「検討」の意味とは？類語、使い方や例文を紹介！

「検討」の意味とは?

「検討」という言葉には、「種々の側面を調べて、実行するか否か(良いか悪いか)を考えること」や「物事・問題をしっかりと分析したり吟味したりして考えること」の意味があります。

「検討」という言葉には、ビジネスの契約を締結するのかやめておくのかの判断をするために、事前に色々な面からその契約のメリットとデメリットをよく考えてみることといった意味合いがあるのです。

「検討」は、「その物事のさまざまな面について調べたり考えたりしながら、良いか悪いかを判断すること」を意味しています。

• 「検討」の読み方

「検討」の読み方

「検討」の読み方は、「けんとう」になります。

「検討」の類語や言い換え・似た言葉

「検討」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「検討」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。

• 「考慮」【こうりょ】
• 「吟味」【ぎんみ】
• 「鑑定」【かんてい】
• 「考察」【こうさつ】

「考慮」【こうりょ】

「検討」の類語・言い換えとして、「熟慮・熟考」があります。

「熟慮」も「熟考」も、ある物事について時間をかけて真剣によく考えることを意味しています。

「検討」も「物事を色々な面をよく考えること」を意味するので、「考慮・熟考」は「検討」の類語なのです。

「吟味」【ぎんみ】

「検討」の類語・似た言葉として、「吟味(ぎんみ)」があります。

吟味とは、「物事を念入りに調べて判断すること」を意味しています。

「検討」も「物事の種々の側面を詳しく調べて考えること」を意味するので、「検討」と「吟味」は似た言葉として解釈することができます。

「鑑定」【かんてい】

「検討」の類語・言い換えとして、「鑑定・判定」があります。

鑑定とは、「専門的な知識・経験を持つ人が、モノ・出来事について合理的な判断・評価をすること」です。

判定とは、「ある基準に基づいて判断して決めること」を意味しています。

「検討」にも「物事の色々な面を調べて判断すること」の意味合いがあるので、「検討」の類語として「鑑定・判定」が上げられるのです。

「考察」【こうさつ】

「検討」の類語・似た言葉として、「考査・考察」があります。

考査とは、「能力・性格特性などを調べて判断すること」です。

考察とは、「物事・テーマについてよく調べて深く考えること」を意味しています。

「検討」には「物事について様々な面から調べて考えること」の意味があるので、「検討」に似た言葉として「考査・考察」を指摘することができます。

「検討」の言葉の使い方

「検討」という言葉は、実行するかやめておくか(良いか悪いか)を判断すべき物事・問題・仕事の案件などがある時に使用します。

ある物事や仕事の案件(契約)の色々な面を調べて、受け付けるか断るかを考えるようなケースにおいて、「検討」という言葉を使うことができます。

ある物事・案件にどのように対応するかを判断するため、自分が色々な面から考えたい時には「検討させて下さい」、相手に考えてもらいたい時には「ご検討下さい」という言葉を使用します。

「検討」を使ったビジネスメールでの例文と解釈

「検討」を使ったビジネスメールでの例文を示して、その使い方を解釈していきます。

• 「検討」の例文1
• 「検討」の例文2
• 「検討」の例文3

「検討」の例文1

今回の弊社の新商品(新サービス)について、ご検討のほどよろしくお願い致します。

自分(自社)から相手(他社)に何らかの案件(提案)について検討してもらいたい時に、もっともスタンダードなビジネスメールにおける表現が「ご検討のほどよろしくお願い致します」になります。

「ご検討のほどよろしくお願い致します」は、「ご検討下さい」「ご検討をお願いします」よりも丁寧な意味合いのあるビジネスにふさわしい言い方です。

相手からの良い返事を期待している気持ちを込めたいのであれば、「前向きにご検討いただけましたら幸いです」という言い方も良いでしょう。

「検討」の例文2

新しいビジネスの業務提携の提案について、ご検討いただければ幸いです。

相手に提案を検討してもらうことに対する「感謝の気持ち」を伝えることができる謙譲語のニュアンスが加えられた例文になります。

「幸いです」という言葉を入れることによって、より丁寧にへりくだった感じで相手に検討を依頼する言い方になります。

「検討」の例文3

今回の貴社からのありがたい契約条件のお申し出について、検討させて頂きます。

相手ではなく自分(自社)が「相手からのビジネスの申し出・提案」を受けて、今すぐに諾否を回答できない場合には、とりあえず「検討させて頂きます」と返信するのが定形的なやり取りになっています。

しかし、これだけだと「検討」といいつつ「遠まわしの断り」と解釈されがちなので、「○月○日までに弊社からご回答を差し上げますので、ご迷惑をおかけしますがしばらくお待ち下さい」などと付け加えると良いでしょう。

「検討」の英語

「検討・検討する」の英語には、“consider〜,think about〜”があります。

「検討」に当たる名詞としては“examination,investigation,study,consideration”があり、「再検討」の英語として「reconsider」があります。

“It requires consideration(investigation). ”(検討が必要です。)

“I will think about this case. ”(このケースについて検討してみます。)

「検討」の語源や由来

「検討」の語源・由来は、「検討」の「検」が「調べること・あらためること(取り締まること)」を意味していることに由来しています。

この意味の「検」を使った言葉に、「検査・検証・受検・実験・検察・検診」などがあります。

「討」は「問題点を余さずに調べ尽くすこと」を意味していて、この意味も「検討」の語源になっています。

「探して調べる」の意味の「討」を使った言葉に、「討議・討論・探討・討究」などがあります。

「検討」の対義語

「検討」の対義語として考えることができる言葉に、「即決(即断即決)」「短慮」「無思慮」があります。

「検討」は「物事の色々な面を調べて判断すること」なので、色々な面を考えずに、その場ですぐに決めてしまう「即決(即断即決)」が対義語になります。

物事について深く考えていなくて浅はかであることを示す「短慮」、何も考えていないという意味の「無思慮」も「検討」の対義語となります。

「検討」と「検証」の違い

「検討」と「検証」の違いは、「検討」が「種々の側面から調べて、良いか悪いかをよく考えること」であり、「検証」は「ある仮説や考えが正しいかどうかを、実験・観察などの具体的方法を介して証明すること」になります。

「検討」というのは、「ある物事を実際にすべきかどうかを判断するために、行動の前に色々と調べて考えること」を意味しています。

それに対して「検証」というのは、「ある仮説・理論・考えが正しいかどうかを、実際の行動(実験)によって証明(確認)すること」を意味しています。

「検討」のほうが「検証」よりも、実際の行動選択に関わっている事が多いのです。

「検討」の「検」を使った言葉と意味を解釈

「検討」の「検」には、「調べる・取り締まる」などの意味があります。

「検討」の「検」を使った言葉とその意味を分かりやすく解釈していきます。

以下に示した言葉以外にも、合格かどうかをチェックして調べることの意味で「車検・受検」などの言葉があります。

• 「検査」【けんさ】
• 「検閲」【けんえつ】
• 「検束」【けんそく】

「検査」【けんさ】

「検討」の「検」を使った言葉として、「検査(けんさ)・検診(けんしん)」があります。

検査とは「ある基準に照らして、異状の有無や合否(適否)などを調べること」です。

検診とは「病気にかかっているかどうかを知るために診察や検査をすること」のです。

「検査・検診」にも、検討と似た「調べること」の意味が含まれています。

「検閲」【けんえつ】

「検討」の「検」を使った言葉として、「検閲(けんえつ)」があります。

検閲とは「調べあらためること」ですが、より詳しい意味としては「公権力が書籍・新聞・雑誌・映画・放送・信書などの表現内容を強制的に調べて、反政府思想・秩序紊乱などの問題があれば取り締まること」があります。

「検閲」にも、検討と似た「調べること」の意味がありますが、同時に「取り締まること」の意味もあります。

「検束」【けんそく】

「検討」の「検」を使った言葉として、「検束(けんそく)」があります。

検束とは「行動を制限して自由を奪うこと」や「戦前の旧行政執行法で認められていた警察権に基づいて個人の身体的・行動的な自由を拘束すること」です。

検束することで、警察署などの一定の場所に連れて行って、一時的に留置・拘束することができたのです。

「検束」の「検」は、「取り締まること」の意味が強くなっています。