「一抹の希望」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「一抹の希望」の意味や読み方、類語や似た言葉を紹介します。
さらに「一抹の希望」の使い方や例文を紹介します。
目次
- 「一抹の希望」の意味とは?
- 「一抹の希望」の類語や言い換え・似た言葉
- 「一抹の希望」の言葉の使い方
- 「一抹の希望」を使った例文
- 「一抹」を使った言葉
「一抹の希望」の意味とは?
「一抹の希望」という言葉を知っているでしょうか。
知らないという人も「一抹の○○」という言葉がいくつかありますので、そのどれかの言葉は知っているかもしれません。
どのような状況にいても、どのような環境に置かれても、きっと持つ事ができるのが「一抹の希望」です。
そんな誰もが知っておきたい言葉「一抹の希望」の読み方や意味を紹介します。
- 「一抹の希望」の読み方
- 「一抹」と「希望」の意味
- 「一抹の希望」の意味
「一抹の希望」の読み方
「一抹の希望」は「いちまつのきぼう」と読みます。
「一抹」は「いちまつ」と読みますが、初めて目にした人は、いきなり好むのが難しい言葉かもしれません。
「希望」はご存知の通り「きぼう」と読みます。
「一抹」と「希望」の意味
「一抹の希望」の「一抹」にはどのような意味があるでしょうか。
「一抹」は絵筆などで、さっと紙をなでる、そのような「ひとはけ」の意味があります。
そこから意味が広がって「ごくわずかな事」を意味します。
一方の「希望」は、みなさんが日常的に使用する言葉です。
「希望」は「未来に望みをかける」という意味があります。
何となく「希望がある」と思っている人は、自分の気持ちをよく見て見ると、「将来に望みを持っている」「未来が明るいと感じている」人かもしれません。
「一抹の希望」の意味
「一抹の希望」は、「ごくわずか」の意味を持つ「一抹」、そして「未来に望みをかける」という意味を持つ「希望」が合わさってできた言葉です。
そのため「一抹の希望」には「ごくわずかな希望」という意味があります。
「希望」という言葉が使われていますの、将来に対する意気揚々な考えを持つ人の姿が浮かんできますが、「ごくわずか」という意味を持つ「一抹」が付く事で、まるで意味が変わってきます。
「一抹の希望」は、逆境の中でも希望を失っていない様子を表現する事ができる言葉です。
とはいえ、情勢は圧倒的に不利で、希望を持つのが困難な状況にあると予想できます。
しかし大きな希望ではありませんが、最悪な状況で「わずかな希望」を持てる人の強さや、その希望のきらめきを感じさせる言葉です。
「一抹の希望」の類語や言い換え・似た言葉
次に「一抹の希望」の類語や、似た意味の言葉への言い換えをチェックしてみましょう。
「一抹の希望」のような、「小さな希望」を感じさせる言葉が登場します。
- 「一縷の望み」【いちるののぞみ】
- 「希望の光」【きぼうのひかり】
- 「わずかな可能性」【わずかなかのうせい】
「一縷の望み」【いちるののぞみ】
「一縷の望み」は、まさに「一抹の希望」と言い換えられる言葉です。
「一縷」は「いちる」と読み、一本の糸、または糸状の細い物を意味します。
ここから意味が広がって「ひとすじの」とか「ごくわずか」という意味があります。
「一抹の希望」も、「ごくわずかな希望」、「一縷の望み」も「ごくわずかな望み」ですから、ほとんど同じ意味になります。
「希望の光」【きぼうのひかり】
「希望の光」という言葉も「一抹の希望」と似ている言葉です。
「希望の光をみつけた」「希望の光が差し込んだ」などという使い方をします。
基本的に「希望がない状態」でみつけた、「小さな光のような希望」を「希望の光」と読みます。
「一抹の希望」も、お先真っ暗な状態でみつけた、ごくわずかな希望ですから、同じ意味の言葉と言っても良いでしょう。
「わずかな可能性」【わずかなかのうせい】
「一抹の希望」「一縷の望み」「希望の光」を分かりやすい日本語にすると、「わずかな可能性」という言葉になるかもしれません。
逆境における「わずかな可能性」は、「一抹の希望」、「一縷の望み」そして「希望の光」のように見えるでしょう。
「わずかな可能性」しかなくても、それをきっかけに状況を改善し、最高の状態まで引き上げる事は可能です。
実際にヒーロー映画など観ると、ほとんど敗北に近い状況に置かれてから、「わずかな可能性」を見出して、逆転勝利に結びつけているのが分かると思います。
現実にも逆境から「わずかな可能性」に賭けて、大逆転をした偉人や、歴史的出来事は数多くあります。
「一抹の希望」の言葉の使い方
「一抹の希望」は、日常的で平和的な場面ではあまり使わない言葉です。
あまり希望がない状態、どちらかといえば最悪と思える状況にいる人が、感じる「わずかな希望」です。
そのため、「一抹の希望」を使う時は、「ピンチに陥っている人」さらに「それでもわずかな希望を持っている人」がセットになっている時にしましょう。
例えば、納品ギリギリなのに仕事が終わっておらず、手伝ってくれる人もいない人がいます。
しかしその人は、「奇跡が起きたら納品に間に合わせる事ができるかもしれない」と信じています。
このような人の小さな希望は「一抹の希望」と呼ぶ事ができます。
結果的に納品期限に間に合わなかったかもしれませんし、あるいは偶然、会社を訪れた同僚が手伝ってくれたために、間に合ったのかもしれません。
このように、ピンチでわずかな希望を持つ事を「一抹の希望」と呼びます。
「一抹の希望」を使った例文
「一抹の希望」を使って文章を作ってみましょう。
「周囲を敵に囲まれて絶体絶命の状況にいる。
しかし私は『一抹の希望』をみつけた。
きっとここから逃げ出して見せる」、「会社の業績が悪く、このままではつぶれてしまいそうだ。
しかし社長はまだ『一抹の希望』を抱いている。
そして、『まだゲームは終わっていない』と言っている」などです。
最悪の状況、そしてそれでも希望を持っている登場人物がいたら、「一抹の希望」を使った例文はいくらでも作れます。
「彼女にフラれてしまった。
しかし僕はクリスマスイブで彼女とデートをするという『一抹の希望』を持っている」、「すでに就活の時期が終わっているが、就職先が決まっていない。
しかし私は最高の会社に入るという『一抹の希望』を捨てていない」という感じです。
ピンチが大きく、逆境に置かれるほど、「一抹の希望」は輝きます。
「一抹」を使った言葉
最後に「一抹の希望」の「一抹」を使った文章を見て行きましょう。
もしかしたら「一抹の希望」よりも、耳なじみがある言葉が登場するかもしれません。
- 「一抹の不安」
- 「一抹のさみしさ」
「一抹の不安」
「一抹の不安」は、「一抹」を使った言葉の中でも有名なものです。
「ごくわずかな不安な気持ち」を言葉で表現したものです。
例えば好きな男性との結婚が決まり、結婚式を待つだけという最高の状態なのに、心のどこかに「ごくわずかな不安がある」そのような状態です。
「一抹の希望」は絶望の中の小さな希望でしたが、「一抹の不安」は、逆に幸せの中の小さな不安という意味があります。
基本的に不安など感じるはずがない人が、心のどこかで感じる小さな不安は、意外と気味が悪く、気になるものかもしれません。
「一抹のさみしさ」
「一抹のさみしさ」という言葉もあります。
「ごくわずかなさみしさ」という意味の言葉で、基本的にハッピーな状態にいる人が感じる心の状態です。
例えば大好きな人とデートをしている時は、さみしさなどを感じるはずがないのですが、なぜか「一抹の寂しさ」がある…そのような経験をした人はいるかもしれません。
もしかしたら「いつかこの幸せが過ぎ去った後、自分はどうなるのか」と、遠い未来に思いをはせてしまうからかもしれません。
あるいは彼の浮気心をほんの少し感じているのかもしれません。
「一抹の希望」という言葉を見てきました。
最悪の状況でもあきらめず、ごくわずかな希望を見出している人の姿がイメージできる言葉です。
これからの人生でどのような事態になっても、「一抹の希望」を持って頑張っていきましょう。