「面食らう」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「面食らう」の意味や読み方を紹介します。
さらに「面食らう」の使い方や類語や語源を紹介して行きます。
目次
- 「面食らう」の意味とは?
- 「面食らう」の類語や言い換え
- 「面食らう」の使い方
- 「面食らう」を使った例文
- 「面食らう」の語源
「面食らう」の意味とは?
「面食らう」とはどのような意味でしょうか。
「面食らう」は何かに対して驚いた時に使う言葉です。
「狼狽」系統の言葉のひとつで、「不意の出来事に驚いた」時に使います。
- 「面食らう」の読み方
「面食らう」の読み方
「面食らう」は「めんくらう」と読みます。
「面食らう」の「面食」だけで「めんしょく」などと読まないように気を付けましょう。
これを機会に「面食らう」は「めんくらう」と読む事を覚えておきましょう。
ちなみに「面食らう」の「面」は、「顔」などの意味ではなく、麺棒の事を意味します。
後に「面食らう」の語源で詳しく、「面食らう」の語源を紹介して行きます。
「面食らう」の類語や言い換え
次に「面食らう」の類語や他の言葉への言い換えを観て行きましょう。
「面食らう」は「狼狽」系統の言葉ですので、似たような言葉が続いていきます。
「面食らう」とその仲間にあたる言葉を、セットで覚えて行きましょう。
- 「狼狽」【ろうばい】
- 「慌てふためく」【あわてふためく】
- 「取り乱す」【とりみだす】
- 「泡を食う」【あわをくう】
「狼狽」【ろうばい】
「狼狽」には、慌てて落ち着きを失うという意味があります。
また「狼狽」に「える」をつけて、「狼狽える」という言葉になります。
「うろたえる」と読む、日常的に使うメジャーな言葉になります。
こちらの意味も、慌ててしまい戸惑ってしまうという意味になります。
単純に慌てるだけでなく、しばらく落ち着きを失う様子をイメージして、「狼狽する」を使ってみましょう。
「慌てふためく」【あわてふためく】
「慌てふためく」も「面食らう」と同じように「狼狽」の仲間の言葉です。
「慌てふためく」には、「ひどく慌てる様子」という意味があります。
「慌てる」に「ふためく」が付いているので、通常の慌て振りよりも、ひどい慌て振りを意味します。
「予想もしていない事が起こり『慌てふためいています』」などという文章にする事ができます。
「取り乱す」【とりみだす】
「取り乱す」という言葉も「面食らう」と似た意味の言葉です。
例えば、「受験で失敗して『取り乱す』」とか、「失恋をして『取り乱す』」などという文章に使います。
「取り乱す」という時は、「面食らう」が表現するよりも、さらに驚き、そして滅茶苦茶な態度を取ってしまう時です。
「取り乱す」には「理性を失ってしまう事」「はしたない振る舞いをしてしまう事」などの意味があります。
生きていれば時には慌てる事もありますが、「取り乱す」事で、周囲の人に迷惑を掛けないように気を付けましょう。
「泡を食う」【あわをくう】
「泡を食う」という言葉には、やはり「非常に慌てる」という意味があります。
なぜ「泡を食う」が「非常に慌てる」なのか、関連性が見えない人もいるかもしれません。
実は「泡を食う」の「泡」は、「慌てる」の「あわ」に泡の字をあてたものです。
「食う」は「遭う」という意味なので、「慌てるような出来事に遭った」という意味になります。
そこから意味が広がり、「泡を食う」は「非常に慌てる」という意味になりました。
「泡」が「慌てる」という意味だと覚えておくと、意味を間違えずに済みますのでおすすめです。
「面食らう」の使い方
「面食らう」は、突然の事で驚いてしまう事や、びっくりして慌てふためいてしまう様子、さらには驚愕するような不測の事態に遭う事を意味します。
「面食らう」で出会う、驚くような出来事は、「良い出来事」でも「悪い出来事」でも構いません。
どのような出来事に対しても、突然の事で驚いた…というニュアンスがあれば「面食らう」という言葉を使う事ができます。
ぜひ驚くような悪い事や、びっくりするような出来事だけでなく、信じらないくらいの幸運があなたの身に起こった時も、「面食らう」という言葉を使ってみましょう。
「面食らう」を使った例文
「面食らう」を文章に入れた例文を見て行きましょう。
「面食らう」をどのようなシチュエーションで使えばいいのか、そのコツが見えてくるかもしれません。
- ビジネスシーンでの「面食らう」を使った例文
- 恋愛シーンでの「面食らう」を使った例文
- 日常生活での「面食らう」を使った例文
ビジネスシーンでの「面食らう」を使った例文
ビジネスシーンでは、「面食らう」場面が少なくないでしょう。
例えば、コンペに参加をした時に、大手企業などが参戦したら、「面食らう」かもしれません。
このような場合は「コンペに大手企業が参戦し、予断が許さなくなった。正直、突然のライバル登場に『面食らった』というのが本音だ」などという文章になります。
また、社内人事でも「面食らう」事があるかもしれません。
「自分には昇進などだいぶ先の事だと思っていたのに、今回の社内人事で課長代理に任命された。予期せぬことで『面食らった』」という感じです。
「面食らう」は良い出来事も悪い出来事も対応可能な言葉です。
とにかく驚くような出来事が起こったら、「面食らう」という言葉を使ってみましょう。
恋愛シーンでの「面食らう」を使った例文
恋愛シーンは、ある意味、驚きの連続です。
「面食らう」というシーンも多くなるでしょう。
例えば好きな女性がいる人が、いつ告白しようか迷っている時に、女性側から告白されたら驚くはずです。
この場合は、「大好きだった彼女の方から告白されて、嬉しい反面『面食らった』」という文章になります。
また「告白のための電話をしようとスマホを持ったら、彼女から「好きです」という電話があった。『面食らった』し、とても嬉しかった」などとなります。
パートナーに浮気された人は、「まさか彼女が浮気をすると思っていなかったので『面食らった』。そして泣けてきた」などという文章にする事ができそうです。
日常生活での「面食らう」を使った例文
日常生活を送っていても、「面食らう」シーンと出会う事があるかもしれません。
例えば、「路上でキスをしているカップルを見て『面食らった』」とか、「ラーメンの大盛りを頼んだら、バケツ一杯くらいの巨大ラーメンが出てきて『面食らった』」などという事があるかもしれません。
または「夜空を見上げていたら、未確認飛行物体をみつけて『面食らった』」とか、「街角に小さくて緑色の生き物をみつけて、『面食らった』」など、不思議な事が起こるかもしれません。
予想していない驚きの出来事に出会った時は、ぜひ「面食らう」を使って、自分の気持ちを言葉にしてみましょう。
「面食らう」の語源
「面食らう」という言葉には、どのような語源があるのでしょうか。
「面食らう」の「面」は、実は「橡麺棒」のことです。
橡麺棒は「とちめんぼう」と読みます。
橡麺棒は、栃の実を粉にして、小麦粉に混ぜたもので麺を作る時に使う、専用の麺棒です。
栃の実が入った粉は固まりやすいので、まるで慌てているかのように急いで作業をしなければなりませんでした。
つまり橡麺棒を使って麺を打つ様子が、まるで狼狽しているように見えた事から、「面食らう」といえば、「慌てふためいてしまうような、不測の事態に出会う事」を意味するようになりました。
「面食らう」の「面」が、麺棒だったとは意外ですね。
「面食らう」は不測の事態で驚く様子を言葉にしたものです。
驚くような出来事は、日常生活を送っていても、恋愛シーンでも、ビジネスシーンでも起こりうる事です。
そのような不測の事態を「面食らう」を使って表現してみましょう。
「面食らう」を使いこなせるようになったら、驚きの出来事を、他の人に上手に伝える事ができるようになりそうです。