「吟味」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「吟味」の意味や読み方を紹介します。
さらに「吟味」を使った例文や対義語を紹介していきます。
目次
- 「吟味」の意味とは?
- 「吟味」の類語や言い換え
- 「吟味」を使った例文
- 「吟味」の対義語
「吟味」の意味とは?
「吟味」という言葉を使った事があるでしょうか。
ビジネスシーンでも日常的な場所でも、「吟味」は使う事が多い言葉です。
そこで「吟味」の意味や読み方など、基本的な知識を身につけましょう。
- 「吟味」の意味
- 「吟味」の読み方
「吟味」の意味
「吟味」という言葉は、こだわりが強い人、真剣に物事を進めて行くことが好きな人が、普段から行っている行為のひとつかもしれません。
「吟味」は、品物や内容などをよく見て、それがふさわしいかどうか、正しいかどうかなどの判断を行う事を意味します。
また、良く調べて事、厳しく判断をする事などの意味も含まれています。
計画や考え方、物事の進め方をよく考えるという意味もありますし、できあがった品物が納品の基準に合っているかどうか、目の前の品物が購入するのにふさわしいかなどをチェックするという意味もあります。
例えば仕事を進める時は、まず計画を作成し、計画を進めて、最終的に商品やサービスができ上がります。
「吟味」は、計画の段階のチェック、計画の進行具合のチェック、商品の出来上がりのチェックなど、あらゆる段階で「ふさわしいか」「正しいか」を判断する時に使う言葉です。
計画の初期では、サービスを作るのにこの計画がふさわしいか「吟味」しますし、進め方が正しいか「吟味」しますし、できあがった商品が納品できる仕上がりになっているか「吟味」します。
きちんと仕事を進めたい人、きちんとした品物を作りたい人、良い物を購入したい人など、こだわりがつよく真面目な人ほど「吟味」する機会が多く、「吟味」という言葉を使う機会も多いかもしれません。
「吟味」の読み方
「吟味」は「ぎんみ」と読みます。
「吟味」の「ぎん」は、読みにくい漢字ですので、この機会に書き方と同時に覚えておきましょう。
「吟」という言葉は、詩歌を声に出して唄うという「吟じる」という意味があります。
同時に「内容を探って確かめる」という意味もあります。
「吟」を使った有名な言葉に「吟醸」という言葉があります。
「吟醸」はお酒を作る事ですが、ただ作るのではなく、とてもこだわって内容を確かめながら丁寧にお酒を作るという意味があります。
その過程では「お酒の味を『吟味』する」はずです。
「吟味」という言葉を覚える時に、お酒好きの人は「吟醸酒」の「吟」を使った言葉だと覚えると、後で忘れなくて済みそうです。
「吟味」の類語や言い換え
次に「吟味」の対語や言い換えについて見て行きましょう。
いずれも「きちんと調べる」「しっかり判断する」という意味が含まれています。
- 「精査」【せいさ】
- 「品定め」【しなさだめ】
- 「チェック」【ちぇっく】
「精査」【せいさ】
「調査」のさらに上に行く、細部までしっかりと調べるという意味の言葉が「精査」です。
「吟味」と同じ意味で使う言葉です。
何か重要な物事を進める時は、計画段階からきっちりと進めて行くことが大切です。
何かほころびがあれば、大きな計画ほど頓挫した時の被害が大きくなるからです。
そのため、大きな計画を進める前に「各段階で、しっかりと精査する必要があります」などと、書類に記載される事が多いです。
計画に参加する人が、身を引き締めて物事を進めて行くよう、戒める意味もあります。
この事からビジネスシーンでは、「調査」と言いたい場面でも、あえて「精査」と言い、「自分はこの仕事の重要性をわかっています」とアピールをするケースがあります。
「品定め」【しなさだめ】
「品定め」も「吟味」と似た意味を持つ言葉です。
品物がふさわしいか正しいかを良く確認するという意味ですが、「品定め」は人物を評価鵜する時にも良く使います。
例えば新卒の社員が入ってきた時は「当分の間は、新卒社員の『品定め』の期間だ」などと言って、新卒社員が職場に溶け込めるか、必要な能力を発揮できそうか確認する事になります。
またやや嫌味が入った表現として、「品定め」という言葉を使う事もあります。
鳴り物入りで転職してきたヘッドハンティング組に対して、「本当に給料にふさわしい働きができるか、まずは『品定め』をさせていただきます」などと、心の中でつぶやく事もあります。
「チェック」【ちぇっく】
「吟味」という言葉を含む、もっとも使いやすい言葉が「チェック」かもしれません。
品物をチェックする、計画をチェックする、人物チェックをするなど、どのような場面でもどのような状況でも使いやすい言葉です。
「きちんとチェックしよう」とか「はっきりするまでチェックを続けよう」などと、言葉を加えると、より「吟味」や「精査」の意味に近くなります。
まずは「チェック」という言葉を使って、徐々に「吟味」や「精査」の使い方に慣れて、使い分けをできるようにしましょう。
「吟味」を使った例文
「吟味」を使った例文を見る事で、「吟味」を自然に文章に入れる事ができるようになるでしょう。
そこで「吟味」を使った例文をチェックしてみましょう。
- 「吟味」を使った例文1
- 「吟味」を使った例文2
「吟味」を使った例文1
日常的な場面で使う「吟味」の例文を見て行きます。
趣味を持っている人は、趣味の対象になる品物や人に対するこだわりが強いと思います。
例えばアイドルファンなら、「推しメン」を決める時に慎重になると思います。
そこでアイドルファンの男性が、推しメンを決めるために「吟味」するシーンを文章にしてみます。
「アイドルグループのライブに行ったAさんは、誰を重点的に応援するか「推しメン」選びに集中していた。一度推しメンにしたら、その子が引退するまで応援しつづけたい…Aさんはそう思っている。だからこそ、誰が自分が全身全霊で応援するのにふさわしいか『吟味』しなければならない」という感じです。
「ゴルフ道具を『吟味』する」「コーヒー豆を『吟味』する」など、趣味と「吟味」はとても相性がいい言葉です。
「吟味」を使った例文2
恋愛のシーンでも「吟味」という言葉が登場します。
例えば結婚相手にふさわしいかどうか、配偶者選びの場面では、「吟味」が欠かせません。
そこである男性が、付き合っている女性が自分の結婚相手にふさわしいかどうか悩んでいる場面を、「吟味」を使った文章にしてみます。
「彼女とは付き合って2年になる。一緒にいて楽しいし、好きな気持ちも強い。ただし結婚相手としてはどうだろう。とても家庭的とはいえないし、お酒も好きだし、付き合いも派手だし。やはり後1年、結婚相手にふさわしいかどうか『吟味』しよう」という感じです。
結婚してから「やっぱり失敗だった」と思わないように、ぜひ結婚相手は「吟味」を重ねて決めましょう。
「吟味」の対義語
最後に「吟味」の対義語をチェックしましょう。
「しっかり確認せずに、物事を決めてしまう」、少し雑な様子のある言葉です。
- 「看過」【かんか】
- 「通覧」【つうらん】
「看過」【かんか】
「看過」という言葉は、問題がありそうでも、見過ごしてしまう様子や、本来なら問いただす必要がある場面でも放置してしまう様子を言葉にした言葉です。
「小さな問題を『看過』した事で、後で大問題に発展した」などと使います。
しっかりと調査して確認する様子を表す「吟味」とは反対の位置にある言葉です。
「通覧」【つうらん】
一通り目を通す事を「通覧」するといいます。
例えば電化製品を購入する前に、パンフレットをパラパラっとめくる事を「通覧する」と表現します。
「通覧」は少し雑なチェックの事で、ほとんど役に立たないため、先ほどの電化製品ならば、「必要な機能が付いていない!」と購入した後で嘆く事になるかもしれません。
「吟味」は品物や計画をきちんと確かめて、正しいか、ふさわしいかを確認する様子を言葉にしたものです。
ビジネスシーンや、趣味の場面で使う事が多い言葉です。
「吟味」をする事で、損をする事はほとんどありませんので、「吟味」という言葉の意味を知り、「吟味」をする習慣を身につけましょう。