「勘所」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!
「勘所」の意味や類語を紹介します。
さらに「勘所」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「勘所」の意味とは?
- 「勘所」の類語や言い換え
- 「勘所」の使い方
- 「勘所」を使った例文
「勘所」の意味とは?
「勘所」という言葉があります。
ビジネスシーンで良く使われる言葉ですので、社会人経験がある人は耳にする機会が多い言葉かもしれません。
まだ「勘所」について知らない人も、使う機会が多くなりそうな「勘所」の言葉の意味や読み方を覚えておきましょう。
- 「勘所」の読み方
- 「勘所」の意味
「勘所」の読み方
「勘所」は「かんどころ」と読みます。
「勘」は「インスピレーション」「閃き」に似た意味を持つ「かん」で、「所」は「どころ」と読みます。
「かんしょ」や「かんところ」ではなく、「かんどころ」ですので、間違えないようにしましょう。
そもそもは、三味線や事などの弦楽器において、目的の音を出したい時に押さえる場所の事を「勘所」と言いました。
「この音を出したい時は、ここを押さえる」、「あの音を出す時は、ここ」というように、とても大切なポイントです。
「勘所」の意味
「勘所」は弦楽器の「ここを押すと狙っている音が出る」という場所の事で、そこから広がって、「物事をうまくこなすために、外せないポイント」という意味になっています。
例えば仕事をする時に「ここだけ押さえておけば大丈夫」という要点があれば、それは「勘所」と呼ばれます。
勉強をしている時も「ここの理解だけ間違っていなければ大丈夫」というポイントを「勘所」と呼びます。
逆に言えば、どんなに頑張っても「勘所」を外してしまうと、あまり意味がない事になります。
無意味な努力もあるといいますが、それは「勘所」を意識していない努力かもしれません。
また勘所は、「勘所」を逃さない、「勘所」を押さえるなどという使い方をされます。
「勘所」の類語や言い換え
次に「勘所」の類語や言い換えた言葉をチェックしてみましょう。
「勘所」に似た、「大切な所」に関する言葉がたくさん出てきます。
「勘所」とは何かを知る上で、似た意味の言葉が参考になるでしょう。
- 「要点」【ようてん】
- 「ポイント」【ぽいんと】
- 「捕らえ所」【とらえどころ】
- 「キーポイント」【きーぽいんと】
- 「要」【かなめ】
- 「喉首」【のどくび】
- 「正鵠」【せいこく】
- 「ピント」【ひんと】
「要点」【ようてん】
「要点」という言葉は、誰でも耳にした事がある一般的に使われる言葉です。
学校の授業でも「ここが要点です」と、大切な部分を教えてくれます。
「要点」とは、まさに「物事の大切な箇所」の事をいいます。
ビジネスシーンではプレゼンの席や取引先との交渉でも、「要点」を問われます。
ダラダラとまとまりのない話をしていると「ところで要点は?」と問われてしまう事があります。
いつでも「要点」を意識しながら、仕事を進めて行くことが大切になるでしょう。
「ポイント」【ぽいんと】
「勘所」は「ポイント」と言い換える事もできます。
「ここがポイント!」と黒板の文字に赤線を引いたり、黒板をチョークで叩いたりするのは、予備校の先生が良く見せる仕草です。
「ポイント」は「要点」であり「勘所」でもあります。
また「急所」という意味もあります。
スポーツの試合では、「この『ポイント』を攻められたらピンチになるから、人数を増やして守ろう」などと、「急所」についての話をする事が多いです。
様々な大切な場所を示す便利な言葉が「ポイント」です。
「捕らえ所」【とらえどころ】
「捕らえ所」は「具体的な根拠になるポイント」の事で、「つかみ所」という事もあります。
何かのとっかかりになる「突起」のようなポイントの事を「捕らえ所」と言います。
主に「捕らえ所がない」「つかみ所がない」と、「ない」という言葉をつないで使います。
「フック」という言葉とも、近い意味を持っています。
「キーポイント」【きーぽいんと】
「ポイント」の中でさらに重要な部分を「キーポイント」と呼びます。
「キー」は「鍵」の事で、物事を解決するための手がかりとなる部分です。
ミステリー小説などでも「キーポイント」という言葉は頻出します。
物事や事件などにおける、重要なポイントだからです。
謎を解くためには、いくつかの謎解きの扉を開ける必要があり、そのためには扉の鍵を開ける必要があります。
「キーポイント」は解決点として、とても重要なポイントです。
「要」【かなめ】
「要」は「かなめ」と呼びます。
「要」は物事の中で最も大切な部分を意味します。
「扇の要」とは、扇をつなぎとめる中心部分の事で、弦楽器における「勘所」と同じように大切な部分です。
「肝心要」と書いて「かんじんかなめ」と読むように、「肝心」という言葉とつなげて使う事もあります。
「勘所」ととても似た意味の、「ここが一番大事」という意味の言葉です。
「喉首」【のどくび】
「喉首」という言葉があります。
「喉首を押さえる」などと使います。
「喉首」には、大切な血管が詰まっている「急所」です。
そのため「喉首を押さえる」には、「大切な箇所を押さえる」という意味があります。
「正鵠」【せいこく】
「正鵠」という言葉を目にした事があるでしょうか。
「正鵠を射いる」という使い方が多いです。
「射る」という言葉を使うのは、「正鵠」が弓の的にある黒い点を意味するからです。
弓矢の競技や、アーチェリーの競技を見た時の、ど真ん中の黒い点を「正鵠」と言います。
この事から「正鵠」には、「物事の要点」という意味があります。
「ピント」【ひんと】
「勘所」と似た意味の言葉として「ピント」があります。
「ピント」とは、物事の中心点を意味する言葉です。
「ピントが外れた意見」という使い方をする事が多いです。
これは「要点や急所を外した意見」という意味になります。
「勘所」の使い方
「勘所」という言葉をどのように使うと、自然な文章になるでしょうか。
「勘所」は「要点」や「ポイント」など、「大切な部分」を意味する言葉です。
「ここだけは外してはいけないポイント」という意味があります。
そこで、細かい重要ポイントというよりも、ここを間違ったらすべてがひっくり返ってしまうというような重要ポイントに対して使いましょう。
また「勘所」は、「押さえる」、「心得ている」、「逃さない」、「外さない」などの言葉を続けて使います。
「勘所を押さえる」「勘所を逃さない」などは、定型句ですので覚えておきましょう。
「勘所」を使った例文
最後に「勘所」を使った例文を見て行きましょう。
「勘所」はビジネスシーンを中心に、広い場面で使われる言葉です。
- ビジネスシーンの「勘所」を使った例文
- 趣味の場面での「勘所」を使った例文
ビジネスシーンの「勘所」を使った例文
例えば、仕事の経験が豊富な人は、転職先でも仕事の重要ポイントをすぐに見極める事ができます。
このような人は「仕事の「勘所」を心得ている」とか「プレゼンの「勘所」を押さえている」などと言われます。
逆に、一生懸命仕事をしていても、重要なポイントを外している人は「あいつは、仕事の「勘所」を外している」と言われます。
そして「○○さんの下について仕事をして、「勘所」を心得るまで頑張れ」などと叱咤激励される事もあります。
趣味の場面での「勘所」を使った例文
習い事や趣味を楽しんでいる時も、「勘所」という言葉は登場します。
例えばダンスのレッスンをしている時なら「子供の頃からクラシックダンスを習っているから、ダンスの「勘所」を心得ているわね」と褒められたり、草野球をしている時に「さすが高校球児、ピッチングの「勘所」を押さえているな」などと言われるかもしれません。
「勘所」という言葉は、知っていると使いたくなるような便利な言葉です。
特に社会人のみなさんは使う場面が多い言葉ですので、似た意味の言葉と一緒に使い方を覚えておきましょう。