「激動」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
日本語の言葉には、物事を比喩的に例えたことわざや、古い語源や思想から変容してきた意味を持つ言葉が数多くあります。
このような言葉や用語を使うと、ダラダラと長ったらしい表現でなくても、簡潔明瞭に相手に伝えたいことを表現できます。
その一方で、使われている漢字だけでも、すぐに理解できる言葉もあります。
その一つが、「激動」かもしれません。
目次
- 「激動」の意味とは?
- 「激動」の類語や言い換え
- 「激動」の使い方
- 「激動」を使った例文
- 「激動」を使った言葉
「激動」の意味とは?
「激動」という言葉の文字を見ていると、とても荒々しい雰囲気が何となく伝わってこないでしょうか?
「激動」の意味は、「物事や事情、人の心理的なことなど、様々なことが、とても激しく揺れ動くこと」を指しています。
特に、状況や情勢などがめまぐるしく大きな変化をもたらしてしまう時に「激動」という言葉を使います。
「激動する世界情勢」などの表現は、ニュースやネット、新聞、雑誌でもよく目にする表現ではないでしょうか。
「激動」というキーワードを耳にすると、どうしても荒っぽい感じがします。
乱れた調子であったり、株が乱高下する時、人との駆け引きで切った張ったをすることも、「激動」という言葉を連想させてしまいます。
中には、暴落か繰り返されたり、動きが荒くなったり、満員電車の中でのもみ合いも、「激動」という言葉と関連付けることができることでしょう。
それだけに「激動」とは、静寂な世界とは無縁の位置付けにあるようにも思えます。
「激動」という言葉からは、「震動」と言った言葉も連想しているので非常時的な状況を表す時にも使われるでしょう。
- 「激動」の読み方
「激動」の読み方
「激動」は、「げきどう」と読みます。
「激動」の類語や言い換え
激しく動くことの「激動」を言い換えると、次のような言葉が挙げられます。
- 「怒涛」【どとう】
- 「豹変する」【ひょうへん】
- 「激変」【げきへん】
「怒涛」【どとう】
怒涛の意味は、「荒れ狂う大きい波や、激しく打ち寄せてくる波のこと」と言っています。
波が強く激しく押し寄せて来る様を強く表現した言い方です。
このような意味を含んでいるので、「怒涛の勢い」という例え方をした時は、荒れ狂った波のように、止めることができないものすごい勢いで、何かが起きようしている状態を言います。
「怒」は怒りや、怒ることで、涛は巨大なうねりの波を意味しています。
昔、仙石時代の雄であった武田の大軍が敵陣に攻め込んでいく時は、「怒濤の如く」押し寄せて、城を取り囲んだ。
と言うような使い方になります。
「寄せて来る」、「寄って来る」の状態を連想させますが、それと同時期とともに激しい勢いがあります。
一方で大型スーパーマーケットなどでのバーゲンセールでも、大量の客が一度期に押し寄せて来る場合に、「怒濤のごとく押し寄せてきた。」という表現ができるでしょう。
凄まじい形相で押し寄せる主婦の方々の勢いがあります。
「豹変する」【ひょうへん】
言葉の中には、時の流れとともに、言葉が発生した当初の意味とは、全く違う意味で使われるような言葉もあります。
「豹変する」もそのような言葉なのです。
「表現する」は、性格や態度、考え方、意見がそれまでとは正反対の方向に変化することです。
例えば、「あの人は以前は、とても冷淡な人だったけれど、何故か急に親切な人に豹変したの。」
とても冷淡だったことから、親切へと真逆と言えるほどに、態度が変わってしまったということになります。
今では、このように、ベクトルが逆の方向に変わることような意味で使われることが多いのです。
また、「あの人は、とても親切だったのに、今ではすごく冷淡な人へ豹変ししてしまった。」
このように、今度は親切なら冷淡へと悪い方向に態度が変わっていますが、この時でも使われことがあります。
言葉の由来を見てみると、古くは中国の易経(えききょう)」占いまで遡ることになります。
「易経」の中の言葉で「君子豹変、小人面革」(君子は豹変す、小人は面をあらたむ)から「豹変すら」ことが由来とされています。
「豹変」の「豹」は、動物のヒョウのことで、ヒョウには独特のまだら模様の豹柄があります。
このヒョウのまだら模様は、普段と毛が抜け変わる時は、見え方が異なっていることをこ存じでしょうか?
ヒョウの毛が抜け変わる時は、まだら模様がくっきりと鮮やかな模様で確認することができます。
「君子は豹変す。」
とは、ヒョウのまだら模様がはっきり見えることから、君子は自分が過ちを起こしたとしても、過ちを素直に認めて、しっかりと改めるということから来ているのです。
「激変」【げきへん】
「激変」も「激動」と同じ捉え方ができるでしょう。
意味としては、「急激に変化すること」や普通の穏やかな状態から、いきなり悪くなる場合にも用いられます。
「天候が急変する」などが典型的な使われ方でしょう。
「激動」の使い方
「激動」は、とても激しい動きや変化が発生している時に使われることが多いです。
「激動」を使った例文
この言葉が使われるシーンとしては、次のような例が考えられます。
- 「激動」の例文1
- 「激動」の例文2
- 「激動」の例文3
「激動」の例文1
「私は衝撃的に胸を衝つかれたような激動を感じた。」
「激動」の例文2
「昭和という時代は、まさに激動の時代だった。」
「激動」の例文3
「できるだけ穏やかな顔になって、自分の激動的に揺れ動く心を彼女に悟られまいと努めた。」
「激動」を使った言葉
「激動」は、色々な場面で使われていますが、以下に挙げる用法もあります。
- 「激動する世界」
- 「激動の昭和」
- 「激動の兆し」
- 「激動する社会を生き抜く」
- 「激動の一年」
「激動する世界」
人類はこれから、とてつもない科学技術の進化を体験していくことになっていくことでしょう。
人工知能(AI)やioTといったような先端技術は、未来の社会に大きな変革をもたらすに違いありません。
これからの時代は、私達の暮らしは予想もできなかったことになるのかもしれません。
「激動の昭和」
第二次世界大戦の終焉は、昭和天皇の玉音放送によって知ることなりました。
ラジオから流れる天皇陛下の声で初めて肉声を聞くことで、国民は膝をついて涙を流したのです。
その後、GHQによって占領。
敗戦国トップは、責任を逃れようと必死になりますが、昭和天皇は、戦争の全責任を本人であることをアメリカに伝え、自分の命を全て司令部に委ねられたのです。
「国民が生活に困らぬよう、連合国にお願いしたい。」
このお言葉には、天皇陛下の勇気と誠実な態度で、マッカーサーは敬服したのです。
日本は、GHQによって軍を持たない国になり、昭和の時代に新たな日本が生まれたのです。
「激動の兆し」
今、世界情勢を見ると、アメリカが出してくる制裁関税措置に対して、中国が対抗してきます。
協議も危うい米中摩擦の中で、界半導体市場を牽引しているメモリ半導体も需要の鈍化が見られてきています。
サムスンが増産計画を抑えるニュースが出てきている中で、日本国内メーカーは開発の前線強化を図っている動きがあります。
「激動する社会を生き抜く」
先行きが見えない激動する社会で、これからどうやって生きていくか不安になってきます。
そんな不安を抱えている人達は、「自分探し」しています。
社会の変化がますます激しくなっている今、多くの人が将来を見失っています。
「現状のままでは駄目だ。」
「なんとか変化しなくては。」
みんなこのように思っているのではないでしょうか?
しかし、皆は、明確な解答を探せずに、めずに迷っているのです。
新しい時代のワークスタイルを見つけることこそが、激動する社会の中で、どうやって生き抜いていったらいいのか、明るい自将来に向かっての生き方になってくるはずです。
「激動の一年」
「激動の一年から飛躍の一年へ!」
一年が終わり、新たな一年を迎える度に、このようなことを思うのではないでしょうか?
振り替えると、あっという間に一年が終わってしまうのですから。
毎年、激動の一年が過ぎて行くのです。
激動の時代だからこそ、人間関係も日々変化していきます。
しかし、せっかく知り合えた人との関係や、培った経験は、大きな価値につながる者です。
例え、「激動の時」であっても、心は冷静にしておきたいものです。