「欲張る」の意味とは?類語、ことわざ、使い方や例文を紹介!
「欲張る」の意味と類語を紹介します。
さらに「欲張る」を使った例文と、「欲張る」に関連したことわざを紹介します。
目次
- 「欲張る」の意味とは?
- 「欲張る」の類語や言い換え
- 「欲張る」を使った例文
- 「欲張る」に関することわざ
「欲張る」の意味とは?
「欲張る」という言葉を使った経験がある人は、多いと思います。
人間は欲深いものですから、「欲張る」事で、あまり良くない結果を招いてしまった経験があるかもしれません。
そこで「欲張る」の意味についてさらに「人間の三大欲」について見て行きましょう。
- 「欲張る」の意味
- 人間の三大欲とは
「欲張る」の意味
「欲張る」という言葉には、「必要以上に欲深く振る舞う事」と言う意味があります。
すでに言葉自体の意味に「必要以上」という注意があるくらいですので、「欲張る」という行為は、かなりリスクが高く、失敗を招きやすい行為だといえます。
実際に、あれもこれもと欲を出し過ぎると、訳が分からなくなってしまいます。
何もかもを手にしたいと思ったら、大切な人を失ってしまったり、本当にやりたいと思っている事を見失ってしまうかもしれません。
ちなみに「欲望」とは、あるものを欲しいと思う事を意味する言葉で、「欲求」とは必要を満たすため欲しがり求める事を意味します。
ブランド物のバッグを欲しいと思うのは、自然な気持ちかもしれませんが、所得に対して高すぎるバッグを欲しがるのは「欲望」というよりも「欲張る」行為かもしれません。
また好きな人の事を愛する事は自然な「欲求」かもしれませんが、5分置きに電話を掛けてしまって相手を縛ってしまうほど好きになってしまうのは「欲張りな愛」かもしれません。
「欲求」や「欲望」を満たそうとがんばるのは、健全な行為ですが、必要以上に「欲求」や「欲望」を満たそうとし過ぎる行為には注意が必要かもしれません。
人間の三大欲とは
ちなみに「欲望」や「欲求」の中で、「人間の三大欲」といわれているものがあります。
どのような欲かといえば、「睡眠欲」「食欲」「性欲」だといわれています。
みなさんの中には、すでに十分に眠っているのに、二度寝をするなどさらに眠ろうとしてしまう人がいるかもしれません。
またそれほど体を使う仕事をしていないのに、カロリーが高いステーキや焼き肉などを食べてばかりいる人もいるでしょう。
さらに、誰かとエッチな事をする事に夢中になり、仕事や健康がおろそかになっている人もいそうです。
どれも三大欲と呼ばれるくらい、自然な「欲望」や「欲求」ですが、ありがちな「欲望」や「欲求」だからこそ、「必要以上」にならないように注意が必要です。
「欲張る」の類語や言い換え
次に「頑張る」の類語や、似た意味の言葉への言い換えをチェックしてみましょう。
「欲求」や「欲望」を持つだけでなく、過剰な感じがする言葉が揃っています。
- 「欲の皮がつっぱる」【よくのかわがつっぱる】
- 「娑婆気」【しゃばけ】
「欲の皮がつっぱる」【よくのかわがつっぱる】
「欲の皮がつっぱる」という言葉があります。
これは「欲張る」と同じ意味の言葉で、「とても欲が深い」事を意味します。
誰にでも欲がありますが、欲望を表面に出して生きて行くのは恥ずかしい事です。
そこでその欲を、革製の袋に入れて隠しているとします。
ほとんどの人が、同じ大きさの袋の中に欲を収める事ができます。
しかし欲が強すぎる人は、欲のかたまりがどんどん大きくなり、袋からはみ出しそうになってしまうかもしれません。
革製の袋であれば、はち切れんばかりに、皮が突っ張ってしまうでしょう。
このような様子を「欲の皮がつっぱる」と表現します。
「欲張る」よりもさらに上に行くような欲深い人や心を表現したい時に「欲の皮がつっぱる」という言葉を使いましょう。
「娑婆気」【しゃばけ】
「娑婆気」という言葉も「欲張る」に似た意味を持つ言葉です。
「娑婆気」は「しゃばけ」と読みます。
「娑婆」という言葉は、あの世や極楽浄土などに対して、「現世」や「この世」の事を意味します。
そのため「娑婆気」という言葉には、「現世的な欲求」や、そのような欲望を持つ人の事を意味します。
「煩悩」という言葉がありますが、これらも現世的で生理的な欲望です。
人間の三大欲を紹介しましたが、これらも「煩悩」の中に含まれます。
「娑婆気が強い」「娑婆気が抜けない」という言葉には、何歳になっても現世的な欲望が強い人、という意味があります。
そのため、特に中年以降の人に「娑婆気」という言葉を使う事が多いようです。
「欲張る」を使った例文
「欲張る」を使った文章をチェックして、「欲張る」の使い方を知りましょう。
また例文を見る事で、「欲張る」の意味がより理解できるようになるかもしれません。
- 「欲張る」を使った例文1
- 「欲張る」を使った例文2
「欲張る」を使った例文1
日常的なシーンで「欲張る」を使った例文をチェックしてみましょう。
例えば買い物に行った時に「バーゲン」に出会うと、「欲張る」気持ちがムクムクと湧き上がってくるのではないでしょうか。
そこでバーゲンでの失敗を「欲張る」を使った文章にしてみましょう。
「デパートに行ったら、たまたまアパレルショップがバーゲンをしていた。特に服を買いたい気持ちはなかったが、あまりの安さに心が魅かれてしまった。結果的に、両手に抱えきれないくらい服を買ってしまった。しかし、家に帰って購入した服を合わせてみたが、自分には似合わないものばかりだ。バーゲンに煽られて、必要のない服を買ってしまったのだ。『欲張って』バーゲン品を買うと、ろくなことがないと分かっていたのに…」という感じです。
バーゲンや、飲食店の「食べ放題」は、「欲張る」気持ちをかきたてられますので、注意が必要です。
「欲張る」を使った例文2
ビジネスシーンでも「欲張る」事が失敗につながる事があります。
例えば、優しい取引先に対して「欲張る」事で、失敗してしまう事があります。
この様子を「欲張る」を使った文章にしてみましょう。
「取引先の担当さんが、自分の提案を何でも飲んでくれるので、つい『欲張って』、自社ばかりが有利な提案をしてしまった。
すると担当さんの表情が突然険しくなり、席を立ってしまった。そして後日、正式に、その取引先から絶縁を言い渡されてしまった」という感じです。
ビジネスシーンでは、あらゆる取引が、双方に利益をもたらすものでなくてはいけません。
自社ばかり、自分ばかりが得をしようとすると、結果的にすべてを失う事になってしまいますので注意しましょう。
「欲張る」に関することわざ
最後に「欲張る」に関することわざを見て行きましょう。
ことわざは、人生の教訓になるような言葉がそろっていますが、「欲張るな」という意味の言葉も多いです。
あまり欲をかきすぎるのもヤバいな…そんな風に思えることわざを紹介します。
- 「二兎を追う者は一兎をも得ず」【にとをおうものはいっとをもえず】
- 「虻蜂取らず」【あぶはちとらず】
「二兎を追う者は一兎をも得ず」【にとをおうものはいっとをもえず】
「二兎を追う者は一兎をも得ず」は、誰でも聞いた事のある有名なことわざではないでしょうか。
このことわざには、二羽のウサギを同時に捕まえようと「欲張る」と、結果的に一羽のウサギも取る事ができないという意味の言葉があります。
「欲張る」事で失敗したり、集中を欠いてしまう事で、物事が中途半端に終わる事を教えてくれる言葉です。
恋愛シーンで、二人の女性を同時に好きになってしまい、どちらも追いかけて失敗してしまった経験がある男性は、意外と多いのではないでしょうか。
これからは「二兎を追う者は一兎をも得ず」を教訓にして、恋愛で失敗しないようにしましょう。
「虻蜂取らず」【あぶはちとらず】
「虻蜂取らず」も「二兎を追う者は一兎をも得ず」と同じ意味のことわざです。
アブとハチを同時に捕ろうとして、結局どちらも捕れなかった…という意味があります。
例えば就活の場面でも、「虻蜂取らず」になる事があります。
本当はA社に入社しようと思って就活をしていたのに、より良い条件のB社に目がくらんで就活が中途半端になり、どちらの内定ももらえない…このような失敗をする人は、まさに「虻蜂取らず」です。
「欲張る」は過剰に「欲望」や「欲求」を追い求める事を意味します。
必要以上に欲を出すと、失敗する事が多いです。
自分の欲が、人並みかどうか、正常な範囲かどうか、時々考える必要があるかもしれません。