「やばば」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「やばば!」という言葉を、若者たちの間で聞いたことはあるでしょうか。
何の言葉なのか分からないという人は、きっと良い大人の方でしょう。
「やばば」とはギャル語です。
詳しくみていきましょう。
目次
- 「やばば」の意味とは?
- 「やばば」の類語や言い換え
- 「やばば」の使い方
- 「やばば」の例文
- 「やばば」のその後の変遷
「やばば」の意味とは?
「やばば」の言葉は、「やばい」から発展した言葉です。
「やばい」という言葉なら知っている人も多いでしょう。
本来の「やばい」の意味は「都合が悪い」「具合の悪い」といった意味です。
しかし、これが1980〜90年代に入ると、若者言葉で「格好悪い」という意味と「驚きを隠せない」という2つの意味が付け加えられることになります。
「やばい」を使う対象物の状態が非常に良い時も、悪い時も、どちらのときも「やばい」と表現することができます。
例文としては、「このケーキ、マジでヤバイ!うますぎ〜。」
(このケーキ、本当に美味しい。美味しすぎる〜。)
「あの人、ヤバイよ。(あのコーディネイト)全然似合ってない。」
(あの人、格好悪いよ。(あのコーディネイト)全然似合ってない。)
などが挙げられます。
対象物を否定するときだけでなく、肯定するときも使われていることが分かります。
そして、これが2013年頃に入ると、「やばば」という言葉に変わります。
「やばば」の使い方は、これまでの「やばい」と同様の使い方です。
雑誌「小悪魔ageha」でも2013年8月号で、新ギャル語第2位として紹介されています。
ただし、この「やばば」の特徴には以下のようなことが挙げられます。
- 「やばい」に面白さを付け加えている。
- 「やばい」に可愛さを付け加えている。
「やばい」と同様の使い方ではありますが、「やばい」という言葉を使うよりも、楽しさや可愛さをプラスした言葉となっています。
ゆえに、これを使うと、自分を可愛くみせられるという訳です。
大人には分からない世界ですが、若者たちの間では「やばば」といえば、「可愛い!」と思われています。
「やばば」の類語や言い換え
「やばば」の類語や言い換えを見ていきます。
- 「格好悪い」【かっこうわるい】
- 「凄い」【すごい】
- 「ピンチ」【ぴんち】
「格好悪い」【かっこうわるい】
「やばば」には「格好悪い」という意味が含まれています。
ゆえに、「格好悪い」は「やばば」の類語にあてはまります。
「格好悪い」とは、体裁が悪いことを指す言葉です。
容姿が整っていなかったり、目を疑うようなセンス、似合っていない様子などを表しています。
そのため、センスを疑うようなファッションをしている人を見て「あの人、格好悪い」と話したり、容姿が醜い人を「格好悪い人」などと表現します。
これらの言葉はそのまま「やばば」という言葉でも使用することが可能です。
目を疑うようなセンスをしている人がいたら「あの人のセンス、やばば。」、格好悪い人を見れば「あの人、やばば。」などと話します。
「凄い」【すごい】
「やばば」には「凄い」という意味が含まれています。
よって、「凄い」という言葉もまた「やばば」の類語にあてはまるでしょう。
「凄い」という言葉は、恐ろしいほど優れていること、程度が甚だしい様子を表しています。
非常に驚くような素敵な物をみて感嘆する心、驚愕している様子を表しています。
これは「凄い」という言葉だけでなく、若者の間では「やばば」という言葉として、同様に使われています。
例えば、見たことのないような美しい景色を見て「凄い!」と言ったり、あり得ないような高得点をみて「凄い!」といったような場合です。
これは「やばば」という言葉でも表現することができます。
美しい景色を見て「やばば」と言ったり、あり得ない高得点をみて「やばば」といった具合です。
「凄い」という意味は「やばば」の意味の一部として組み込まれています。
「ピンチ」【ぴんち】
「やばば」はピンチの時に使用する言葉でもあります。
ゆえに、「ピンチ」も「やばば」の類語にあてはまります。
「ピンチ」という言葉は、危機的な状況や差し迫る危険がある場合に使われる言葉です。
この「ピンチ」という言葉、実は面白い存在の言葉でもあります。
ピンチは英語で“pinch”と書きますが、正しくは“in a pinch”で日本語の「ピンチ」の意味になります。
つまり、「ピンチ」だけだと、英語では「ピンチ」の意味を持ちません。
単なる「洗濯バサミ」という意味になります。
つまり、日本語の「ピンチ」は英語からきた言葉ではありますが、正しい使い方とは違うため、和製英語であるともいえます。
非常に珍しい成り立ちをしている言葉だといえます。
さて、この「ピンチ」の例文ですが、
「このピンチを切り抜けよう。」
(この差し迫る危険を切り抜けよう。)などと表現することができます。
これを「やばば」で表すのならば、「やばば!なんとか切り抜けよう。」
といった感じになります。
「やばば」の使い方
「やばば」とはギャル語です。
ギャルといえば、今が楽しければそれでいいといったタイプが多いです。
その場のノリや雰囲気を大切にする傾向があります。
ゆえに、「やばば」という言葉の中には、楽しい雰囲気を盛り上げたい、自分を可愛くみせたい、今の気分が最高なことを伝えたいというギャルの気持ちがあふれています。
よって、「やばば」にはこのような特徴があります。
- 楽しい、最高な気持ちを表現している
- 衝撃的な驚きを表現している
- とにかく自分を可愛くみせたい
- 面白いという気持ちを表現している
また、この言葉の面白いところは、「やばば」の「ば」の数で、その感情の度合いを表しているところです。
上記の4つの感情が非常に強いときほど、「ば」の数を増やします。
例えば、美味しいケーキを食べた時に、非常に美味しいことを表現するために、「やばばばばば!うますぎ!」などのように、「ば」の数を増やして、その美味しさを表現します。
「やばば」の例文
「やばば」の例文について挙げていきます。
- 「やばば」の例文1
- 「やばば」の例文2
「やばば」の例文1
「やばば。この人、格好良すぎるんだけど。」
(とてもこの人、格好良い。)
通常の「やばば」の使い方です。
格好良い人をみて、その人の驚くような格好良さを、「やばば」と表現しています。
もしくは、名詞の後ろに「やばば」をつけるパターンもあります。
「日焼けやばば。シミになりそう。」
(びっくりするくらい日焼けしすぎた!しみになりそう。)
「日焼け」という名詞の後ろに「やばば」をつけるパターンです。
他にも、美味しすぎるアイスなどを「アイスやばば」、突然行われた抜き打ちテストに対し「テストやばば」などと使います。
「やばば」の例文2
「やばばばばば!ありえない!」
(こんなこと、絶対にありえない!)
「やばば」の「ば」がたくさんついているバージョン。
普通の驚きを超えて、非常に驚いたり、強く感情を抱いているときに使う言葉です。
この例文でいえば、何かをみて非常に驚いている様子を「ば」の数を増やして表現しています。
「ば」の数は特に決まりはありません。
つけたいだけつけるといった感じです。
「やばば」のその後の変遷
「やばば」のその後の変遷をみていきましょう。
- 「やばたん」【やばたん】
- 「やばたにえん」【やばたにえん】
「やばたん」【やばたん】
「やばば」という言葉の後に「やばたん」という言葉も現れました。
SNSやインターネットでよく使われていましたが、今は死語になりつつあります。
「やばたん」も「やばば」と同様、「やばい」という意味です。
使い方も一緒です。
ただし、「やばば」と違って、気持ちを強調するときに言葉を連続して「やばたんたんたん」などと表現することはありません。
使い方としては、
「試験勉強してない!やばたん。」
(試験勉強してない!どうしよう。)
「こんな偶然、ありえない。やばたん。」
(こんな偶然、ありえない。凄い。)
「これ、かわいすぎ。やばたん。」
(これ、とてもかわいすぎ。)
などが挙げられます。
ちなみに、「やばたん」は、「やばたんピーナッツ」などとも表現します。
これも、「やばたん」と同じ使い方です。
特に「やばたん」よりも「やばたんピーナッツ」の方が気持ちを強く表現しているなどの意味はありません。
ちなみに、「やばたん」の後ろにつく「ピーナッツ」には意味がありません。
「やばたにえん」【やばたにえん】
「やばば」の言葉の後に「やばたん」が生まれ、その後に「やばたにえん」という新たなギャル語が生まれました。
2013年頃に言われだして、今ではすっかり定着している言葉です。
「やばたにえん」という言葉を聞いて、ある食品メーカーの名前を思い出す人も多いでしょう。そうです。
この言葉は、あの大手食品メーカー「永谷園」(ながたにえん)の名前を基にしています。
なぜ、永谷園なのか?
これには特に深い意味はないようです。
単なる言葉の響きが面白いから、楽しい感じがするからだと思われます。
「やばい」に「永谷園」を付けた言葉、それが「やばたにえん」です。
「やばたにえん」は2018年現在も廃れていません。
今もなお、ギャル語として活躍しています。
SNSやインターネットでもたくさんの人が多用しています。
使い方としては、
「このチョコうますぎ。やばたにえん。」
(このチョコ、本当にうますぎる。)
「これからハイスペック男子とデート。やばたにえん。」
(これからハイスペック男子とデート。とても興奮する。)
などです。
「やばたにえん」は「やばたん」が発展して生まれた言葉です。
2018年現在は、「やばたん」というよりも「やばたにえん」と表現した方が時代に合っています。
SNSやインターネットでは、大人でもギャル語を発信しても、ジョークの一種として許されるところがあるので、使いたい人は使ってみてはいかがでしょう。
「やばば」はギャルが盛り上げるために作った言葉といってもよいでしょう。
盛り上がりたいときや弾けたいときがあれば、冗談交じりに使ってみてもいいかもしれません。
ただし、今はあまり使われておらず、どちらかといえば「ながたにえん」が主流です。
あまり多用しても、逆に年寄りくさいなどと思われてしまうかもしれません。