「忙殺」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
忙しさを意味する「忙殺」の読み方や意味を紹介します。
さらに「忙殺」の類語や、「忙殺」を使った例文を紹介します。
目次
- 「忙殺」の意味とは?
- 「忙殺」の類語や言い換え
- 「忙殺」の使い方
- 「忙殺」を使った例文
- 仕事に「忙殺」されそうな時の対処法
「忙殺」の意味とは?
「忙殺」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
どことなく物騒な印象の言葉です。
会社員をしている人は、同僚の口から「忙殺」という言葉を聞いてドキッとした経験があるかもしれません。
それでは「忙殺」の読み方や意味をチェックしてみましょう。
- 「忙殺」の読み方
- 「忙殺」の意味
- 「謀殺」との違い
「忙殺」の読み方
「忙殺」は「ぼうさつ」と読みます。
「忙しい」と「殺す」という言葉をつなげて「忙殺」となっています。
読み方は優しいので、一度覚えてしまえば間違える事はないでしょう。
「忙殺」の「殺す」は、「忙しい」という言葉を強調するために付けられた助詞です。
「忙殺」の意味
「忙殺」は、「忙しい」にそれを強調する「殺」が付いているため、「とても忙しい」という意味になります。
実はそれほど怖い言葉ではなく、日常的に使用しやすい便利な言葉です。
「殺す」という言葉が付いていますが、「忙殺」によって、死んでしまう人はいないと言われています。
時間外労働など働き方に関する社会問題がありますが、「忙殺」という言葉は違法行為にあたるほど忙しいという意味はありません。
一般的な働き方をしている人が「忙しい」と感じる時に、「仕事に「忙殺される」」という表現をします。
「謀殺」との違い
「忙殺」は「ぼうさつ」と読みますが、同じ読みで「殺」という言葉がついている、もうひとつの言葉があります。
それが「謀殺」です。
こちらは「謀って、殺す」という意味で、計画的な殺人などを意味する、かなり物騒な言葉です。
「ぼうさつ」と誰かが言った時に、「謀殺」だと思ってしまったら、慌ててしまうかもしれません。
「謀殺」ではなく、「忙殺」の可能性がないかを考えてみましょう。
「忙殺」の類語や言い換え
「忙殺」の類語や似た意味の言葉を見て行きましょう。
「とても忙しい」状況を意味する「忙殺」と似た言葉はどのような言葉でしょうか。
- 「不休」【ふきゅう】
- 「てんてこ舞い」【てんてこまい】
- 「きりきり舞い」【きりきりまい】
「不休」【ふきゅう】
休まないで仕事をする事を「不休」と言います。
「忙殺」と同じように、忙しいと感じている人が使う言葉です。
また休まないだけでなく、眠らずに仕事をしている人は「不眠不休」状態になります。
本当に眠っていないわけではなく、睡眠時間が短くなっている時も、やや大げさな表現として「不眠不休」を使う事もあります。
「てんてこ舞い」【てんてこまい】
忙しさを少しユーモラスな表現にしたのが「てんてこ舞い」です。
「てんてこ舞い」は、「天手古舞い」という漢字を当てます。
「てんてこ舞い」の語源は、里神楽などの太鼓に合わせて舞い踊る様子です。
舞い踊る人々の動きから「てんてこ舞い」は、とても忙しく、慌ただしく働く事を意味するようになりました。
「きりきり舞い」【きりきりまい】
目が回るほど忙しいという状況を表現する言葉に「きりきり舞い」があります。
「人手が足りずに「きりきり舞い」だ」などと、忙しさを嘆く時に使います。
また「お店にお客さんがたくさん来て、接客が「きりきり舞い」だ」などと、嬉しい悲鳴のような状況でも、「きりきり舞い」を使う事があります。
どちらかといえば、後者の嬉しい悲鳴の時に使う事が多い傾向があります。
「忙殺」の使い方
「忙殺」という言葉は、「殺す」という助詞がついているので言葉に迫力があります。
しかし「忙殺」は「とても忙しい」という意味の言葉で、それ以上の意味はありません。
「忙殺される!」というと、ブラック企業に勤めている人が、時間外労働をさせられて悲鳴を上げているような印象になりますが、実はこのような場面では「忙殺」という言葉は使いません。
普通に仕事をしている人が、「最近忙しくて大変だよ」と、日常会話をするような時に「忙殺」という言葉を使います。
「殺す」という言葉がついているため、死に関わるような忙しさを表現するようなイメージがありますが、実はそうではないので気を付けましょう。
単純に忙しい、ホワイト企業で働いている人が忙しいと思った時に「忙殺」を使います。
「忙殺」を使った例文
「忙殺」を使った例文をチェックしてみましょう。
「忙殺」はやはり、ビジネスシーンで使う事が多い言葉です。
例文を見る事で、「忙殺」をどのように使えばいいのかコツを知りましょう。
- 「忙殺」を使った例文1
- 「忙殺」を使った例文2
「忙殺」を使った例文1
「忙殺」という言葉を使う時は、普通の忙しさよりも少し上の忙しさを感じる時です。
例えば雑務に追われて、自分のすべき仕事ができない時に、「忙殺」という表現をします。
このような時は、「雑務に「忙殺」されて、自分でしかできない仕事ができていない」などという文章にする事ができます。
「忙殺」を使った例文2
子育て中の女性は、家事に追われて自分の時間が持てないかもしれません。
このような女性の状態を文章にすると、「家事と育児に「忙殺」されて、自分の時間が持てない。
頭がおかしくなりそうだ」という感じになります。
忙しくて、やりたい事ができない時「忙殺」という表現をすると良いでしょう。
仕事に「忙殺」されそうな時の対処法
現代の社会人は、仕事に振り回されて「忙殺」される機会が多くなりそうです。
そこで仕事に「忙殺」されそうな時の対処法を紹介します。
- タスク管理をする【たすくをかいひする】
- 他の人に仕事を回す【ほかのひとにしごとをまわす】
- 時間を決めて作業する【じかんをきめてさぎょうする】
- 「転職」を視野に入れる【「てんしょく」をしやにいれる】
タスク管理をする【たすくをかいひする】
仕事に「忙殺」されていると感じる時は、仕事の進め方に問題があるのかもしれません。
そこで「タスク管理」をしてみましょう。
その日のうちに終わらせる仕事をメモ帳などに書き出して、優先順位を付けて行きます。
自分がすべき、優先順位の高い仕事から進めて行けば、雑務に「忙殺」されると言う事はなくなります。
充実した忙しさを感じる事ができるようになるでしょう。
他の人に仕事を回す【ほかのひとにしごとをまわす】
タスク管理をした結果、自分でなくてもできる仕事がいくつかみつかるでしょう。
そのような仕事は、他の人に回しましょう。
仕事を抱え込んで、自分で全てこなそうとすると、いつの間にか仕事に「忙殺」される事になります。
周囲の人と協力して仕事を進めましょう。
時間を決めて作業する【じかんをきめてさぎょうする】
ダラダラと仕事をしていると、いつまで経っても仕事が終わりません。
結果的に時間外労働をするなどして、仕事を終わらせる必要が出てしまうかもしれません。
もっと集中して仕事をする事で、時間内に仕事を終わらせる事ができます。
そのために、「時間を決めて作業する」事をおすすめします。
例えば50分仕事をしたら、10分休むなどのルールを事前に決めておきます。
時間が決まっていれば、もっと集中して仕事をする事ができるため、仕事に「忙殺」されずに済むでしょう。
「転職」を視野に入れる【「てんしょく」をしやにいれる】
自分の仕事の仕方がまずくて「忙殺」されている場合と、そもそもの仕事量が多すぎて、仕事に「忙殺」されているケースがあります。
後者の場合は、「転職」を視野に入れる選択肢があります。
いわゆるブラック企業では、「忙殺」という言葉が冗談では済まなくなるかもしれないからです。
あまりにも忙しすぎる職場環境の悪い職場で働いている人は、転職サイトや転職エージェントなどを利用して、転職活動を始めてみましょう。
「忙殺」は「殺」が付いているため、迫力がある言葉になっています。
しかし「とても忙しい」と感じている人なら、誰でも使っていい言葉です。
特に、雑務中心になっている人は「忙殺」されているという自覚を持って、働き方改革をしてみましょう。
「忙殺」という言葉を上手に使えるようになり、一人前の社会人になりましょう。