「余韻」の意味とは?「余韻がやばい、余韻が残る」など、例文や言い換えを紹介!
日本語には、色々な言葉で人の心を豊かにしてくれることがあります。
日との気持ちを優しく包んでくれる言葉もあれば、悲しくさせてしまう言葉もあります。
できれば、余韻に浸れる言葉が送れれば、とても良いでしょう。
目次
- 「余韻」の意味とは?
- 「余韻」の類語や言い換え
- 「余韻」の使い方や例文
- 「余韻」を使った言葉
- 「余韻」の英語
「余韻」の意味とは?
そんな言葉の中にも「余韻」という言葉がありますが、一体どんな意味があるでしょうか?
言葉の意味を調べてみると、楽器等の音が鳴った後にかすかに耳や頭の中に残る響きのことを「余韻」ということがあります。
すでに音が消えていても、心まで爽やかな気持ちになったり、暖かい気持ちになるような印象でもあります。
「余韻」はそれだけでなく、何か事が終わった後でも残る雰囲気や風情も指すことがあります。
「余韻」の類語や言い換え
余韻には、他にも同じような表現で例えることができる言葉がいくつもあります。
- 「味わい」【あじわい】
- 「風情」【ふぜい】
- 「わびさび」
「味わい」【あじわい】
「味わい」もその1つでしょう。
「味わい」というと、美味しい料理の味わいを指すことが多いのですが、「味わいのある音楽」、「味わいのある絵画」、「味わいのある映画」等にも使われることがあります。
単なる味覚に留まらず、耳から入ってくる美しい音色も「味わい」ですし、感動的なストーリーの映画も「味わい」で表現することができるでしょう。
心の奥底まで響く言葉です。
「風情」【ふぜい】
「風情」も、「余韻」と似た言葉として使われます。
独特の趣のある雰囲気のことを指していますが、日本独特の文化を表す言葉かもしれません。
長い年月を経て作りあげられてきた自然の美しさ。
山や湖、あるいは草原。
ここにも何か心に爽やかな風が、通り抜けていくような涼しい雰囲気があります。
観光スポットにもなっている日本庭園等を訪れた時に、「風情のある所」と言うことかあります。
ここには静かな空気が流れていて、心が洗われるような癒しの空間があるのかもしれません。
「風情」が付く場所や物には、人の心をゆったりとさせてくれる優しさがあるのだと思います。
「わびさび」
これも「余韻」、「味わい」、「風情」と並ぶ言葉でしょう。
漢字で表すと、「わび=侘」、「さび=寂」となります。
「わびさび」も、「風情」と並ぶ日本古来の美的文化を表す言葉です。
とても質素な中にも静かで奥深い「美」を伝える言葉です。
元々、「わび」と「さび」の2つの独立した概念でした。
「わび」は、「質素で不足のある世界の中、心の豊かさを見つける考え」を指しており、「さび」は、「静かな世界の中から、奥深い価値観や精神的な豊かさや美しさを見つけること」というと意味が込められています。
日常会話の中では、滅多に使われることがありませんが、日本人なら忘れたくない言葉の1つでしょう。
「余韻」の使い方や例文
心の中まで響き渡る「余韻」。
どんな使い方があるのでしょうか?
- 「余韻」の使い方
- 「余韻」の例文1
- 「余韻」の例文2
「余韻」の使い方
「余韻」は、心の中に何かしら印象的なことが残ることを指しています。
そのことを考えると、自分の気持ちに伝わってきたことを「余韻」で表現したり、見て聞いて得た感動を「余韻」にすることができます。
「余韻」の例文1
彼女との久しぶりのデート。
何処に行こうかと考えあぐねた結果、彼女が観たがっていた映画に行きました。
ラブロマンスのストーリーがとても印象的で、ラストは少しほろ苦い結末に終わってしまったのですが、涙を流さずにはいられないくらいの感動。
「あのヒロインのラストの言葉は、とても印象的。今でも余韻が残ってるわ。」
映画を観た後の祭り彼女の言葉がこれでした。
これこそ、「余韻」というフレーズが使える典型的なシーンではないでしょうか?
「余韻」の例文2
初めての海外旅行。
訪れた先はパリ。
おしゃれなシャンゼリゼ通りを歩いて、ショッピングにカフェにと楽しんだことに、「余韻が」が残っているのですが、もっと良かったのは、ルーブル美術館。
絵画が好きな私が、昔から憧れて行きたかった所。
それがルーブル美術館。
世界的に有名なモナリザ。
ミレーの絵画。
ミロのビーナスやニケまで見ることができたことは、最高の喜び。
パリに行った後は、ローマに移りバチカンに。
ここでもバチカン美術館で歴史的な絵画や彫刻を、目の辺りにして、とても豊かな気持ちになることができたのです。
「帰国しても、まだあの時の感動が脳裏を離れなくて、余韻に浸ってる。」
そんなことばかりを未だに呟いている自分がいるのです。
これも「余韻」の使われ方です。
心に強烈な良いプラスの印象が残ればのこるほど、「余韻」も強くなっていくことでしょう。
「余韻」を使った言葉
「余韻」という言葉は、とても響きのある言葉です。
その使い方には、次のようなケースもあるでしょう。
- 「余韻が残る」【よいんがのこる】
- 「余韻がやばい」【よいんがやばい】
- 「余韻に浸る」【よいんにひたる】
- 「瞼に余韻」【まぶたによいん】
- 「余韻にハマる」【よいんにはまる】
- 「大きな余韻」【おおきなよいん】
- 「余韻が消えていく」【よいんがきえていく】
「余韻が残る」【よいんがのこる】
素晴らしい印象が長らく記憶として残っている時に、「余韻が残る」を使います。
記憶だけでなく、心の奥まで染み渡る感動さえ、「余韻として残る」が、とても似合う表現かもしれません。
コンサートで、自分の大好きなロックバンドの音にフレーズに、心から踊ってしまいったけど時。
オーケストラの優しい音色で涙を流す程の感動を覚えた時。
応援していた母校が甲子園で、優勝した時の溢れる感動。
様々な感動があります。
「あの時の感動、冷めやらぬ。」というような感覚かもしれません。
この時に使うように言葉が「余韻が残る」といいうことになるでしょう。
「余韻がやばい」【よいんがやばい】
「やばい」今では何でも「やばい!」で、10代、20代の若い人達が表現をしています。
普通なら、状況が悪くなった時に使われる「やばい」。
決して悪い時ではなくても、「やばい」で片付けてしまいます。
「この味やばいよ。」
女子校生が美味しいものを口に入れた時に、言っています。
「昨日さ、コンサートに行ったけど、やばいよ。」
おじさん、おばさんは、「何がまずかったの?何かあったの?」と、真顔で聞きそうになるのですが、決して悪いことがあったわけではないのです。
若い人は、そう、聞かれたら返答することでしょう。
「余韻がやばいよ。」と。
日本語の使い方が間違っているかどうかの議論は別にして、こんな時でも使える「余韻」なのかもしれません。
「余韻に浸る」【よいんにひたる】
これも「余韻」の言葉の使い方では、典型的な用法です。
「昨日の結婚披露宴は、とても感動的だった。今でも余韻に浸っているよ。」
友人の結婚披露宴に出席したあなた。
親友がゴールインすることが、とても嬉しかったのもあるでしょうし、余興で他の友人が見せたパフォーマンスが、とても盛り上がって、おおいに楽しむことができたひと時。
そんな時に「余韻に浸る」が似合っています。
学校の感動的な卒業式。
突然のサプライズで、ミュージシャンが、飛び入り参加。
予想をしていなかっただけに驚きと感動の嵐。
その後は、しばらくハートの鼓動が鳴り止みません。
まさに「余韻に浸っている」のです。
「瞼に余韻」【まぶたによいん】
こんな使われ方もあるかもしれません。
普通なら、「瞼に焼き付く」という表現が正しいのですが、目に飛び込んできた光景があまりにも、斬新だったり感動的で、「瞼に余韻」というような使い方ができないでしょうか?
「余韻」が心の感動だけではなく、視覚的な残像感も例えることができるかもしれません。
「余韻にハマる」【よいんにはまる】
「ハマる」も、「やばい」と同じような感覚で使われることが少なくありません。
ここで言う「ハマる」とは、自分が好きなことに夢中になって、時間も忘れてしまいそうな状況になったり、我れを忘れてしまうほどのことかもしれません。
中々、その状況から抜け出せない状態になってしまうのかもしれません。
「余韻」も同じこと。
あまりの感動や嬉しさで、大きな余韻が残ってしまい、何時までも感動の枠から外へ出れなくなり、「余韻にハマって」しまうのです。
こんなことも1つの表現として使われることでしょう。
「大きな余韻」【おおきなよいん】
人は大きな感動を覚えたなら、長い時間、その時の気持ちを忘れることはありません。
自分が努力して勝ち得た勝利。
スポーツの試合では、本番前に長い時間をかけて練習。
その結果、見事に優勝することができました。
受験や視覚取得試験でもそうでしょう。
狭き門と言われている難関校の試験に何とか合格した時の感動。
合格率が数%と言われている国家資格。
これもやっとの思いで合格することができました。
これもじっくりと時間をかけて、努力した結果の賜物。
心の感動が大きければ、「大きな余韻」として残り続けるのではないでしょうか。
「余韻が消えていく」【よいんがきえていく】
時として人の心は、移ろいやすいものです。
季節の変化と同じように、大きな感動も嘘のように無くなってしまうこともあるかもしれません。
その後に覆い被さるような悲劇や苦しみが体験することになってしまったからです。
そんな時に「余韻が消えていく」という言葉が出てくるかもしれません。
しかし、決してそんなことにはなりたくないものですが。
「余韻」の英語
“Reverberation”これが、「余韻」の英訳です。
「音の響き」というのが、正規な意味がなのです。
「浸る」という意味を考えると、“bask”という動詞も使えるでしょう。
日本語の中で、「余韻」という言葉がどれ程までに美しいか。
この言葉の意味や使い方を調べていくうちに、日本の文化や慣習さえ、とても好きに生れるように感じるのではないでしょうか。
とても情緒溢れる言葉だと思います。
日本は、四季折々の色合いを堪能できる国です。
春には桜が華やかに咲き目を楽しませてくれます。
夏は自然の命が咲き乱れるように快活な季節。
秋になると、山々は紅葉に輝き、冬は静寂な中にも、白銀の異次元的な世界を作り出してくれます。
およそ3ヶ月毎に移り変わっていく季節があるからこそ、「余韻」のような言葉が生まれてくるのかもしれません。
何時までもこのような言葉を大切に使い続けていきたいものです。
現代風の言葉の文化の中で十分に使っても、心への響きを忘れない言葉が、「余韻」の中にあるのかもしれません。