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「迂遠」の意味とは?「冗長」との違い、英語や類語、対義語を紹介!

「迂遠」という言葉は、あまり使わない、使ったことがないという方も多い言葉ですが、どのような意味なのか、知っているでしょうか。

ここでは「迂遠」という言葉についてご紹介していますので、知らない、曖昧だ、という方はぜひこの機会に一読ください。

迂遠

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「迂遠」の意味とは?「冗長」との違い、英語や類語、対義語を紹介!>


目次

  • 「迂遠」の意味とは?
  • 「迂遠」の読み方と漢字
  • 「迂遠」の英語
  • 「迂遠」と「冗長」の違い
  • 「迂遠」の言葉の使い方
  • 「迂遠」を使った言葉・慣用句や熟語・関連など
  • 「迂遠」を使った例文や短文など
  • 「迂遠」の類語や類義表現
  • 「迂遠」の対義語


「迂遠」の意味とは?

「迂遠」には大きく分けて二つの意味があります。

一つは直接的でなくてまわりくどく、実用には不向きである、という意味で、もう一つは世間や世の中の情勢に疎いことを意味します。

蛇行した道などで、なかなか目的の場所にたどり着かない、というところからできた言葉とされています。



「迂遠」の読み方と漢字

「迂遠」「うえん」と読みます。

「迂」という漢字にはほかに、「まが-る」「とお-い」という読みがあり、疎いこと、鈍いことといった意味でも使われますが、ここでは遠まわりすること、まわりくどいことを意味しています。

「遠」という漢字にはほかに、「オン」「とお-い」「おち」といった読みがあり、遠いこと、隔たりがあること、奥深いことなどを意味しています。

「迂遠」の英語

迂遠 meaning in english

「迂遠」を英語で表現するためには、“roundabout”“circuity”という単語を知っておくといいでしょう。

どちらの単語もともに、「迂遠なこと」「まわりくどいこと」といった意味で使われているため、覚えておくと役に立ちます。

“circuity”からYを抜くと“circuit”となり、「サーキット」にも迂回という意味はありますが、回路、などの別の意味あいも含まれますので、Yの有無に注意しましょう。



「迂遠」と「冗長」の違い

「迂遠」とはまわりくどいことですが、逆にいえば、まわりくどいがきちんと目標があるともいえます。

一方、「冗長」とは話が長ったらしく無駄が多いことですが、過度な脱線により当初の話の目的を達成できない可能性を含んでいます。

また、統合失調症などの思路障害において、「迂遠症」「冗長症」と呼ばれる症状がありますが、この分け方も、「迂遠症」では目的がはっきりしているが寄り道が多い発言をいい、「冗長症」では無駄な寄り道のために目的になかなか達しない発言をいうとされています。

「迂遠」の言葉の使い方

「迂遠な言い方」「迂遠な方法」のように、言動に対するまわりくどさをいう場合や、「迂遠な人」というように、世間ずれした疎さをいう場合もあります。

二つある「迂遠」の意味のどちらで使われているかを見極める必要がありますが、後者の使われ方は一般的にあまりされていないため、多くは前者のようなまわりくどさを表している、と考えていいでしょう。

「迂遠」を使った言葉・慣用句や熟語・関連など

「迂遠」を使用した語句を紹介します。

関連する語句を知っておくと、単語だけでなくフレーズとして意味をとらえることができるようになります。

  • 「迂遠思考」
  • 「迂遠的」

「迂遠思考」

こちらもてんかんや統合失調症などの精神、脳障害における思考障害を意味しています。

そのような症状を持っている人は、まわりくどく話したい、と思っているのでなく、障害のためにそのような話し方になってしまうものです。

考えている、発言している間にその活動が活発化しすぎ、さまざまな着想の中で、言いたいことが増えてしまい、結果としてまわりくどくなってしまう傾向にあるようです。

「迂遠的」

接尾語として「的」という語が添えられていますが、大きな意味の違いはありません。

「迂遠な物言い」というのと「迂遠的な物言い」というのとに、大差ない、ということです。

日本人は良くも悪くも、曖昧に濁したがることが多いので、「迂遠だ」というよりも「迂遠的だ」といったほうが、すこしやんわりとした表現になると感じられます。

「迂遠」を使った例文や短文など

次に「迂遠」を使用した例文を見ておきましょう。

具体的な例文を見る中で、日常に活かせる知識になっていきます。

  • 「迂遠」の例文1
  • 「迂遠」の例文2

「迂遠」の例文1

「言いにくいのはわかるが、迂遠な方法を取っていても彼女はいつまでも気がつかないと思うよ」

中学生くらいの頃までは、好きな人がいてもなかなか告白にいたらず、どうしていいかわからないために逆説的にいたずらを仕掛けたり、素知らぬふりをしたりすることがありますが、このような意思表示も非常に「迂遠」な方法といえます。

自信がなかったり処世術を身につけていないために「迂遠」な方法を取ってしまうという経験は多くの人が通る道ともいえます。

「迂遠」の例文2

「都々逸が好きだなんて、迂遠な学生もいるものだね」

世間の流れに疎い、という意味の言葉としても使われる「迂遠」ですが、この例文の場合には、疎いことが悪いことではない、ということも分かります。

いつの世も、大衆や大多数の意見に流されず、惑わされず、自らの思う道を貫く人こそが、大きな成果を得るのではないでしょうか。

「迂遠」の類語や類義表現

「迂遠」の類語表現も見ておきましょう。

「迂遠」という言葉が使いづらいという方は、類語もおさえておくことで伝えたいことを伝えやすくなります。

  • 「婉曲」
  • 「暗に」

「婉曲」

「えんきょく」と読み、角が立たないように遠まわしな表現法を使用することをいいます。

相手を慮ってのことや、言いづらいことを言わねばならないときに取られる方法としてよく知られています。

「飲み会に誘われたが婉曲に断った」

「暗に」

「あん(に)」と読み、はっきりといわず、それとなくほのめかすことを意味します。

この場合も直接的な言い方をはばかられる理由があるときに使われますが、はっきりとはいわないが、聞く人が聞けば分かる、というような高度な表現になる可能性もあります。

聞く相手が鈍感では、はっきりいわなければ分からないことも多々あります。

「彼の態度は暗に帰ってくれといっているようだ」

「迂遠」の対義語

「迂遠」の対義語には「率直」「卑近」が当たるとされています。

「率直」とは、自分の意見や考えを隠すことなくありのままに表現することをいい、「卑近」とは、身近にありふれていてわかりやすいことを意味する言葉です。

icon まとめ

「迂遠」とは、まわりくどい、疎いという意味の言葉でした。

人とうまく渡り合っていくには時に「迂遠」な物言いが必要なこともあるでしょうから、忌憚なく話す場と「迂遠」な会話とを上手に使い分け、社会の荒波をかき分けていきましょう。