「○○わず」の意味とは?類語や使い方、「○○わず」の具体例を紹介!
2008年に日本語版が誕生し、2010年頃には爆発的にその利用者が増えた、インターネット上の無料SNSサービス「twitter」。
その日本語版の歴史の中でもごく初期から使われているこの言葉は、はたして他の若者言葉と同じ単なる流行語なのでしょうか。
目次
- 「○○わず」の意味とは?
- 「○○わず」の類語や言い換え
- 「○○わず」の使い方
- 「○○わず」を使った言葉を解説
- 「○○わず」と似たTwitter言葉
「○○わず」の意味とは?
- 意味
- 背景
意味
英語の“was”(一人称be動詞の過去形)が語源になっており、意味もそのまま同じく「私は〜した」となります。
twitterは自分が今何をしているかを、全角140文字までの短文を投稿することによってリアルタイムに発信できるサービスです。
「わず」はこの「twitter」での用語として、すでに定着し数年来使われていますが、生まれるのも廃れるのも非常に流れが速いネット上での言葉ですから、最近はやや死語と受け取り忌避しているユーザーもいるようです。
背景
一見軽薄な若者の流行とも取れる「わず」ですが、実はその成り立ちには、後述する「○○なう」を母体とする語群同様、この「全角140文字までの字数制限」が大きく影響しているといわれています。
というのも実際にtwitterを利用してみるとわかりますが、自分の行動を一度に細かく発信しようとすると、140文字はいささか少ないと感じる事もあるからです。
そのためには何回にも分けて投稿するいわゆる「連投」や、簡略化した言い回しで節約するしかないのですが、いちいち「〜してきました」と言わなくとも「わず」二文字で表現できるというのは、(使うのに抵抗があるかどうかは別にして)非常に理にかなったアイデアだといえるでしょう。
「○○わず」の類語や言い換え
- 「○○だん」【○○だん】
- 「オワタ」【おわた】
「○○だん」【○○だん】
「わず」と同様、英語の“do”の過去分詞“done”から来ています。
意味もほぼ同じですが、過去形の「でぃど」ではない理由としては、ざっと以下のようなものが考えられます。
- 「だん」は本来、現在完了形で多く使われる。すなわちあくまで今を発信する「わず」よりも「〜してきました」と若干時間経過があった事を強調できる
- 前述の文字制限により、単純に「でぃど」より「だん」の方が一文字節約できる
「オワタ」【おわた】
「終わった」を簡略化した言葉で、twitterのみならずネット上ではよく使われています。
しかし現在では「オワタ」には「追い込まれてどうにもならない」意味を含める事が多く、特に「オワタ\(^o^)/」などと状況にそぐわない顔文字を挿入する事で、開き直りもしくは混乱の極みを表すので、単なる終了の意味では圧倒的に「わず」が多く使われます。
「○○わず」の使い方
インターネット用語であり、日常会話ではまず耳にする事も、自分から発する事もありません。
○○の品詞は利用者の感性に応じて何でもよく、「名詞+わず」だけで「し終わった」事を簡潔に表現できます。
携帯端末の普及で、行動直後に外出先のどこででもtwitterが利用可能=フォロワー(自分の投稿を共有できる、フレンド機能に近いもの)が即動向を把握できるようになったため、特に全角文字という制約がある日本においてこうした言葉が誕生したのは、半ば必然といってよいでしょう。
字数制限のない他のSNSサービスやブログではほとんど使う必要性がないので、目にするのはもっぱら生まれ故郷のtwitterに限られています。
「○○わず」を使った言葉を解説
- 学校わず
- ケーキわず
- 勉強わず
学校わず
「今日は学校だった」「学校にいた」という意味です。
義務教育では毎日決まった時間に通学しているのは当然ですから、主に時間割を自分で組む必要がある大学生などが用いていると思われます。
ケーキわず
「ケーキを食べた」直後に投稿し、主にその記録と閲覧者の共感を目的とする利用方法です。
twitterには写真を一緒に添付する機能があるので、食べる前(もしくは、食べ終わった後の皿)に撮影したケーキの写真に「○○(有名ケーキ店の名前)わず」などと一言ツイートすれば、長い文章よりもはるかに雄弁に閲覧者に届くでしょう。
最近では似た機能で、その写真を前面に押し出した「インスタグラム」というサービスに少々シェアを奪われている感もありますが、依然として便利な事に変わりはありません。
勉強わず
今まで勉強していた事を表します。
主に使うのは定期試験中の学生さん達でしょうか。
「予備校わず」などですと単に予備校に行った(だけで、怠けていた)だけの可能性もありますから、具体的に「勉強したから疲れた」「他に何もできなかった」と愚痴を言いたい時にこうした投稿をします。
「○○わず」と似たTwitter言葉
- 「○○なう」
- 「○○うぃる」
「○○なう」
英語の“now”から取られた基本の用語で、「わず」「だん」などはこの「なう」の時制のバリエーションに過ぎません。
twitterの本来のコンセプトが「今、何をしているか」の発信ですから、今では一体誰が発案したかも定かでないこの言葉は、そのサービス内容に即したものといえるでしょう。
「○○うぃる」
同様に英語の未来を表す助動詞“will”から取られたもので「これから〜する予定」を意味します。
もちろん厳密な英語の規則に則る必要はないので、義務教育を受けた者なら誰でも知る“will”を使う事によって、文章の簡略化をはかる狙いがあります。
一口にネットスラングなどとまとめて軽視してしまいがちですが、中にはこうした必然性を伴って生まれた、制限ゆえのアイデアの産物もあるのです。
こうした簡略化の知恵は、実生活でも応用する余地があるのではないでしょうか。