「納得がいかない」の意味とは?類語や敬語、使い方や例文を紹介!
「納得がいかない」の意味と類語を紹介します。
さらに「納得がいかない」を使った例文や、他の表現の仕方についても紹介して行きます。
目次
- 「納得がいかない」の意味とは?
- 「納得がいかない」の類語
- 「納得がいかない」を使った例文
- 「納得がいかない」の敬語や丁寧語
「納得がいかない」の意味とは?
「納得がいかない」とは、誰でも一度は口にした事がある言葉だと思います。
学生時代までは、誰かの言葉や行動に対して「納得がいかない」と思ったら、その場を離れたり、そのコミュニティから抜けるという選択肢もあります。
しかし会社に所属したり起業をしたり、自営やバイト等で働き始めると、そうはいきません。
基本的に「納得がいかない」事ばかりで、心の底から納得できる事などほとんどありません。
その意味でも、社会人経験があるみなさんは、「納得がいかない」という言葉を身近に感じているかもしれません。
「納得がいかない」と思ったり、言う機会が多い言葉ですから、その言葉の意味を深く理解しましょう。
- 「納得がいかない」の意味
「納得がいかない」の意味
「納得」とは、他人の考えや行為を理解して認める様子を意味しています。
まず誰かの考えや行為を「理解する」事ができるかどうかが、焦点になります。
説明を受けても、不明瞭さを感じて気持ちがスッキリしない時は、当然ですが「納得がいかない」です。
また説明を受けて、内容に理解する事ができても「同意できない」という事があります。
例えば絵画作品を購入するためにギャラリーを訪れたとします。
ある作品を見ても、どのような内容なのか分からず、お店の人に作品の解説をしてもらったとします。
その解説が不明瞭でスッキリしない時は、「納得がいかない」ため、購入を見送るでしょう。
また解説により作品の内容が理解できたとしても、例えば「殺人者が怒りを込めて描いた」などという事でしたら、作者の姿勢に「同意できない」ため、やはり購入を見送るのではないでしょうか。
このように、誰かの立ち居振る舞いや言動、意見を求められた時や、作品を見た時に「納得ができない」と感じる事が良くあります。
誰かの言動や行動、作品などに「理解できない」「同意できない」時、人は「納得がいかない」と思うのです。
「納得がいかない」の類語
「納得がいかない」の類語を見て行きましょう。
いつも「納得がいかない」と口に出す人は、一本調子にならないように、言葉のバリエーションを豊富にした方がスマートな印象になります。
- 「合点がいかない」【がてんがいかない】
- 「モヤモヤが残る」【もやもやがのこる】
- 「後味が悪い」【あとあじがわるい】
「合点がいかない」【がてんがいかない】
「合点がいかない」という言葉も良く耳にする言葉だと思います。
これは江戸時代から続くような歴史ある言葉です。
「合点」も納得と同じ意味の言葉で使うため、「納得がいかない」とほぼ同意です。
「合点」は「がてん」と読み、「ガッテン」と表記する事もあります。
そもそも「合点」は、和歌を評価する時に、判定者が付けた点数を合計する時、または役所の会場などに「同意」の意を示す時に、「、」を付けた事から、「合点」と呼ばれるようになったと言います。
このように「合点」は「納得」「同意」「承知」などの意味があります。
いつも「納得がいかない」と言っている人は、同じ意味の言葉ですので「合点がいかない」と言い換えて、言葉のバリエーションを増やしましょう。
いつも同じ事ばかり言っているという印象が薄くなるかもしれません。
「モヤモヤが残る」【もやもやがのこる】
「納得がいかない」時は、「理解できない」時だと言う事を先述しました。
例えば会議で誰かが自分の意見を熱く語ったとしても、理解できない場合は、気持ちがスッキリしません。
何か嫌な物が残るでしょう。
これが「モヤモヤが残る」という状態です。
「納得がいかない」と発言をする時は、たいてい心の中がモヤモヤしています。
「納得がいかない」を他の言葉で表現する時に、「モヤモヤが残る」と言った方が適切な場合もあるでしょう。
映画を観た後の帰り道に、作品に対して「モヤモヤが残る」事があると思います。
また、好きな人から告白をされた時、なんとなく「モヤモヤが残る」事があるでしょう。
いずれもプラス方向の出来事なのに、作品や発言に対していまいち理解ができない時は、「モヤモヤが残る」からです。
このような時に「納得がいかない」と強い発言をするよりも、「ちょっとモヤモヤが残るなー」という感じの発言の方がマイルドかもしれません。
「後味が悪い」【あとあじがわるい】
「納得がいかない」誰かの行動や発言、作品などを見ると、「モヤモヤが残る」だけでなく「後味が悪い」事があります。
仕事の会議で発言の内容がちんぷんかんぷんだったり、同意された事柄に同意できない時は、当然「納得がいかない」ですし、同時に「後味が悪い」と感じます。
会議の感想を誰かと話す時は「後味の悪い会議だったね」となります。
また楽しいはずの飲み会で、誰かが問題発言をしたり、奇行に走ったり、喧嘩が始まってしまった時も、その状況が理解できなかったり、発言や行動に同意できない場合は「後味が悪い飲み会だった」となります。
その他にも「後味の悪い作品」「後味の悪いデート」「後味の悪い旅行」など、「納得がいかない」シーンが多いほど、「後味の悪い」出来事になってしまうでしょう。
「納得がいかない」を使った例文
「納得がいかない」を使って、様々なシーンの例文を作って行きましょう。
例文を見る事で自然と「納得がいかない」の使い方が身についてくるはずです。
そこで「納得がいかない」を使った各シーンでの例文を紹介していきます。
- ビジネスシーンでの「納得がいかない」を使った例文
- 恋愛シーンでの「納得がいかない」を使った例文
- 日常シーンでの「納得がいかない」を使った例文
ビジネスシーンでの「納得がいかない」を使った例文
ビジネスシーンは「納得がいかない」事だらけです。
「納得がいかない」を使う機会も多いはずです。
例えば上司の仕事の進め方に対して、理解できなかったり、同意できなかったりする事があると思います。
そのような時に感じる自分の気持ちを、「納得がいかない」を使って文章にしてみましょう。
「このプロジェクトに本当に必要な人材が外されている。上司の好き嫌いでプロジェクトメンバーを選ぶなんて『納得がいかない』」という感じです。
他にも「結局は、部長のイエスマンしか重要な仕事を任されないなんて『納得がいかない』」、「私がこの仕事から外されるなんて、『納得がいかない』」などの例文を作る事ができます。
恋愛シーンでの「納得がいかない」を使った例文
恋愛シーンでも付き合う相手によっては「納得がいかない」場面の目白押しとなるでしょう。
例えば彼氏が浮気をしました。
彼氏が浮気の言い訳を熱く語ったのですが、あなたの心はモヤモヤしてしまいます。
このモヤモヤした気持ちを文章にしてみましょう。
「彼は自分が浮気をしてしまった事に対して、涙を流して謝っている。しかし謝っているようで自己弁護ばかりだ。これではとても『納得がいかない』」という感じです。
また「彼の浮気の言い訳を聞いて『納得がいかない』から、別れる事に決めた」とか、「彼は浮気というよりも、本気で他の人を好きになっていたようで『納得がいかない』」などの文章にする事ができます。
日常シーンでの「納得がいかない」を使った例文
日常的な場面でも、「納得がいかない」事が起こります。
例えば楽しくミステリー小説を読んでいたのに、結末がイマイチだったとします。
この時のあなたの心の中を文章にしてみましょう。
「途中までおもしろかったのに、結末が全然『納得がいかない』」とか、「結局、主人公の夢だったなんて『納得がいかない』」などという感じです。
他にも「主人公が急に超能力を使い出すなんて『納得がいかない』」とか、「女性だと思っていたのに、男性だったなんて、前フリがないから『納得がいかない』」など、様々な文章にできます。
小説や映画は、心から「納得がいく」事がなかなかありません。
だからこそ、そのような作品に出会えると、より嬉しい気持ちになるのかもしれません。
「納得がいかない」の敬語や丁寧語
ビジネスシーンでは「納得がいかない」という事を、堂々と発言する事ができないケースがあります。
特に目上の人や取引先の人の意見に納得がいかない時がそうです。
「納得がいかない」という意思を示す必要がある時でも、言葉を丁寧にマイルドにする必要がありそうです。
そこで「納得がいかない」を、ビジネスシーンでも使える言葉に変換してみましょう。
- 「腑に落ちません」【ふにおちません】
- 「承知できません」【しょうちできません】
「腑に落ちません」【ふにおちません】
「納得がいかない」という言葉を使うと、角が立つ事があります。
「納得がいかない」には「理解できない」「同意できない」という強い意志を感じるからです。
断固たる反対意見というイメージになりますので、できるだけ避けた方が良いでしょう。
逆に言う時は、「ここが勝負」と思い、覚悟を決めてから言いましょう。
過度を立てたくない時は「腑に落ちません」という言葉を使ってみましょう。
「納得できない」という言葉を別の言葉で、より丁寧に表現する事ができます。
「なんとなく理解ができないです…」という感じのニュアンスになるでしょう。
また「腑に落ちない」という、丁寧な言葉遣いをする事で、相手に対する尊敬の念を示す事ができます。
反対意見を言われたと思っても、相手が自分を敬っていると感じる事ができれば、それほど感情を悪くする事もないでしょう。
「承知できません」【しょうちできません】
「納得がいかない」を丁寧な言葉にしたのが「承知できません」です。
この言葉にも「理解できない」という意味に加えて「同意できない」「承服できない」という意味があります。
ビジネスシーンで使う場合は、上司の指示や取引先からの提案に対して「受け入れる事ができない」という意味になります。
より丁寧な言葉にするならば「承知致しかねます」「承服いたしかねます」などと表現する事もできます。
マイルドな表現ではありませんが、きちんと敬語を使う事で、相手に対する礼儀を果しているため、失礼な感じが少なくなるはずです。
「納得がいかない」は日常的に良く使う言葉です。
特に働き始めると、毎日のように感じる言葉になります。
「納得がいかない」という言葉を使う機会が多いからこそ、類語や柔らかい表現、丁寧な表現を覚えて、使い分けましょう。