「ハニートラップ」の意味・読み方・類語【使い方や例文】

「ハニートラップ」の意味とは?

「ハニートラップ」の意味は、「主に女性が色仕掛けで対象(男性)を誘惑・魅了することによって、諜報活動を行ったり何らかの利益を得るために利用したりすること」です。

「ハニートラップ」とは、女性自身が性的魅力のある撒き餌(甘くて美味しいハニーからの連想)となって、男性に色仕掛けを仕掛けることを意味しています。

近代的なハニートラップの典型的事例は、東西冷戦時代のソ連・中国・北朝鮮の女スパイにあるとされています。

旧共産圏では美人を相手国の要人に宛てがうことで、機密情報を聞き出したり自国に有利な政策を取らせようとしていたのです。

現代のハニートラップは女性が色仕掛けを用いて、男性から機密情報を盗み出す諜報活動を行ったり、詐欺的ビジネスの利益を引き出したりすることですが、イケメンの男性が女性に金銭・便宜を目的としたハニートラップを仕掛けることもあります。

• 「ハニートラップ」の読み方

「ハニートラップ」の読み方

「ハニートラップ」の読み方は、そのまま「はにーとらっぷ」になります。

「ハニートラップ」の類語や言い換え・似た言葉

「ハニートラップ」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「ハニートラップ」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。

• 「色仕掛け」【いろじかけ】
• 「美人局」【つつもたせ】
• 「女の武器を使う・デート商法」

「色仕掛け」【いろじかけ】

「ハニートラップ」の類語・言い換えとして、「色仕掛け」があります。

「色仕掛け」とは、主に女性が色恋・性の魅力を用いて、男性を騙そうとする策略のことです。

一般に、男性の方が色々なタイプの女性に対する欲望・性欲が強いので、美人な女性が向こうから近づいてきて好意的に誘ってくると騙されやすい傾向があります。

女性の魅力で男性を罠にかける「ハニートラップ」の類語として、「色仕掛け」が上げられるでしょう。

「美人局」【つつもたせ】

「ハニートラップ」の類語・似た言葉として、「美人局(つつもたせ)」があります。

「美人局(つつもたせ)」という言葉の意味は、夫婦(恋人・男女の親しい知り合い)が共謀して行う恐喝や詐欺行為のことです。

妻(恋人・女性)が騙そうとする男性を誘い出し、性行為をしている時(性行為をしようとする直前)に夫(恋人・男性)が現れて、「俺の妻(女)に何をしているんだ」と因縁をつけて金品を脅し取ろうとする犯罪(詐欺・恐喝)が「美人局」です。

「美人局」は、「ハニートラップ」に似た言葉と言えるでしょう。

「女の武器を使う・デート商法」

「ハニートラップ」の類語・言い換えとして、「女の武器を使う・デート商法」があります。

「女の武器を使う」という言葉の意味は、女性が「性的魅力・性的な身体・色恋の誘惑」を利用して、男を思い通りに動かそうとすることです。

「女の武器を使う行為」の典型的な例として、カモの男性をあたかも恋人のように甘い言葉でデートに誘い出して、様々な商行為の契約をさせようとする「デート商法」があります。

「ハニートラップ」という言葉は、「女の武器を使う・デート商法」の言葉で言い換えることができます。

「ハニートラップ」の言葉の使い方

「ハニートラップ」の言葉の使い方は、「悪意・策略・目的」を持った女性が、男性に接近して誘惑する色仕掛けを用いた時に使うというものです。

女性が男性を色仕掛けで騙す「ハニートラップ」という言葉を使用する時の対象は、政治家やVIP(重要人物)、金持ち、詐欺・恐喝の被害者(カモになる男)などになります。

「ハニートラップ」は、女性が自分の性的魅力を利用して、VIP・関係者から機密情報を聞き出そうとしたり、詐欺などで不正な利益を引き出そうとしたりする時に使われる言葉なのです。

「ハニートラップ」を使った例文や短文(解釈)

「ハニートラップ」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。

• 「ハニートラップ」の例文1
• 「ハニートラップ」の例文2
• 「ハニートラップ」の例文3

「ハニートラップ」の例文1

「政府の主要閣僚の一人が、旧共産圏のハニートラップにかかっていたことが明らかにされた」

この例文における「ハニートラップ」は、旧共産圏の政府が実施していた女スパイを利用した色仕掛けのことを意味しています。

政府要人を美人の接待役に誘惑させて、様々な機密情報を抜き取ったり自国に有利な政治をさせようとしていたのです。

「ハニートラップ」の例文2

「女に興味が無さそうな堅物の課長が、ハニートラップのアポイントメント商法で大金を騙し取られたと噂になっていた」

この例文における「ハニートラップ」は、女性が自分の性的魅力を活用して行う「アポイントメント商法(デート商法)」のことを意味しています。

女性関係で堅そうに見えた課長が、女性からの誘惑に負けて詐欺商法に引っかかったことが噂になっているのです。

「ハニートラップ」の例文3

「人がハニートラップの罠にかかるのは、魅力的な異性(女・男)に対する欲望や妄想はなかなか自制できないためである」

この例文における「ハニートラップ」は、魅力的な異性(女・男)が人間の欲望・妄想につけ込んで仕掛ける色仕掛けの罠のことを意味しています。

「ハニートラップ」の英語のハニーとは?

“honey trap”(ハニートラップ)の英語の“honey”(ハニー)とは、「蜂蜜(はちみつ)」のことですが、甘い蜂蜜からの連想で「愛妻・好きな女性の恋人(好きな彼女)」のことも意味しています。

英語圏では愛し合っているカップルが、お互いのことを「ハニー(女性パートナー)」や「ダーリン(男性パートナー)」と呼び合うことがあります。

「ハニー」とは「甘い雰囲気の男女関係」をイメージさせる英語であり、「特に好意を寄せる女性・異性として魅力的な女性」のことを指しています。

異性として魅力的な女性が仕掛ける罠のことを、「ハニートラップ」と呼んでいるのです。

「ハニートラップ」の具体例

「ハニートラップ」の具体例について紹介していきます。

• キャバ嬢
• 政治家
• 結婚詐欺

キャバ嬢

「ハニートラップ」の具体例として、「キャバ嬢」があります。

キャバ嬢の営業活動や営業トークは「擬似恋愛」をベースにしたもので、あたかも相手の男性(カモの男性客)を自分の恋人であるかのように扱って、頻繁にLINEや電話で連絡を取ります。

しかし、それはキャバ嬢が自分の収入(歩合給)を増やすために行っているハニートラップであり、カモの男性客が自分に擬似恋愛で惚れてお店に通ってくれるほど(お金を使ってくれるほど)収入が増えるのです。

キャバ嬢が本心から客の男性に好意を寄せることは、(一部のよほど気に入ったイケメンや金持ちのお客を除いて)まずないのです。

政治家

「ハニートラップ」の具体例として、「政治家に対するもの」があります。

近代的ハニートラップの起源の一つが、旧共産圏の女スパイを活用した西側の政治家に対する諜報活動にあるように、「機密情報入手・外交政策変更を目的とした政治家に対する色仕掛け」は典型的なハニートラップの例になります。

結婚詐欺

「ハニートラップ」の具体例として、「結婚詐欺」があります。

魅力的な女性(男性)が好きでもない男性(女性)に近づいて、「将来の結婚の可能性」を餌に、金銭や利益を引き出そうとするのが「結婚詐欺」です。

「結婚詐欺」は、相手に経済的損失と精神的ダメージをダブルで与えるもっとも悪質なハニートラップの一種と言えます。

「ハニートラップ」に引っかかる心理

「ハニートラップ」に引っかかる心理は、「異性から自分の価値を承認されてちやほやされたいという承認欲求」や「好みのタイプの異性と性的な関係を持ちたいという性欲・下心」「しばらく女性と色っぽいことがない欲求不満」として理解することができます。

特に社会的・経済的に成功している男性は、女性に対する欲望が強い精力的なタイプが多いので、一定以上の年齢になり若い女性にモテなくなった時などにハニートラップにかかりやすい欲求不満の心理状態(お金・地位があっても好みの女性と色っぽいことがない)になります。

「客観的に見て釣り合いの取れない若い美人」が近寄ってきた時に、「もしかしたら本当に自分のことが好きかも」と錯覚する心理状態にある人ほどハニートラップにかかってしまうのです。