「目が点になる」とは?意味や使い方!語源や例文
今の若い人は「目が点になる」という言葉を聞いて一体どの様な状態なのかと不思議に思う人もいるでしょう。
正しい意味と由来などについて紹介しますので参考にして下さい。
目次
- 「目が点になる」とは?
- 「目が点になる」の言葉の使い方
- 「目が点になる」の類語や類似表現や似た言葉
- 「目が点になる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「目が点になる」の反対語
- 「目が点になる」の英語と解釈
「目が点になる」とは?
「目が点になる」の意味と語源などについて紹介します。
「目が点になる」の読み方
「目が点になる」は「めがてんになる」と読みます。
特に難しい漢字ではないので、読み書きできる様にしておきましょう。
「目が点になる」の意味
「目が点になる」の意味は「びっくりして顔の表情が大きく変化すること」という意味です。
人は驚くと目を見開いてその対象物をはっきりと見ようとします。
例えば相手があまりにも奇抜な格好をしていたり、こちらの意表を突く様な行動を取った時に、思わず見入ってしまうものです。
この時に目を大きく見開いて目の瞳孔がきゅっと締まり、対象物をひたすら見つめる表情のことを「目が点になる」と言うのです。
「目が点になる」の語源や由来
「目が点になる」の語源は、非常に驚いた表情の人をマンガに描いた時に、白目が大きくて瞳が小さく点のみだったことからきています。
これは「デフォルメ」というテクニックで、より驚いた表情を表す為に白目部分を強調して目を見開き、焦点を集中させている様に見えるものです。
主に少年漫画が全盛期の1960年〜1970年代に使われていて、主人公が思わぬ敵やハプニングに面したシーンで使われていました。
ここから驚いた時の比喩として「目が点になる」と言われる様になったのです。
「目が点になる」と「目を見張る」との違い
「目が点になる」と似た言葉に「目を見張る」があります。
「目を見張る」は「驚いたり怒ったり、感心したりした時に目を見開くこと」という意味です。
「目が点になる」と「驚いて目を見張る」という意味は同じなのですが、使い方に違いがあります。
「目を見張る」は、良いことに対しても使われます。
例えば「目を見張る様な成長を遂げた」という様に、対象となる人やものの素晴らしさを表す時に使うのです。
一方で「目が点になる」は、まず良い意味ではなく「非常識なこと」で驚いた時に使われる言葉です。
褒める意味で「目が点になる様なごちそうが出た」という使い方はしないので注意しましょう。
「目が点になる」の言葉の使い方
「目が点になる」の使い方には以下のポイントがあります。
- 相手の言動が理解できかねる時に使う
- 若い人には通じない可能性がある
- 「目がテン」
相手の言動が理解できかねる時に使う
「目が点になる」は、何かの出来事や相手の行動に対して非常に驚くと共に、理解できかねる時に使います。
驚くだけならばすぐに平常心に戻れますが、理解できないことで激しく動揺している様子も表しているのです。
相手に対して良いイメージは持っていないことになります。
若い人には通じない可能性がある
「目が点になる」が使われる様になったのは1960年代〜1970年代と言われています。
この頃マンガをよく読んでいた現在50代〜60代の人達は「目が点になる」という言葉を知っていて使うこともあります。
但し、現在の若い人には意味が通じなかったり、死語だと思われてしまうこともあります。
「目がテン」
若い人が「目が点になる」を使う時には「目がテン」と表現することがあります。
これは若い人達が言葉を省略する傾向があるからで、意味は同じです。
「目が点になる」の類語や類似表現や似た言葉
「目が点になる」の類語を紹介します。
- 「呆気に取られる」【あっけにとられる】
- 「絶句する」【ぜっくする】
- 「ハトが豆鉄砲を食ったよう」【はとがまめでっぽうをくったよう】
「呆気に取られる」【あっけにとられる】
「あっけにとられる」と読みます。
意味は「予想外の出来事に遭遇して驚き呆れること」です。
突然の出来事でびっくりしてしまい、何も言えない状態になってしまった時に使います。
「絶句する」【ぜっくする】
「ぜっくする」と読みます。
意味は「驚きや感動で一瞬言葉が出なくなること」「演説や演技の途中で言葉やセリフが出て来なくなること」という2つがあります。
人はあまりにもびっくりすると思考がまとまらなくなり、何も言えなくなってしまうことがあります。
何と言って良いのか分からない状況を表しているのです。
「ハトが豆鉄砲を食ったよう」【はとがまめでっぽうをくったよう】
「突然の出来事で何が何だか分らずに茫然としている様子」のことです。
ハトは元々目が丸くてきょとんとした顔をしています。
突然豆鉄砲を食らってもきょとんとしたままで、側に大好きな豆が転がっていることにも気づかないことが語源になっています。
「目が点になる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「目が点になる」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「目が点になる」を使った例文1
- 「目が点になる」を使った例文2
「目が点になる」を使った例文1
「新入社員にいきなりタメ口をきかれて目が点になった」
最近の若い人は言葉遣いがなっていないことが多くなります。
新入社員が先輩に向かっていきなり「ねえ(コピー機)の使い方教えてくれる?」などとタメ口をきくこともあるのです。
本来ならば言葉遣いを注意するべきなのですが、あまりにも突然のことで、しかも初対面の人に対してどうしてその様なことが言えるのか理解に苦しみ、驚いてしまったことを表しています。
「目が点になる」を使った例文2
「ランチが終った後テーブルで堂々とメイクを直している女性を見て目が点になった」
ランチが終った後、テーブルでそのままメイク直しをしている女性がいます。
さっとリップを塗る程度ならいいのですが、ファンデーションやチークを出してパタパタしているので、周囲人が注目している様子が伝わります。
「目が点になる」の反対語
「目が点になる」の反対語を紹介します。
- 「平常心」【へいじょうしん】
- 「動じない」【どうじない】
「平常心」【へいじょうしん】
「大抵のことには揺るがず、普段と変わらない心理状態のこと」「いつも変わることのない落ち着いている安定した心」を言います。
全ての変化を受け入れて、「そういうこともある」と達観している状態です。
「動じない」【どうじない】
「心が揺らいだり不安になったりしないこと」という意味です。
余裕があってどっしりと構えている人に多く何があっても驚きません。
「目が点になる」の英語と解釈
“I was really surprised and stared it.”
「非常にびっくりして見つめた=目が点になった」という意味です。
最もシンプルで日本人に使い易い表現です。
「目が点になる」は「びっくりして顔の表情が大きく変化すること」です。
マンガで白目が大きく瞳が点に描かれることから使われる様になりました。
良い意味ではありませんので、相手に対して直接使わない様にしましょう。