「マージン」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「〇%のマージンを貰う」「マージンは〇〇円になります」と言ったようにビジネスで何かと使われる「マージン」という言葉ですが、何となく意味的にはわかるけれどはっきりと説明できないという人も多いのではないでしょうか。
ここでは詳しく解説していますので、最後まで目を通して自信を持って使えるようになりましょう。
目次
- 「マージン」の意味とは?
- 「マージン」の類語や言い換え・似た言葉
- 「マージン」の言葉の使い方
- 「マージン」を使った例文
- 「マージン」と「仲介手数料」の違い
- 「マージン」を使った言葉
「マージン」の意味とは?
マージンにはいくつかの意味があります。
使われる頻度が多い順に見ていきましょう。
- 原価と売値、利ざや、手数料
- 委託証拠金(いたくしょうこきん)
- ページの欄外、余白
原価と売値、利ざや、手数料
マージンの意味で一番多く使われるのが、原価と売値、手数料という意味合いとなります。
例えば原価1000円で仕入れた物を2000円で販売したとします。
その場合差額で儲ける金額は「1000円」なのですが「マージンは1000円」と言えばいいのです。
原価と売値で出る差額が「マージン」ですが、手数料のことも「マージン」と言います。
一般的に「販売手数料」というものは売値に含めていることが多いのです。
ですから、どちらも「マージン」と言っても意味としては同じです。
委託証拠金(いたくしょうこきん)
マージンは株式用語で使うことがあります。
それは委託証拠金のことを言い表しています。
委託証拠金とは「委託保証金」とも呼ばれています。
信用取引や先物、オプション取引、外国為替証拠金取引などを投資家が行う為に証券会社などに預ける担保(現金)のことを言います。
「委託証拠金」「委託保証金」と同じ意味で「マージン」と使う場合もあると覚えておくと良いでしょう。
ページの欄外、余白
用紙の上下左右の余白、段落の余白などを「マージン」と言います。
「余白」という意味で使う場合もあると覚えておきましょう。
「マージン」の類語や言い換え・似た言葉
「マージン」の類語や違う言い方、また似た言葉などをまとめてみました。
- 「差額」【さがく】
- 「粗利益」【あらりえき】
- 「空欄」【くうらん】
- 「スペース」【すぺーす】
- 「利益」【りえき】
「差額」【さがく】
差額(さがく)とは、ある金額からある金額を差し引いた残りの金額という意味になります。
「粗利益」【あらりえき】
粗利益(あらりえき)とは、売上金額から原価を差し引いた額のことを言います。
大まかに示される利益、売上総利益のことです。
「空欄」【くうらん】
マージンと言う言葉は余白という意味合いもあります。
上下左右、段落などの余白のことを空欄とも言い換えることができます。
「スペース」【すぺーす】
マージンは余白、空欄という意味もあります。
余白、空欄の他にスペースと言う言葉で表すこともできますし、同じ意味です。
「利益」【りえき】
収益からかかった費用を引いたものを利益と言います。
つまり「マージン」と「利益」は同じ意味となります。
「マージン」の言葉の使い方
「マージン」という言葉がわかりにくく感じるのは3つの意味があるからではないでしょうか。
3つの意味をしっかり理解できていれば会話の中でマージンと言う言葉が相手から出た時に、利益の話なのか、株の話なのか、用紙の余白の話なのかと察しがつくのです。
よく意味がわからないと思うならば相手がマージンという言葉を出した時に日本語の意味で聞き返す、確認をとるというのも間違わない方法でしょう。
仕事であれば大体の場合は利益、利ざや、手数料としての意味で使うことが多いでしょう。
「マージン」を使った例文
「マージン」という言葉には3つの意味があります。
よく話す、使われると思われる例文をいくつか紹介しましょう。
これで大体のイメージが掴めることでしょう。
- 「マージン」の例文1 「原価と売値の差額の意味あいで使う場合」
- 「マージン」の例文2 「手数料という意味で使う場合」
- 「マージン」の例文3 「委託証拠金という意味で使う場合」
- 「マージン」の例文4 「用紙の余白という意味で使う場合」
「マージン」の例文1 「原価と売値の差額の意味あいで使う場合」
「原価が安くなったので、これまでよりも大きなマージンを得ることができると思います」
「マージン」の例文2 「手数料という意味で使う場合」
「来月から、10%、マージンとして頂くことになります」
「マージン」の例文3 「委託証拠金という意味で使う場合」
「先ほど、追加のマージンを(証券会社に)振り込みました」
「マージン」の例文4 「用紙の余白という意味で使う場合」
「マージンの設定をしておこう」
「マージン」と「仲介手数料」の違い
「マージン」には手数料という意味合いがありますので、仲介手数料という意味にとらえている人もいるのではないでしょうか。
似ているようなイメージがありますが、意味はまったく違うものとなります。
仲介手数料とは、住宅を売ったり買ったりする時、貸したり、借りたりする時に、売主と買主、貸主と借主の間に入って意見の調整や契約事務などを行う不動産会社(仲介会社)に対して支払う手数料のことを言います。
仲介手数料とは「取引が成立した時点で支払う成功報酬」のことなのです。
ですから、何らかの仲介を依頼したとしても実際に契約が成立しなかった場合は、仲介手数料は発生しないのです。
ちなみに、仲介手数料が必要となる取引は「住宅や土地の賃貸借」「中古住宅、新築一戸建て、土地の売買」です。
ただし、売主と自分が直接交渉し購入するという場合は、仲介してもらっていませんので仲介手数料はかかりません。
以上、マージン(販売手数料)と仲介手数料(成功報酬)は意味が違うということがおわかりいただけたでしょうか。
仲介手数料を払うことを「不動産屋さんにマージンを払った」という言い方をする人もいますし、何となくはわかりますが、本来の意味としては違いますので注意しておいてください。
「マージン」を使った言葉
「マージン」の意味が理解できたところで、「マージン」を使った言葉をいくつか紹介しましょう。
- 「中間マージン」
- 「マージン率」
- 「マージンコール」
- 「マージンミックス」
「中間マージン」
中間マージンとは、売り手と買い手を仲立ちする仲介業者が得る利益のことを言います。
「中間マージンのせいで高くなる」とか「中間マージンが多いから取り分が減る」「中間マージンがないので安く提供できる」といった使い方をします。
「マージン率」
マージン率とは、派遣先から受け取る派遣料金に占める派遣料金と、派遣労働者に支払う賃金の差額の割合のことを言います。
マージン率が高ければその分だけ派遣労働者のお給料が低くなるということが言えます。
マージン率は、それぞれの派遣会社で決められる為、他の派遣会社に比べてお給料が少ないという場合はマージン率を高く見積もっていると考えられます。
「マージンコール」
「マージンコール」とは「追加証拠金」のことを言います。
「追い証」とも言います。
信用取引や先物取引など比較的リスクの高い商品取引において委託証拠金の総額が不足した時に支払う義務のあるお金のことです。
不足する原因としては、経済影響による相場の変動ですがマージンコールとは一時的な緊急措置でしかありません。
つまりとして「損失を抑えられるか」を保証するものではないのです。
「マージンミックス」
「マージンミックス」とは商品の販売で使われる手段のことです。
粗利益率での高低を組み合わせて販売をしていくことを意味する言葉です。
粗利益が高い商品と粗利益が低い商品を併せることで、安定した粗利益率と客単価を保つことを目的とします。
スーパーなどマージンミックスを使った販売方法をとっています。
いかがでしたでしょうか。
「マージン」はよく使う、聞く言葉ですが意味が3つありますし、ビジネス用語ですので案外わかりにくい言葉でもあります。
よく使われるのは原価と売値の差額、手数料という意味でしょうか。
仲介手数料と混同しないことも気をつけておきましょう。
またマージン率、マージンミックスなど他の言葉と組み合わせたビジネス用語もありますので、本来の意味をしっかり理解しておくことは必要です。
ビジネスシーンで恥をかかない為にも、これを機会に意味をしっかり覚えるようにしましょう。