「下克上」とは?意味や使い方!例文や解釈
「下剋上」という言葉の意味や使い方を紹介します。
さらに「下剋上」という言葉を使った例文や、「下剋上」の類語を紹介して行きます。
目次
- 「下剋上」とは?
- 「下剋上」の類語や類似表現や似た言葉
- 「下剋上」を使った例文や短文など
- 「下剋上」の反対語
- 「下剋上」の語源
- 「下剋上」の典型例
「下剋上」とは?
みなさんは「下剋上」という言葉を知っているでしょうか。
歴史ゲームや歴史小説に詳しい人は、「下剋上」という言葉に親しみがあるかもしれません。
一方で、「下剋上」という言葉を、まるで知らないという人もいるでしょう。
そこで「下剋上」という言葉の意味を紹介します。
- 「下剋上」の読み方
- 「下剋上」の意味
「下剋上」の読み方
「下剋上」は「げこくじょう」と読みます。
この言葉を知らない人が、いきなり正しく読むのは難しいでしょう。
これを機会に「下剋上」は「げこくじょう」と読みましょう。
「下剋上」の意味
「下剋上」という言葉の意味を紹介します。
「下剋上」には、「下位の者が、上位の者をしのぐこと」という意味があります。
「下剋上」は「下が上に剋つ(かつ)」という言葉が短くなった言葉です。
そもそもは、室町時代から戦国時代に、下位の武将が上位の武将を倒し、その座を奪う風潮を「下剋上」と呼びました。
現在の「下剋上」という言葉には、「下位の者が、上位の者をしのぐ」という意味に加え、「弱いものが強いものを倒す」という意味もあります。
例えば、同じ業界の企業には、売り上げ上位の企業と下位の企業があります。
下位の企業が上位の企業の売り上げを逆転した時、「○○界で、下剋上が起きた」などと言われるかもしれません。
「下剋上」の類語や類似表現や似た言葉
次に「下剋上」の類語や類似表現を紹介します。
「下剋上」と似た意味を持つ言葉には、どのような言葉があるでしょうか。
- 「成り上がる」【なりあがる】
- 「立身出世」【りっしんしゅっせ】
「成り上がる」【なりあがる】
「成り上がる」という言葉には、「急に高い地位に上がる」という意味があります。
それまで庶民として暮らしていた人が、数年で日本有数のお金持ちの仲間入りをした場合、「成り上がった」と言われます。
現在のIT企業の創始者の中には、「成り上がる」ことに成功した人が、多数含まれています。
「立身出世」【りっしんしゅっせ】
「立身出世」には、「社会的に認められている立派な地位に就くこと」という意味があります。
例えば、大学の教授や医者になった人は、社会的に認められている地位に就いているため、「立身出世に成功した」と言えるでしょう。
「下剋上」を使った例文や短文など
続いて「下剋上」という言葉を使った例文や短文を紹介します。
「下剋上」を使った例文は、どのような文章になるでしょうか。
- 「下剋上」を使った例文1
- 「下剋上」を使った例文2
「下剋上」を使った例文1
「上位のチームが下位のチームに試合で勝ち、『下剋上』を果たす」
この例文は、野球やサッカーなどの試合で、成績上位のチームを下位のチームが倒した場面を文章にしたものです。
例えばプロ野球のペナントレースで、一位のチームを最下位のチームが倒した時、「最下位チームが下剋上を果たした」などという文字が、新聞の紙面を飾るかもしれません。
「下剋上」を使った例文2
「最終的に受験に成功して、『下剋上』を果たす」
この例文は、受験前に成績下位の人が、受験本番までに力を付けて、最難関と言われるような大学に合格しようと、誓っている場面になります。
受験前には模試を受けますが、模試を受けた中で、成績が何位かが分かります。
かりに成績がビリに近いような生徒が、最終的に東京大学のような最難関の大学に合格すれば、上位の受験生を軒並み倒したようなもののため、「下剋上」を果たしたと表現できるかもしれません。
「下剋上」の反対語
「下剋上」と反対の意味を持つ言葉には、どのような言葉があるでしょうか。
そこで「下剋上」と反対の意味を持つ言葉を紹介します。
- 「失脚」【しっきゃく】
- 「脱落」【だつらく】
- 「成り下がる」【なりさがる】
「失脚」【しっきゃく】
「失脚」には、「物事に失敗して地位を失うこと」という意味があります。
例えば、企業のトップを狙うような人が、女性スキャンダルなどをお越し、社会的地位を失う時、「女性問題で失脚する」などと言います。
「脱落」【だつらく】
「脱落」には、「仲間から抜け落ちること」という意味があります。
「レースから脱落する」という時は、レースをしている他の競技者から抜け落ちるという意味になります。
マラソンの先頭集団から遅れてしまい、集団から抜け落ちた時、テレビの実況では、「先頭集団から脱落しました」と言います。
「成り下がる」【なりさがる】
「成り下がる」には、「上の階級から極端におちぶれる」という意味があります。
企業を上場したものの、業績が悪化して倒産してしまうような場合、「成り下がった」と言えるでしょう。
かつて人気があった芸能人が、誰も知らないような無名の存在になってしまった場合も、「成り下がった」と言われるかもしれません。
「下剋上」の語源
「下剋上」という言葉が盛んに使われるようになったのは、室町時代前後になります。
この頃、将軍家や有力大名の跡継ぎ問題を単に発した「応仁の乱」が京都を中心に起こりました。
応仁の乱により、京都は焦土となり、将軍家の権威は失墜します。
これを機に、力を持った地方の武士たちが反乱を起こし、室町時代までの身分制度を打ち壊して、将軍家や守護の座を奪って行きます。
このような「実力至上主義」により、社会的身分の低い者が、上位の者を倒すという風潮が生まれ、その風潮を「下剋上」と呼ぶようになりました。
「下剋上」の典型例
室町時代の身分の低い者が上位の者を倒す風潮を「下剋上」と呼びますが、その典型例を紹介します。
室町時代の将軍家といえば、足利尊氏や足利義満などを生み出した、足利家になります。
その将軍家が応仁の乱により弱体化をさらした時、とってかわったのは、将軍の右腕的な立場の管領、細川氏でした。
さらに細川氏の家臣だった三好氏が、その立場を奪います。
さらに三好氏の家だった松永氏がその立場を奪います。
このように連綿と続く「下剋上」は、この言葉を理解する好例と言えるのではないでしょうか。
「下剋上」という言葉について見てきました。
社会的に下位の者が、上位の者にとって変わるような場面を見た時、「下剋上」という言葉を使ってみましょう。