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「一考の余地」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!

歳を取ると頭がかたくなり、自分の考え以外のものが受けいれられなくなるといいます。

こうだ、と思ったならそれに決めつけ、ほかの意見や思考が入ることを許せない、なんていうのでは柔軟な発想、新しい発見はできません。

もうすこし考えてもいいのでは?自分はこう思うが、ほかの考え方もあるのでは?とつねに疑う姿勢が新しいものごとを生み出すのかもしれませんね。

ここでは、「一考の余地」ということばを紹介します。

一考の余地

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「一考の余地」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!>


目次

  • 「一考の余地」の意味とは?
  • 「一考の余地」の類語や言い換え・似たことば
  • 「一考の余地」の使い方
  • 「一考の余地」を使った例文
  • 「一考の余地」を分解して解釈
  • 「ご一考」


「一考の余地」の意味とは?

「一考の余地」は、一度考え直したり、検討してみるだけの時間的、感情的ゆとりがあることや、考えることができる、ということ、また、考えるべきであるときにも使われることばです。

まだ(時間的に)考え直すことができる、まだ(内容的に)考え直すべき点がある、というときに使われることば、ということですね。

  • 「一考の余地」の読み方

「一考の余地」の読み方

「いっこう(の)よち」と読みます。

「考」「かんが-える」という読みがあることはご存知でしょう。

「余」はほかに、「あま-る」「あま-す」「ほか」「われ」という読みがあります。

「地」はほかに「じ」「つち」「ところ」という読みがあります。



「一考の余地」の類語や言い換え・似たことば

もう一度考えることや、考えるべきことを意味することばは、ほかにどのようなものがあるでしょう。

類語表現、言い換えの聞くことばを知っておくと、語彙力もあがり、さまざまなことばを使いこなすことができるようになるでしょう。

ぜひ、「一考の余地」と一緒に、類語表現も覚えてみてください。

  • 「再考」
  • 「検討」

「再考」

「さいこう」と読みます。

すでに考えたことのあることがらについて、もう一度考えることを意味します。

回数を重ねることで、別の視点からそのことがらについて見ることができたり、理解が深まったり、新たな発見につながることもあります。

「一考の余地」とかなり似たニュアンスを持つことばといえるでしょう。

「まだ少し荒削りな部分があるのが気になる、という理由で教授から課題に対して再考を促された」

自分では十分だと思っていても、他人から見れば不十分な場合などに、「再考せよ」と促されることもあるでしょう。

「検討」

「けんとう」と読みます。

より「一考の余地」に近いことばですと、「再検討」「検討の余地」「検討を重ねる」などがあります。

「検討」はものごとを詳細に調べあげ、多面的に見てよいかどうか判断していくことを意味することばです。

「だいたいの筋道はいいが、登場人物の気持ちの推移に関しては、再検討する必要がありそうだ」

「一考の余地」の使い方

「一考の余地がある」というかたちでよく使われています。

「〇〇に関してはまだ一考の余地がある」とすると、〇〇に関して、まだ考えつくされていない部分があること、〇〇に関してずいぶん考えたが答えが出ず、しかしまだ諦めてはいないこと、などが伝わります。



「一考の余地」を使った例文

では、具体的に例文を挙げて見ていきましょう。

どのようなときに、だれが使うことばなのかも重要なポイントです。

自分自身に向けていう場合もあれば、だれかに伝えるときも、また自分と他者とのあいだの共通認識として「一考の余地」があることを確認しあう、というときにも使われるでしょう。

  • 「一考の余地」の例文1
  • 「一考の余地」の例文2
  • 「一考の余地」の例文3

「一考の余地」の例文1

「研究結果からわかることはだいたい挙がったと思うが、さらに一考の余地があると考えておくべきだろう」

人間のすることはつねに百パーセントではありません。

すべてをわかりきったと驕った気持ちでいるよりは、いつだってまだ「一考の余地」があるのだと謙虚に考えていたほうが、結果として真理に近づくことができるのでしょう。

ここでは一般論としての見方もできますが、研究者が自分自身に課していることば、と見ることもできます。

「一考の余地」の例文2

「捜査の進捗状況を部下が寄越したが、なんとなく点がつながらない部分があるように感じたので、さらに一考の余地があるのではないか、と伝えた」

この場合は、他人に対して伝える際の、「一考の余地」といえます。

一般の企業でも、部下などのつくった資料などに抜けがあるとき、このように伝えると角が立たずに済むのではないでしょうか。

「一考の余地」の例文3

「著名な音楽家についてはずいぶん多くの資料があるが、僕たちは、さらに一考の余地があるのではないかと考え、サークル活動に勤しんでいる」

共通認識としての「一考の余地」を表す例文です。

この場合、考えるのは一人ではなく、めいめいが考えてきたことをお互い共有しあうかたちで話が進んでいくでしょう。

「一考」というと、頭が一つと捉えがちですが、自分にとっては頭は一つでも、全体で見ると多くの頭で考えた「一考」というものもあり得るでしょう。

「一考の余地」を分解して解釈

「一考の余地」は、おわかりのとおり、「一考」「余地」という二つの熟語からなっていることばです。

四字熟語などもそうあることが多いですが、二つ以上の要素に分けられることばは、一度それらを要素ごとに分解し、考えてみると、逆に理解が深まる、ということがよくあります。

ここでも、「一考」「余地」に分けて考えてみましょう。

  • 「一考」
  • 「余地」

「一考」

「一考」は、字のとおり、一度考えること、を意味することばです。

「一考を要する」「一考に値する」などのことばがあります。

「その件は社の繁栄にとっても重要なプロジェクトになることが見込まれているため、一考を要するだろう」

「僕の大事な人であるあなたが困っているのだから、その問題は僕にとっても一考に値するできごとだと考えている」

「余地」

「余地」には、書いて字のごとく、あまっている土地、空いている土地、使われていない土地、という意味もあります。

ここでは、物理的な空間の空白ではなく、心のなかや時間などを意味する「余地」つまり、ゆとりや余裕のことをいいます。

「身から出た錆だと彼自身いっていたように、このことに関してはまったく同情の余地がない」

「ご一考」

ビジネスシーンでは、目下にあたる人だけでなく、目上の人に対しても、「一考」してもらいたい、という場面が多々あります。

提案や依頼をするときに、失礼にあたらない言葉遣いができるかどうかも、見られている場合がありますね。

「ご一考ください」「ご一考いただきありがとうございます」「ご一考いただければ幸いです」というような丁寧な言葉遣いができると、その謙虚な姿勢から、相手に気に入られるということもあるかもしれません。

  • 「ご一考」と「ご検討」

「ご一考」と「ご検討」

「ご検討ください」ということばも、ビジネスシーンにおいてよく使われます。

どう違うのでしょう。

上述したとおり、「一考」とは、そのことがらについて考えることをいいます。

そして、「検討」とは、そのことがらを調べぬいたうえで、よいかどうか考えることをいいます。

微妙なニュアンスの違いですが、揚げ足を取られないためにも、こういった細部にまで気を配ることができるといいですね。

icon まとめ

「一考の余地」とは、一度考えるだけのゆとり、という意味でした。

一つのことがらについて考えていると、だんだんと堂々巡りになり、もうこれ以上なにも見つかるはずがない、と思いがちです。

ですが、もしかしたらまだ、隠されたなにかがあるかもしれない、さらに違う角度から見つめることができるかもしれない、という探究心を持ちつづけることが、前人未到の地へと赴くための心の持ちようかもしれません。