「微課金」の意味とは?基準はどれくらいか?似た言葉を紹介!
2000年代後半は、情報端末の発展が目覚しい時代でありました。
それと同時に成長してきたのが課金制の電子ゲームです。
「課金」自体は、電話などの従量課金など、以前からある言葉でした。
では、最近目にする「微課金」などは、一体どのような事を指すのでしょう。
本項では一般的な課金の定義ではなく、電子ゲーム内における「微課金」に限定して解説するものとします。
目次
- 「微課金」の意味とは?
- 「微課金」「微課金者」の類語や言い換え
- 「微課金」の使い方
- 「微課金」を使った例文
- 「微課金」の以外の課金に関する言葉
「微課金」の意味とは?
- 電子ゲーム内における「課金」の定義
- 「微課金」の意味
- 「微課金」の読み方
電子ゲーム内における「課金」の定義
電子ゲーム(パソコンゲーム、家庭用ゲーム、携帯電話ゲーム)において、「課金」とはパッケージ(ゲームソフトそのもの)を購入した際支払った金額とは別に、定額の使用料、ないしはゲーム内の特定のコンテンツを追加・解除するための料金を適宜支払う事を指します。
携帯電話が普及する前は、ゲームソフトと言えばパッケージを買うと後は無制限に遊べる、いわゆる「売り切り」が全てと言っていいものでした。
物によっては、熱烈なファンの声に応えた追加ディスクや拡張版、改良点と新要素を含めた完全版などが後から発売される事もありますが、
基本的にそれらは後発の「新規ソフト」に過ぎず、「同じ物にいつまでも金を払い続ける」格好にはなっていません。
しかし2000年代半ば頃から、携帯電話の性能向上と大画面化によって、ゲームをダウンロードして遊べる「アプリ」が爆発的に普及し始めました。
それらの大半が、月額何円、という電話同様の使用料を支払う必要があり、さらにゲーム内で有利になるアイテムや珍しい絵柄のカードなどと引き換えに、個別に何円で追加ダウンロードという仕組みになっていました。
これがゲーム内における課金制度であり、携帯電話がスマートフォンに代わり、また家庭用ゲームやパソコンもインターネット接続が当たり前の時代になるにつれて、その規模も拡大しています。
ちなみに「課金」とは本来、「受け取る側が課すお金」の事であり、プレイする側が支払うのは「納金」と呼ぶのが適切なはずですが、「納金」に貢ぎ物的な連想を覚えるのか、あるいは単に呼びやすさのせいか、主に払う側が用いる言葉として定着してしまっています。
「微課金」の意味
これを踏まえて、ほんの僅かしか課金をせず、最小限のプレイ環境で楽しむ事を「微課金」といい、そうした利用者を「微課金ユーザー」「微課金勢」などと呼びます。
月額の基本使用料はどの利用者でも一定(複数のプランがある場合も)のため、ここでは追加ダウンロードアイテムに対する課金に限定されます。
一体どれほどの金額が微課金の範疇かは、決まった線引きがあるわけではありませんが、おおよそ月に1000円から数千円位を限度とするようです。
「微課金」の読み方
「びかきん」と読みます。
微は非常に小さい量を表し、仏教用語においての数の単位では10のマイナス6乗(100万分の1)です。
他に微風(びふう)、微力(びりょく)、微温湯(ぬるまゆ)などの使い方があります。
「微課金」「微課金者」の類語や言い換え
- 「一般人」【いっぱんじん】
- 「ライトユーザー」【らいとゆーざー】
- 「四桁、千円」【よんけた、せんえん】
「一般人」【いっぱんじん】
著名人でない市井の人々、というわけではなく、後述する「大金をつぎ込む」課金者と比較して、一般常識の範疇に収まる金額でそれなりに楽しんでいる利用者の事をいいます。
また金額の多寡はもとより、ガチャ(これも後述)を回す際の意識と姿勢、執念においても、一般人とそうでない者の間には大きな隔たりがあります。
「ライトユーザー」【らいとゆーざー】
どれほどそのゲームにのめりこんでいるかに応じて、ライトやカジュアル層と、ヘビー層とに分かれます。
よって基準は何も課金額だけでなく費やす時間なども含まれるのですが、最近のゲームは課金方式が当然のようになりつつあるので、微課金者もライトユーザーの括りに入る場合があります。
日本ではヘビーユーザーを「ガチ勢」とも呼び、ライトユーザーや微課金者を下に見るような事もあるようです。
「四桁、千円」【よんけた、せんえん】
直接の類語ではなく、四桁ユーザーとか千円ユーザーといった呼び名があるわけではありませんが、微課金の一般的な認識である四桁、つまり月1000円単位での課金に留めている、という一種の目安のようにして用います。
「微課金」の使い方
主に同じゲームをする他の利用者に対して、自分はこのくらい、ひと月に使っていますという目安を示すために使います。
各種SNSや個人ブログなどで、「ユーザー名@微課金」などと名乗り、プレイ状況を語り合ったりします。
そして課金量によって目に見えてゲーム内で有利になる事もあれば、単に希少なアイテムを引く「権利」を得るだけの場合もあり、本人の運がなければいくら金をつぎ込もうと、全くの無駄に終わる事も少なくありません。
よって「微課金」とは利用者間で独自に了解し合っているランク(格付け)のようなものであり、それ以上になると「どれだけ課金をしたか」という実績をステータスのように錯覚してしまう人まで現れだすという、ある意味ギャンブルよりも大きな危険が潜んでいます。
「微課金」を使った例文
- 「微課金」を良しとする人の場合
- 「微課金」では飽き足らなくなってきた人の場合
- 「微課金」を甘えとする人の場合
「微課金」を良しとする人の場合
「今月5千円も使っちゃったけど、そこそこ楽しかったな。このゲームは微課金ユーザーにも優しいな」
「微課金」では飽き足らなくなってきた人の場合
「今月5千円使っちゃった。5千円あれば新しいゲーム一本買えるのに。でもあと少しでいいのが出たはず。今まで微課金で通して来たから余裕もあるし、よしあと10回だけやってみよう」
「微課金」を甘えとする人の場合
「出るまでやる。微課金?なにそれ日本語?やる気ないなら辞めれば?」
「微課金」の以外の課金に関する言葉
- 「無課金、重課金、廃課金」
- 「有料DLC」
- 「ガチャ」
「無課金、重課金、廃課金」
全くゲーム内コンテンツに興味を持たず、基本料金または購入時の売り切り料金だけで済ますのを「無課金」と呼びます。
対して良い結果が出るまで何度も課金を続ける事を「重課金」と呼び、さらに身を滅ぼすほど金をつぎ込む事を「廃課金」と呼びます。
重課金も決まった物差しはありませんが、おおよそ5桁、つまり月に1万円単位の出費は辞さない利用状況を指すようです。
これが廃課金になると数十万、数百万と際限がなくなっていき、さながら競馬やカジノで引き際を間違え、破滅していくのと同様の事態となります。
まさに精神を病んだ「廃人」そのものであり、近年そのあり方が、利用者と運営側、両方に対しての社会問題となっています。
「微」が100万分の1をあらわすというのは先に述べた通りで、ならば微課金を1としたら廃課金者は100万倍つぎ込んでいるのか、という話になりますが、それが笑い話にもならないほど、どこからその金が出てくるのかと心配になるほどのめり込む利用者の談話は後を断ちません。
「有料DLC」
DLCはダウンロードコンテンツの略であり、先に述べた強力アイテム、稀少アイテム、新しいキャラクタの使用権などのうち、追加料金が発生するものを指します。
基本料金無料を謳っていても、実際充分に楽しむには様々な課金を強いられるゲームも少なくなく、10代の若者などが知らずしらずのうちに高額DLCを購入してしまい、それが親の借金にまでなってしまったという例も実際に起こっています。
「ガチャ」
有料DLCの一種といえ、購入するとガチャと呼ばれる福引を数回まわせる権利が貰えます。
ガチャでは非常に貴重なアイテムが手に入る可能性がありますが、その確率は天文学的に低いものです。
加えて天井知らず(課金上限額がない)のゲームも中にはあり、最近ではあまりの事態に規制がかかりましたがそれでも根本的な解決には到っていません。
ちなみにガチャとは、駄菓子屋の店頭などに設置されたガチャガチャ(カプセルトイ)を回すイメージから生まれた名称です。
ここまで調査してきて一つはっきりしたことは、「自分の身の丈に合った楽しみ方をする」の一言に尽きます。
ゲームとして楽しんでいたつもりが、自分を担保にしたギャンブル紛いの福引きをしているだけだったなどという事態は、悔やんでも悔やみきれません。
ゲームはゲームと割り切り、射幸心を振り切って常に失っても痛くない範囲の持ち金で、健全に楽しむべきでしょう。