「報われる」の意味とは?「報われる」と「救われる」・読み方・英語・類語【使い方や例文】
「努力が報われる」というのはハッピーエンドを意味するポジティブな言葉です。
「報われる」の正しい意味と使い方などについて紹介します。
目次
- 「報われる」の意味とは?
- 「報われる」の読み方
- 「報われる」の英語(解釈)
- 「報われる」と「救われる」の違い
- 「報われる」の言葉の使い方
- 「報われる」を使った言葉・慣用句や熟語・関連など(意味を解釈)
- 「報われる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「報われる」の類語や類義表現
- 「報われる」に関する四文字熟語
- 「報われる」と「酬われる」は同じ意味?
「報われる」の意味とは?
「報われる」の意味と「報う」との違いについて紹介します。
- 「報われる」の意味
- 「報う」との違い
「報われる」の意味
「報われる」の意味は「自分が一生懸命努力をしたことに対して、それに見合う結果や成功を得ること」です。
背景としてそれまで何かしらの悩みや問題があり、苦労を重ねてきたことがあります。
自分が努力をしたお蔭で成功する結果につながったのですが、そこには運も含まれます。
最後にやっと良い結果になり、ホッと安心すると共に達成感に満ちた気持ちを表している言葉です。
「報う」との違い
「報われる」は「報う」の受け身の形ですが、意味が若干変わってきます。
「報う」は「ものごとの良し悪しにかかわらず、自分がしたことや受けたことに対して、見合うだけのことをやり返すこと」という意味があります。
つまり、誰かから悪意のある行為を受ければ、それだけの悪いことを仕返しするという意味にも使われるのです。
「報われる」の場合、自分が努力や苦労をしたことに対してその甲斐があったと思える様な良い結果になることを意味します。
「報う」よりもポジティブな意味として使われる言葉なのです。
「報われる」の読み方
「報われる」は「むくわれる」と読みます。
特に難しい言葉ではありませんが、送り仮名に注意して「報れる」と書かない様にしましょう。
「報われる」の英語(解釈)
「報われる」の英語は以下の通りです。
- “pay off”
- “reward”
“pay off”
“pay off”というと投資用語で「利益を生むこと」という難しい言葉です。
しかし日常会話では「利益を生む=報われる」という意味で気軽に使えるのです。
“I am sure my effort will pay off soon. ”は「私の努力はすぐに報われるはずだ」になります。
“reward”
“reward”は直訳で「報いる」「報酬を与える」という意味があります。
“Our effort should be rewarded.”で「私たちの努力は報われるべきだ」になります。
「報われる」と「救われる」の違い
「報われる」と似た言葉に「救われる」があります。
まず共通している意味が「一生懸命努力をしたり苦労をした末にものごとが解決する」という点です。
そして違っている点がその後の状況で、「報われる」の場合、解決すると共にその人に成功や利益をもたらすとい意味があります。
「救われる」は、ものごとが解決した時点でめでたしと終わります。
ものごとが解決してどうなったかという点が違うのです。
「報われる」の言葉の使い方
「報われる」は動詞として使う他に「報われる日が来た」など修飾語としても使います。
基本的にものごとかが低迷している状態で努力をして良い結果を得ることですが、恋愛や運命などの場合は特に努力をしなくても「報われる」と使います。
ポジティブな意味として使える言葉ですが、「報われない」と否定形もあります。
「報われる」を使った言葉・慣用句や熟語・関連など(意味を解釈)
「報われる」を使った言葉を幾つか紹介します。
- 「心が報われる」【こころがむくわれる】
- 「努力が報われる」【どりょくがむくわれる】
- 「頑張れば報われる」【がんばればむくわれる】
「心が報われる」【こころがむくわれる】
悩みや問題を抱えて辛い気持ちでいたのが、何らかのお蔭で精神的に良い状態になることです。
この場合、状況として目に見える位幸せになったり成功したりするのではなく、自分の気持ちを理解して貰ったり大切にして貰ったりすることを表しています。
「努力が報われる」【どりょくがむくわれる】
一生懸命勉強したり仕事をしたりした末に良い結果を得られることを言います。
試験に受かったり契約が成立するなど、人並み以上の成果が表れる時に使います。
「頑張れば報われる」【がんばればむくわれる】
現在ものごとがうまく行っていない状態なのですが、特に自分から状況を打破するべく努力はしていません。
自分から努力をすればそれだけの結果が得られると戒めている言葉です。
「報われる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「報われる」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「報われる」を使った例文1
- 「報われる」を使った例文2
「報われる」を使った例文1
「今迄の苦労が報われて新製品の企画が通った」
新製品の開発の為にアイデアを出しては企画会議にかけても、簡単には通らないものです。
問題点を指摘される度に改良を重ねてやっと企画が通り、試作品の製造にたどり着いたことを表します。
「報われる」を使った例文2
「報われない恋は早く諦めた方がいいよ」
相手に婚約者がいて公認の仲なのに、好きになってしまった友達がいます。
毎日見つめているだけで気の毒に思えたのでしょう「叶わない恋だから諦めなさい」と説得している状況が伝わります。
「報われる」の類語や類義表現
「報われる」に関する類語や類義表現を紹介します。
- 「実を結ぶ」【みをむすぶ】
- 「日の目を見る」【ひのめをみる】
「実を結ぶ」【みをむすぶ】
「努力により成功する結果になること」です。
苦労や努力を重ねて大きな成果を出したことを木に果実がなる様子に例えています。
「日の目を見る」【ひのめをみる】
「それまで低迷していたものごとが多くの人の目に触れる様になること」です。
研究や商品開発など人目に付かない場所での努力が実ることを言います。
「報われる」に関する四文字熟語
「報われる」に関する四字熟語を紹介します。
- 「一念通天」【いちねんつうてん】
- 「積土成山」【せきどせいざん】
「一念通天」【いちねんつうてん】
意味は「一生懸命念ずれば願いが天に通じるということ」で、それだけ強い思いで努力をするべしという意味が含まれています。
「積土成山」【せきどせいざん】
意味は「わずかな土でも積もれば山になること」から転じて「小さなことから始めて大きな結果に結び付くこと」です。
「塵も積もれば山となる」の類語として使われます。
「報われる」と「酬われる」は同じ意味?
辞書やネットでは「報われる/酬われる」と併記されています。
どちらも同じ意味で使い分けはありません。
但し、常用漢字で「むくわれる」という読み方をするのは「報われる」です。
個人の文章ならばどちらを使っても良いのですが、ビジネスや投稿文などに使う場合には「報われる」が良いでしょう。
「報われる」は「自分が努力をした分成果となって返ってくること」です。
ポジティブな意味の言葉ですので、積極的に使ってみると良いでしょう。
但し基本的にそれなりの努力や苦労が必要ですので、運頼みにしないことです。