できます。
ただし、「貴社」は主に書面で使い、こちらは口頭で使うことが多いという特徴があります。
それは、「貴社」を口頭で聞いた場合、「汽車」や「帰社」と間違えてしまう可能性がある為です。
「貴法人」と「御法人」の書面と口頭での使い方
「貴社」を「御社」と置き換えられるのと同じく、「貴法人」も「御法人」と置き換えることができます。
この場合も、口頭では「御法人」の方がよく用いられる表現で、「おんほうじん」と発音します。
こちらでも、「貴法人」では「帰邦人」などの同音の言葉と間違える可能性が考えられる為で、使った方が頭で思い描いている漢字と、聞いた方が同じく思い浮かべる漢字に齟齬が出ないようにする為です。
「貴法人」を書面で使う際の例と意味を解釈
「貴法人」を書面で使う時によく見掛ける形です。
これらは是非覚えておきましょう。
- 「貴法人」を使った短文1
- 「貴法人」を使った短文2
「貴法人」を使った短文1
「貴法人の規定に従います」
この形は、給与などの条件面の希望に対する回答としてよく使われます。
主に就職の際に用いられることが多く、そのような記入(入力)欄があれば、特にこれといった希望がない時にはこのように記載しておくもので、「そちらにお任せします」という解釈になります。
「貴法人」を使った短文2
「貴法人におかれましては~」
その法人に対して何かを伝える時に使う丁寧な言い回しです。
「貴法人におかれましては、益々ご清祥のことと~」といったように、その相手に尊敬の念を込めて使います。
「貴法人」の類語や解釈
「貴法人」の類語と解釈ですが、意味の近い「貴社」や「御社」、「御法人」を既に挙げているので、意味としては少し離れたものになります。
- 「貴団体」【きだんたい】
- 「貴財団」【きざいだん】
「貴団体」【きだんたい】
主に相手が法人格ではない団体に対して使う表現です。
法人に対して使うこともできますが、その場合には「貴法人」の方が丁寧な言葉になります。
「貴財団」【きざいだん】
相手が財団法人の場合に使える「貴法人」と同等の表現です。
財団法人○○協会といった名称の場合には、「貴協会」としても構いません。
「貴法人」は、その対象が広く、便利な言葉なので、ビジネスシーンでよく使われています。
口頭で表現する時には、先に挙げた「御法人」と言い換えるといいでしょう。