「一縷の望み」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
人生には色々なドラマがあることを皆さんはよく理解していることでしょう。
辛いことや楽しいこと、うれしいこと、悲しいことなど実に様々な出来事がありますが、人はそれら多くのことから、数々の経験を乗りえてたくましく成長していきます。
そのような人生の中にも、決して叶うことのない願いもあるかもしれませんが、明日への希望に向かっていく時に奇跡が起こるものです。
この時にふさわしい言葉が、「一縷の望む」という言葉かもしれません。
目次
- 「一縷の望み」の意味とは?
- 「一縷の望み」の類語や言い換え
- 「一縷の望み」の使い方
- 「一縷の望み」を使った例文と解釈
- 「一縷の望み」を分解して解釈
- 「一縷」を使った言葉と解釈
- 「一縷の望み」の英語
「一縷の望み」の意味とは?
「一縷の望み」という言葉を聞いたことのある人はどれだけいるでしょうか?
「望み」という文字が使われているので、何となく意味が伝わってきそうなのですが、正確な言葉の意味を理解されている人は、意外に少ないと思います。
特に「一縷」という言葉の意味が理解できない以上、正確な言葉の解釈ができないのです。
「一縷の望み」という言葉の意味は、「ごく僅かな望み」ということを表してる言葉で、「一縷」とは、「ひとすじの糸」を意味している語句です。
- 「一縷の望み」の読み方
「一縷の望み」の読み方
「一縷の望み」は、「いちるののぞみ」と読みますが、「一縷」の漢字をすぐに読むことができる人は、そんなに多くはないのではないかと思いますので、是非、ここで読み方もしっかりと理解してもらいたい言葉です。
「一縷の望み」の類語や言い換え
「ごく僅かな望み」という意味を持つ「一縷の望み」は、他の言葉で置き換えるとするなら、どのような言葉がふさわしいでしょう?
「一縷の望み」の類義語としては、次のようなものが考えれます。
- 「ひと筋の望み」
- 「ひと筋の希望」
「ひと筋の望み」
「ひと筋の望み」という表現が、「一縷の望み」にしっくりとする言葉ではないでしょうか?
「ひと筋」とは、「たった一本」の流れや「紐」、「糸」、「線」ということになると思いますが、「細いたった一本のつながりに希望を託す」という解釈につながってきます。
人は困難なことが、自分の目の前に立ちふさがってきた時に、奇跡を願っていくものですが、この奇跡こそ、あっという間に切れてしまうかもしれない「ひと筋」なのです。
「ひと筋の希望」
「ひと筋の希望」も、同義語として当てはまる言葉で、私達の日常生活の会話の中やビジネスの世界でも使うことがある表現ではないかと思います。
「ひと筋の光」という言い方もできますが、ビジネスでも、競合他社とのせめぎ合いをしている中で、後は「ひと筋の希望」に期待を寄せるという場面もないでしょうか?
難しい仕事でも、できることは精一杯やって、後は「ひと筋の希望」に託すことになった経験を持っている人も少なくないはずです。
「一縷の望み」の使い方
「一縷の望み」の使い方を考えてみると、日常的な生活のワンシーンから、仕事上での場面でも存在しているでしょう。
苦しい生活から脱却したいために購入した宝くじに「一縷の望み」を賭けている人もいるでしょうし、仕事で不利な状況に追い込まれつつも、自分の出来ることが全てやりつくして、後は「一縷の望み」を待つだけということもあるかもしれません。
そのようなことを考えると、「一縷の望み」を使うシーンは身近なところにかなりあるのです。
「一縷の望み」を使った例文と解釈
身近な場面で「一縷の望み」を使うことができる場面はかなりありますが、使い慣れている言葉ではないために、日常的で平素な「ひと筋の希望」などの表現を使うことが多いと思います。
この項では、「一縷の望み」の例文を見ていき、どのような場面で使えるのかをあらためて見つめていきたいと思います。
- 「一縷の望み」の例文1
- 「一縷の望み」の例文2
- 「一縷の望み」の例文3
「一縷の望み」の例文1
「もう余命いくばくもない父は、我が子に一縷の希望を繋いで目を閉じようとしているのです」
親はいくつになっても、我が子のことが心配になりますので、例文のように生い先短い自分の人生の中で、子供の将来を案じるとともに、「一縷の望み」をつないでいくしかないのでしょう。
「一縷の望み」の例文2
「クライマックスシリーズの初戦を落としたのですが、日本シリーズ出場のため一縷の望みを松波投手に託したのです」
「一縷の望み」を「松波」という投手に託した監督ですが、このような用例でも「一縷の望み」を使うことができますね。
特にトーナメント戦などで負けられない厳しいスポーツの世界においては、「一縷」という言葉が最も似合ってるかもしれません。
「一縷の望み」の例文3
「当初の期待とは裏腹に大敗してしまった一回目の試合でしたが、一縷の希望をもって二回目の試合に臨むことにしたのである」
これも前項の例文と同じように何かの試合での表現ですが、やはり、この後がない切迫した空気が伝わってくるようです。
どんなに困難なことでも、やはり人は「一縷の望み」を決して忘れることはないと思える場面ではないかと思います。
「一縷の望み」を分解して解釈
では、「一縷の望み」を2つの言葉「一縷」と「望み」の分けて解釈してみることにします。
- 「一縷」
- 「望み」
「一縷」
「一縷」とは、前述の通り、「ごく僅かな」や「細い」という意味があり、これは、糸のような極めて細いものを指している言葉です。
糸へんの文字の「縷」は、「細い糸」のことで、あまり使われることがありません。
「縷」の前にある数字の「一」にも、「僅かな」という意味がありますので、二つの意味を合わせ、「ごく僅かな」や「すごく細かい」という意味がさらに強調されてくるのが、「一縷」です。
「望み」
「一縷」の次に当てはまりやすい言葉が、「望み」となりますが、これが言わずもがな、「希望」ですね、
「一縷の望み」となると、「ほぼ絶望的ではあるが、ごく僅かな希望がある」という意味で理解することができます。
「一縷」を使った言葉と解釈
では、「一縷」を使った他の言葉も合わせて見ていくことにしましょう。
- 「一縷の生命」
- 「一縷の光」
- 「一縷の煙」
「一縷の生命」
「一縷の生命」とは、「細く長く続く生命」、言い換えると「決して派手な人生ではないけれど、脈々と受け継がれていく命の連鎖」という言い換えることができないでしょうか?
命は人間だけでなく、生きとし生けるもの全てに通じるものなので、たとえ小さな生き物でも、「一縷の生命」があり、その生命が何世代に渡り、歴史を紡いでいくのです。
「一縷の光」
「一縷の光」も、「僅かな光」が転じて「光明の兆し」や「僅かな願い」という理解ができるかもしれません。
暗闇があるところには必ず光が存在しますが、光もまた、暗闇があることで映えてきます。
暗い苦しい中でも「一縷の光」があることで、奇跡につながる変化を期待することができると思うのです。
「一縷の煙」
「一縷の煙」を理解するには「一縷の光」と対比させるとその意味が見えてきそうです。
「一縷の光」は僅かながらにも、「希望の光」が残されているのですが、「一縷の煙」となると、「もう消えかけている」という理解ができると思われます。
物理的なニュアンスから転じて、煙が消えるという現象からすると、「消えつつある願い」というような解釈もできるのはないでしょうか?
「一縷の望み」の英語
「一縷の望み」を英語で表現すると、「a ray of hope」と訳すことができます。
「一縷の望み」という言葉の意味を知ると、「人の最後まであきらめない希望の光」という尊い気持ちが伝わってくるような感じがします。
人は、どんなに困難であろうとも、自分がやり遂げたいという思いが強ければ強い程に頑張れるものです。
したがって、「一縷の望み」という姿勢を最後まで忘れてはならないと思うのです。