「克己心」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「克己心」の意味と読み方を紹介します。
さらに「克己心」の類語や例文などを紹介しますので、言葉の意味をより深く理解しましょう。
目次
- 「克己心」の意味とは?
- 「克己心」の類語や言い換え
- 「克己心」の使い方
- 「克己心」を使った例文
- 「克己心」を対義語
「克己心」の意味とは?
「克己心」の「克」とは、「克服」という言葉で使われる感じです。
「遅刻癖を克服する」「苦手を克服する」など、克服は自分が得意でない事や、弱点などに打ち勝つ事を表す時に使う言葉です。
しかも「ちょっとした努力や、ちょっとした幸運では乗り越えられないような事」を乗り越える時に使う、力強い言葉でもあります。
「克己心」の「己」は「自分」の事ですから、「克己心」とは、「自分に勝つ心」という意味になります。
普段から気になっているけれど、なかなか克服できていない、自分の弱いところや、気になっている点がある人は多いと思います。
「克己心」さえあれば、そのような弱点を、近い将来取り除く事ができそうです。
「克己心」とは、このように比較的困難な目標を、自分自身との戦いに勝つ事で克服したい時に使う言葉です。
「自分に勝つ」事は、口で言うのはたやすいですが、なかなか難しい事です。
例えば世の中にはさまざまな依存症があり、代表的な物に「アルコール依存」があります。
「お酒は飲んでも飲まれるな」という言葉がありますが、飲みすぎてはいけないと分かっていてもなかなかお酒をやめられないのは、自分との戦いに勝つ事ができないからかもしれません。
今、自分が克服したい課題がみつかっている人は、ぜひ「克己心」を発揮して、自分の弱点を克服し、さらなる飛躍を目指しましょう。
- 「克己心」の読み方
「克己心」の読み方
「克己心」の読み方は「こっきしん」です。
「克」は「こく」と読み、「努力によって物事を成し遂げる」という意味があります。
「己」は「き」と読みますが、「おのれ」とも読みます。
つまり「克己心」の「己」とは、「自分」という意味の漢字です。
「心」は言うまでもなく「しん」「こころ」です。
「克己心」は、力を尽くして自分に打ち勝つ心を、言葉に表現しています。
「克己心」の類語や言い換え
「克己心」は、自分の弱点を克服して、もっと自分を誇れるようになるために大切にしたい言葉です。
同じように自分を高めるための意識付けに使える、大切な言葉を紹介していきます。
そこで「克己心」の類語や言い換えた言葉を紹介して行きます。
どの言葉も現状を打破して、飛躍するために必要な言葉です。
- 「自制心」【じせいしん】
- 「辛抱」【しんぼう】
- 「歯を食いしばる」【はをくいしばる】
「自制心」【じせいしん】
「自制心」は「自分の心を制する」という意味の言葉です。
英語に直すと「セルフコントロール」になり、こちらの方が意味が分かりやすいという人もいるかもしれません。
様々な場面で「自制心」は必要になります。
例えば社会人になると、職場で働く人の中に自分と性格が合わない人もいるでしょう。
その人が何かを言うたびに、腹が立ったりイライラするかもしれません。
しかし怒ってばかりいては何も成し遂げる事はできません。
「自制心」を発揮して、怒りを収めて、円滑な人間関係を目指しながら仕事を進める必要があります。
「自制心」は大人になればなるほど、必要になる能力です。
「克己心」を発揮して、自分の弱点を克服するためには、「自制心」が必要になります。
誰かに怒りやすい自分や、人を選んで付き合いたくなる誘惑に勝つためには、「克己心」と「自制心」が必要になります。
このように「自分が成長するために必要な言葉」を知る事で、意識的に自己改革ができるようになるかもしれません。
「辛抱」【しんぼう】
「克己心」を発揮して自分の苦手な事や、つい怠惰な気持ちに流されがちな面を克服するためには、「辛抱」が必要です。
その意味では「克己心」と「辛抱」は似たような意味を持つ言葉であり、何かを克服したい時は同時に意識したい言葉です。
また「辛抱」には、「辛い事でも我慢して乗り越える」という意味が含まれています。
ただ「忍耐」をするのではなく、「乗り越える」事も視野に入れて、辛い時期を乗り越えようとする意志がある人が「辛抱」ができる人です。
例えばダイエットをしている時に、甘いものの誘惑やカロリーが多い食べ物の誘惑に負けそうになるかもしれません。
ピンチになった時はぜひ「もう少しの辛抱だ」とつぶやいて、辛い状況を乗り越えて、出会いたい自分に近づきましょう。
「歯を食いしばる」【はをくいしばる】
「克己心」を使って乗り越えたい事は、そう簡単な課題ではありません。
簡単な課題なら、すでに克服する事ができているはずだからです。
そのためいつも以上の忍耐や努力が必要になるでしょう。
強い忍耐力を発揮する事を「歯を食いしばる」と表現します。
苦しい事に耐える、こらえて忍ぶ事を意味しています。
一生懸命頑張る時、特にそれが辛い出来事や、苦しい課題という時は、「歯を食いしばる」という言葉がぴったりです。
実際にこのような時には、奥歯に力を入れて物事を進めているはずです。
締め切り直前の仕事をしている時は、気付けば奥歯に力が入っている事に気が付くでしょう。
「克己心」を発揮している時、きっと誰でも「歯を食いしばっている」はずです。
「歯を食いしばる」という表現を、ぜひ「克己心」とセットで覚えておきましょう。
「克己心」の使い方
「克己心」という言葉を使う時は、「自分に勝つ」というシチュエーションである事、さらに「自分の弱点や欲望」が対象である事が条件になります。
そのため努力の対象が、自分の持っているややマイナス方向の物事である場合がふさわしいです。
数学が得意な人が、理系の大学に合格するために頑張る時は、「克己心」という言葉は似合わないかもしれません。
「分かっているけどやめられない」という感じの、誰もが負けてしまいがちな欲望と戦っている時に使いたい言葉です。
「克己心」を使った例文
「克己心」の言葉の意味が分かったところで、具体的に「克己心」という言葉を文章に組み入れた例文をチェックしてみましょう。
「克己心」は打ち勝たなければいけない様々な課題を克服したい時に、便利に使える言葉です。
新年の目標を立てる時、月頭に目標を立てる時に便利に使う事ができるでしょう。
- ダイエット時の「克己心」を使った例文
- イライラした時の「克己心」を使った例文
ダイエット時の「克己心」を使った例文
「克己心」という言葉が似合う、己に打ち勝ちたい欲望といえば「食欲」です。
食欲が暴走してしまうと、メタボ体型になってしまいます。
仕事が忙しい社会人はストレス解消のために、つい食べ過ぎてしまいます。
しかし食べ過ぎてメタボになってしまえば、成人病のリスクも高まります。
「食欲」との戦いは、まさに自分との戦いです。
ダイエットに挑戦する時は、ぜひ「克己心」を発揮するために、「克己心」を使った文章を頭に浮かべましょう。
例えばダイエット時に焼肉を食べたくなった時は、「ここは克己心を発揮して、焼肉屋をスルーしよう」とか、「克己心さえあれば、焼肉の代わりにコンニャクで済ませられる!」などと言って、食べたい欲望に打ち勝ちましょう。
イライラした時の「克己心」を使った例文
ビジネスシーンでは「克己心」を発揮して、自分をコントロールする必要があります。
特に「イライラする気持ち」に負けて、職場の同僚や取引先の相手に感情をぶつけないようにしましょう。
「怒ったら終わり」と思いながら仕事をして、スムーズな人間関係を構築する事が、社会人としての成功への近道になります。
例えば取引先の相手がワガママを言ってきた時は、「克己心」の発揮し時です。
一旦席を立って、トイレに入って鏡に向かい、「克己心」という言葉の入った文章を心の中でつぶやいて、怒りを遠ざけましょう。
「ここで怒ってしまえば、商談がダメになってしまう。次のボーナスのためにも、克己心を発揮しよう」という感じです。
ボーナスという自分に得になる事を意識すれば、「克己心」が発揮しやすくなるでしょう。
「克己心」を対義語
「克己心」の対義語をチェックして、より「克己心」の意味を鮮明にしていきましょう。
ほとんどの人は「克己心」よりも、対義語にあたる言葉の方が、自分の生き方に近く感じるかもしれません。
- 「放縦」【ほうじゅう】
- 「不摂生」【ふせっせい】
「放縦」【ほうじゅう】
少し聞き慣れない言葉ですが「放縦」という言葉があります。
「ほうじゅう」と読み、勝手気ままに振る舞う様子を意味する言葉です。
「放縦な生活を送る」などと使い、セルフコントロールが必要な「克己心」とは反対の意味を持つ言葉になります。
「不摂生」【ふせっせい】
「不摂生」という言葉は、良く耳にする言葉ではないでしょうか。
ダイエットが必要になるほど太ってしまうのは、健康に注意を払いきれなかったからで、それは「不摂生」な生活を送ってしまったからです。
「不摂生」はまさに「克己心」と対をなす言葉といえるでしょう。
お酒の飲みすぎや、タバコの吸い過ぎ、運動不足など、「不摂生」な生き方をしている人は多いと思います。
このような自分の弱みを克服したい時に、ぜひ「克己心」を発揮しましょう。
禁酒や禁煙をしたり、ランニングやウォーキングなどの軽めの運動をして運動不足を解消しましょう。
また「不摂生」と似た言葉に「不養生」という言葉があります。
「ふようじょう」と読み、こちらも健康に気を配らない様子を意味します。
特に「医者の不養生」ということわざで、よく使われます。
医者なのに健康に十分に気を配らずに、病気になってしまう人がいるという教えを含んでいる言葉です。
「不摂生」「不養生」な現状を打開したい時に「克己心」という言葉を思い出してみましょう。
「克己心」とは、自分の弱点や欲望に打ち勝つために必要な心の持ちようを、言葉に表現しています。
自分に足りない考え方は、まさに「克己心」だと感じた人もいるかもしれません。
「克己心」を発揮すれば、現状を大きく変える事ができます。
現状に満足できない人は、ぜひ「克己心」を使って、自分のダメな部分を克服し、自分でも好きになれる自分と出会いましょう。
そのために「克己心」という言葉を理解して意識し、紙に書いて壁などに貼っておくと良いかもしれません。