「承りました」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「承りました」とは、「謹んで相手の話を聞くこと」や「謹んで申し出を受けること」です。
「承りました」の「意味・読み方・類語・言い換え・使い方・ビジネスで使う例文と解釈・英語・目上の人への使い方・承りましたと承知しましたの違い」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「承りました」の意味とは?
- 「承りました」の類語や言い換え・似た言葉
- 「承りました」の言葉の使い方
- 「承りました」を使ったビジネスで使う例文や短文(解釈)
- 「承りました」の英語
- 目上に「了解しました」は良くない
- 「承りました」と「承知しました」の違い
「承りました」の意味とは?
「承りました」の意味は、「謹んで相手の話を聞くこと」や「謹んで申し出(要件・依頼)を受けること」になります。
「承りました」には、「お話をお聞きしました・お話を聞かせて頂きました」や「申し出を受けさせて頂きます・依頼をお受け致します」といった相手を自分よりも上の立場に置いた敬語のニュアンスがあるのです。
「承りました」という言葉は、「受ける」「聞く」「伝え聞く」「引き受ける」「対応する」などの謙譲語に当たります。
「承りました」は、自分自身の「受ける行為(引き受ける行為)」や「聞く行為」をへりくだっていう(謙遜していう)言葉なのです。
そのため、目上の人から何かをお願いされた時(何かの話をされた時)、あるいはビジネスシーンにおける依頼のやり取りなどにおいて、「承りました」という言葉が良く使われるということになるのです。
- 「承りました」の読み方
「承りました」の読み方
「承りました」の読み方は、「うけたまわりました」になります。
「承りました」の類語や言い換え・似た言葉
「承りました」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「承りました」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。
- 「承知しました」【しょうちしました】
- 「畏まりました」【かしこまりました】
- 「了解しました」【りょうかいしました】
「承知しました」【しょうちしました】
「承りました」の類語・言い換えとして、「承知しました」があります。
「承知しました」という言葉の意味は、「お話をお聞きしました」や「お話の内容をうかがって知りました(理解しました)」になります。
「承知」は「承る+知る」で構成された言葉で敬語(謙譲語)とされていますが、「承」の漢字によって丁寧なニュアンスを伝えることができます。
「承知いたしました」とすると、より丁寧な謙遜した意味合いの言葉になります。
「承知しました」は「承りました」の類語と言えるでしょう。
「畏まりました」【かしこまりました】
「承りました」の類語・言い換えとして、「かしこまりました(畏まりました)」があります。
「かしこまりました」という言葉の意味は、「お話をお聞きして理解しました」や「ご要件(ご要望)を理解して従わせて頂きます」になります。
「かしこまる(畏まる)」は、「聞く・理解する・従う・対処する」の謙譲語になっていて、取引先・顧客に対して丁寧な返事として使うことができます。
聞く・受けるの謙譲語である「承りました」は、「かしこまりました」という言葉に言い換えることができます。
「了解しました」【りょうかいしました】
「承りました」の類語・似た言葉として、「了解しました」があります。
「了解しました」という言葉の意味は、「物事の内容・事情について理解しました」や「お話の内容について納得しました」になります。
「了解」という言葉は「分かった・理解した・納得した」という意味を持つ一般的な言葉であり、尊敬語・謙譲語の敬語ではありません。
そのため、目上の相手に使うべきではないとするビジネスマナーの意見もあります。
聞く・理解するの意味としては「承りました」とほぼ同じなので、「承りました」と「了解しました」は敬意の示し方の違いはあっても似た言葉と言えるでしょう。
「承りました」の言葉の使い方
「承りました」の言葉の使い方は、相手の話を聞いた時に、「しっかりと聞きました・確かに理解しました・ご依頼の内容に対応します」といった意味を持つ返事として使うということになります。
「承りました」という「聞く・受ける・対応するの謙譲語」に当たる言葉は、主に「社外の取引先・顧客」に対して敬意のこもった返事をしたい場合に使われるのです。
「承りました」という言葉は、ビジネスシーンで取引先・顧客に対応する場合に、電話でもメールでも使用することができます。
取引先・顧客から何らかの依頼・お願いを受けた時には、「はい、確かに私○○が承りました」という聞き手が責任者であることを明確にした丁寧な謙譲語の返事として使用することができるのです。
取引先・顧客から要望・依頼のメールが来た時にも、「ご要望を承りました」という丁寧な返事として使うことができます。
「承りました」を使ったビジネスで使う例文や短文(解釈)
「承りました」を使ったビジネスで使う例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「承りました」の例文1
- 「承りました」の例文2
- 「承りました」の例文3
「承りました」の例文1
お客様からのご注文を確かに承りました。
この例文における「承りました」は、お客様から来た注文を確かに聞いたという意味になっています。
ビジネスメールでは、通販サイトなどでお客様から注文があった時には、できるだけ迅速に「お客様からのご注文を間違いなくお受けしました+ご注文を受理してただちに商品を発送致します」という内容のメールを返す必要があります。
「承りました」の例文2
お客様からの貴重なご意見・ご要望を承りました。
この例文における「承りました」は、店舗運営などに対する「良い内容の意見・高評価」あるいは「悪い内容のクレーム・低評価」について、お客様から寄せられた意見を確かに聞いて理解したという意味になっています。
あるいは、お客様からの貴重な意見・要望を聞いた上で、問題点を改善するための対応をしていくという意味合いまでも含んでいることがあります。
「承りました」の例文3
今回、ご依頼の件について、確かに私、山田が承りました。
この例文における「承りました」は、ビジネスの顧客・取引先から依頼されていた内容について、山田さんが確かに聞いた(聞いて理解した)ということを意味しています。
あるいは、依頼されていた内容について、山田さんがお聞きして対応するといったことまでも意味している場合があります。
「承りました」の英語
「承りました」の英語表現は、以下のようになります。
英語には「承りました」に相当する敬語の謙譲語などはないので、「受けた・聞いた・分かった・了解した」といった意味合いの表現を用いることになります。
もっとライトな英語である“OK”、“Sure”、“All right”でも「承りました」の意味は伝わります。
“I got it. ”(私が承りました。私が聞いてお受けしました。)
“You got it. ”(あなたの話を承りました。あなたの依頼・要望をお受けします。相手の依頼を承諾した時、あるいは相手の要請に対応する時のみ使える)
“I understand. ”(私が承りました。私は理解しました。)
“Roger that. ”(お話の内容を承りました。元々は軍隊用語です。)
目上に「了解しました」は良くない
ビジネスマナーとして、「相手の話を聞いた・理解した・納得した」ということを目上の相手(取引先・顧客など)に伝えたい時には、「了解しました」よりも「承りました・承知致しました」を使う方が良いとされています。
「了解」という言葉の意味は「理解すること・納得すること」であり、「しました」は「丁寧語のしますの過去形」になります。
「了解しました」は「理解しました・納得しましたの意味」を持つ丁寧語ということになりますが、「了解」が尊敬語でも謙譲語でもないことから、「目上の人(取引先・顧客)」に対して使用するには敬意が十分に伝わらないという考え方があります。
そのため、ビジネスシーンでは目上の人・お客様に対しては、「了解しました」ではなく「承りました」という謙譲語を使った方が良いでしょう。
「承りました」と「承知しました」の違い
「承りました」と「承知しました」の意味の違いは、ほとんどありません。
「承りました」の意味は「お聞きしました・お受けしました・対応致します」であり、「承知しました」の意味も「話をお聞きして理解しました・話の内容を知りました」になっています。
強いて言えば、「承知しました」には「依頼・要望に対して実際に対応する」という意味まではないという違いがあります。
また、「承りました」という言葉は主に「社外の目上の人(取引先の人・顧客)」に対して使いますが、「社内の目上の人・上司」にはあまり使われないという違いがあります。
「社内の目上の人・上司」に対しては、「承りました」よりも「承知しました」という言葉の方が一般的に使われています。
「承りました」という言葉について徹底的に解説しましたが、承りましたには「謹んで相手の話を聞くこと」や「謹んで申し出を受けること」「謹んで依頼に対応すること」などの意味があります。
承りましたの類語・言い換え・似た言葉としては「承知しました」「かしこまりました」「了解しました」などがあります。
「承りました」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。