「自制心」意味とは?「自制心」と「克己心」の違い・対義語・英語・類語
「自制心」という言葉は誰でも聞いたことがある、使ったことがある、というものなのではないでしょうか。
それならば、きちんと意味を理解知っているでしょうか。
ここでは「自制心」という言葉について紹介します。
目次
- 「自制心」の意味とは?
- 「自制心」の読み方
- 「自制心」の英語(解釈)
- 「自制心」と「克己心」の違い
- 「自制心」の言葉の使い方
- 「自制心」を使った言葉・慣用句や熟語・サービスなど(意味を解釈)
- 「自制心」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「自制心」の類語や類義表現
- 「自制」の対義語
「自制心」の意味とは?
「自制心」というのは自分の心を制御できる、という意味になります。
自分自身の感情や欲望をうまく抑えたり、コントロールする気持ちや精神力のことを指しており、誰しも「自制心」を持っています。
例えば、職場で上司に何か不条理な不満を言われた時、「自制心」がなければそれに対して言い返してしまいます。
しかし、場所によっては自分の気持ちを抑え、我慢しなければいけないこともありますよね。
それこそ「自制心」というのです。
「自制心」の読み方
「自制心」は「じせいしん」と読みます。
自分を制する心、という意味になりますので漢字もわかりやすいですね。
「自制心」の英語(解釈)
「自制心」というのは“self control”といいます。
日本語でもセルフコントロールと言われることがあり、セルフコントロールを失うと暴走列車になる、などと例えられることもあります。
また、アルコールを飲むとセルフコントロールを失うとも言われています。
「自制心」はセルフコントロールとして表現されることもありますので、ぜひ覚えておきたいものです。
「自制心」と「克己心」の違い
「自制心」とよく似た表現の1つに克己心というものがあります。
克己心というのは強い意志を持って物事に当たること、という意味を持っており、力を尽くして何かを成し遂げる、という意味合いを持ち合わせています。
それに対して「自制心」というのは自分をコントロールする心ということになりますので、「自制心」と克己心は意味が若干異なります。
「自制心」の言葉の使い方
「自制心」という言葉は、「自制心を持たなければいけない」「自制心が強すぎてもいけない」などと、自分の心をコントロールする目的で使われることがあります。
例えば職場では「自制心」がとても大切ですよね。
たとえ自分が悪くないと思ったとしても、何か失敗があれば謝らなければいけません。
たとえ不条理なことを言われても、頭を下げなければいけないということもあるでしょう。
悔しいと思ったとしても、ここは「自制心」を働かせなければいけないのです。
そのため、「自制心」という言葉は職場で使われることも多いと考えられています。
「自制心」を使った言葉・慣用句や熟語・サービスなど(意味を解釈)
ここでは「自制心」という言葉を使った表現をいくつか紹介します。
以下に紹介されている表現は日常的にも使われますので、よく知っておきましょう。
- 「自制心を保つ」
- 「自制心を抑える」
- 「自制心を養う」
- 「自制心が働く」
- 「自制心の欠如」
「自制心を保つ」
「自制心」を保つというのは「自制心」を持ち、自分をコントロールする、ということになります。
例えば、職場で何か不条理なことを言われた時、腹が立つこともあるでしょう。
もしかしたら言い返したいと思うこともあるかもしれません。
しかしそのような時こそ「自制心」を保ち、自分をコントロールすることが大切です。
言い返してしまえば、さらに問題が大きくなることもあるかもしれません。
「自制心を抑える」
「自制心」を抑えるというのは欲望を解放するということになります。
例えば、普段は「水着で泳ぐのは恥ずかしい」「自分は泳げないからそんな姿を人に見られたくない」などと思い、海などに行ってもなかなか泳げないという人もいるかもしれません。
しかし、そのような人もハワイなどに行けば、知っている人がいるわけではないなどという気持ちになり、「自制心」を抑え、欲望を解放できるのではないでしょうか。
「自制心を養う」
「自制心」というのは誰もがいきなり持てるものではありません。
幼い頃から「自制心」を養い、自分をコントロールすることを学ばなければいけないのです。
例えば、親や先生に対して軽蔑した言葉を使わない、目上の人を敬うなど、幼い頃からそれなりのマナーを身に付けていかなければいけないのです。
そのようなマナーが身についていないと、大きくなっても「自制心」を発揮できなくなってしまいます。
「自制心が働く」
「自制心」が働くというのは「自制心」を保ち、自分の心を制御するという意味になります。
どれだけ言い返したい、と思ったとしても、ここは言い返すべきではないと思えばそれは「自制心」が働いているということになります。
「自制心の欠如」
「自制心」の欠如というのはセルフコントロールができていないということになります。
「あの人は自制心が欠如している」と言われたら、その人は自分の欲望のままに行動してしまう傾向があり、しっかりと自分をコントロールできていないという意味になるのです。
「自制心」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは「自制心」という言葉を使った例文をいくつか紹介します。
- 「自制心」を使った例文1
- 「自制心」を使った例文2
「自制心」を使った例文1
「どれだけ悔しいと思ったとしても、自制心を働かせなければいけない時がある」
どれだけ言い返したい、こんなのは不平等だ、と思ったとしても、言い返すべきではない場面では「自制心」を働かせなければいけません。
もちろん、どこかで自分の本音をぶつけることも大切ですが、場所をわきまえるということが重要です。
「自制心」を使った例文2
「あの人はもっと自制心を働かせるべきだ」
人によっては、つい誰に対しても言いたい放題言ってしまったり、上司に対して反応してしまったりして、トラブルを招くということもあるのではないでしょうか。
周りがどれだけ注意をしても治らない場合、その人は「自制心」が欠如していると考えられます。
もう少し「自制心」を養う必要があるのです。
「自制心」の類語や類義表現
ここでは「自制心」という表現の類義語をいくつか紹介します。
- 理性【りせい】
- 感情に流されない【かんじょうにながされない】
理性【りせい】
理性というのは物事の道理を考える能力であり、同時に従って判断し、行動したりする能力のことを指しています。
これは人間に本来備わっていると考えられている能力であり、推論能力とも言われています。
何か本音を発揮したいと思ったとしても、理性があればそれをコントロールでき、その場に応じた対応をすることが可能になります。
感情に流されない【かんじょうにながされない】
感情に流されないということも「自制心」と同様の意味を持ちます。
人間には感情がありますが、その感情の通りに行動していたらトラブルに陥ってしまうでしょう。
相手に言い返したい、反論したい、と思ったとしても、その感情をしっかりと押さえ、相手の話に耳を傾けることも大切です。
「自制」の対義語
自制の対義語には様々なものがあります。
例えば、放縦、放逸、放恣などが対義語に当たります。
放縦は何の規律もなく、勝手にやりたいと思うことをすること、放逸は仏教が教えている煩悩の1つであり、だらしなく、精進を怠ること、放恣は勝手気ままで節度がないことを指します。
「自制心」は誰であれ、必ず持たなければいけないものの1つです。
その一方で持ちすぎには注意が必要ですから、気をつけなければいけません。
「自制心」をうまく働かせ、臨機応変に行動できると良いですね。