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「紅一点」の意味とは?類語、四文字熟語や使い方、例文や英語を紹介!

日常でよく使われている「紅一点」という言葉。

何気なく使っている言葉ですが、実はその使い方は間違っているかもしれません。

本来の言葉の意味などを含め、詳しくみていきましょう。

紅一点

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「紅一点」の意味とは?類語、四文字熟語や使い方、例文や英語を紹介!>


目次

  • 「紅一点」の意味とは?
  • 「紅一点」の類語や四文字熟語
  • 「紅一点」の使い方
  • 「紅一点」の反対語や似た対義語
  • 「紅一点」のことわざを分解して解釈
  • 「紅一点」の英語


「紅一点」の意味とは?

「紅一点」の意味とは?

「紅一点」という言葉はよく耳にする言葉です。

皆さんが思う意味としては、「男性の中に女性が一人だけいること」を指すものではないでしょうか。

確かに男性の中に女性が一人だけいることを「紅一点」と呼びますが、本来の意味は少し違うようです。

本来の「紅一点」の意味はというと、「多くの者で異彩を放ち、ひときわ目立つ存在のもの」を指す言葉として生まれています。

そのため、私達がよく使う、男性の中に女性が一人という意味の「紅一点」という意味は、「ひときわ目立つ存在」の意味が転用されている言葉となります。

確かに男性の中に女性が一人混じっていると、一気に華やかになって目立ちます。

男性ばかりだとむさくるしいですが、女性が一人入ることで和やかな雰囲気に包まれることは否定できません。

また、紅一点の「紅」は、ザクロを指しています。

ザクロは血の味がするなどという言い伝えがあるほど、真っ赤な植物です。

その真っ赤に染まったザクロの様子が、赤い口紅をさした、華やかな様子の女性に連想できるため、そのような使い方をするようになったのかもしれません。

昔は男性にも使用された言葉のようですが、現代においては女性を指す言葉として使われているのがほとんどです。

  • 「紅一点」の読み方

「紅一点」の読み方

「紅一点」「こういってん」と読みます。

読むときに切るとしたら、「こう、いってん」となります。

「紅」「一点」でそれぞれの意味を成すからです。



「紅一点」の類語や四文字熟語

「紅一点」の類語や四文字熟語

「紅一点」の類語や四文字熟語についてみていきましょう。

  • 「掃き溜めに鶴」【はきだめにつる】
  • 「泥中の蓮」【でいちゅうのはちす】
  • 「鶏群の一鶴」【けいぐんのいっかく】

「掃き溜めに鶴」【はきだめにつる】

「その場にふさわしくないほどの、美しいものや素晴らしいものがあること」を意味しています。

田舎に出かけて農作業している女性に声をかけたら、女優のような美しい人だったら驚きます。

想像もつかないような場所で思わぬ美しいものや優れたものに出会うと、なぜ、このような場所にいるのか不思議にさえ感じるでしょう。

その場に似つかわしくない様子、なじんでいない様子が、まさに「掃き溜めの鶴」状態。

目立つという意味の「紅一点」と類似する言葉です。

例文としては、「大理石を漬物石にするなんて、掃き溜めに鶴だよ。勿体ない。」などです。

「泥中の蓮」【でいちゅうのはちす】

「蓮」「はちす」と読みます。

少し特殊な読み方でになっています。

「最悪な環境でも、周囲に影響されず、清らかな心を保ち続ける」という意味になります。

欲にまみれた人々の中でも、穢れなき心を持ち続けている人はいるものです。

そういった清らかな人のことを「蓮」の花にたとえています。

心が汚れている人の中に、このような気持ちの澄んだ人がいれば、目立ちそうです。

そう言った意味では、「紅一点」の意味と類似しています。

例文としては、「あのまともでない家族に育てられて、よくまともになったな。

お前は泥中の蓮だな。」
などと使います。

「鶏群の一鶴」【けいぐんのいっかく】

「鶏群」とはニワトリがなす群れのことです。

そして「一鶴」は一羽の鶴のことを指しています。

意味は、「凡人ばかりの世の中に、一人だけ優れた人物が混ざっていること」を表す言葉です。

「鶏群」は凡人を、「一鶴」は優れた人物を指す比喩表現となっています。

ニワトリの中に綺麗な赤いくちばしを持つ、真っ白なツルが混ざっていたら、それは目立つはずです。

まるで、凡人の中に混ざっている優れた人が目立っているかのようです。

「紅一点」と同様、そのものが目立つという意味がよく似ている言葉です。

例文としては、「素晴らしいアイディアを次々と生み出しているあの人は、鶏群の一鶴だ。」などです。

「紅一点」の使い方

「紅一点」の使い方

「紅一点」の使い方についてみていきましょう。

  • 「紅一点」の例文1
  • 「紅一点」の例文2

「紅一点」の例文1

「男性ばかりでむさ苦しいところだけど、紅一点、頑張ってくれたまえ。」

男性陣ばかりの仕事場で、これから働く女性に対して向けられた言葉。

自分以外に男性しかいない、暑苦しいところだけど、男性陣に負けず頑張ってほしいという意味です。

女性がまだ社会進出を果たしてなかった時代は、実際にこのような言葉が交わされていたのかもしれません。

今は女性の社会進出は当たり前の時代。

「紅一点」の状況は昔比べて少なくなりました。

また、この言葉の使い方は「紅」が女性を指す言葉として使っているため、現代において広く認識されている使い方だと言えます。

本来の「紅」の意味は、女性だけでなく男性にも向けられているだったからです。

もしかしたら、「女性しかいないけど、紅一点、唯一の男性として頑張ってくれ。」などと、昔は使っていたかもしれません。

今、このような使い方をしたら、ユニークだねなどと言われてしまいそうです。

「紅一点」の例文2

「この美しい織物には、紅一点の輝きがある。」

いくつもの織物の中に、一つだけ美しい織物が混ざっており、異彩を放っていたという状況。

他の織物と比べても、比較にならないほど優れている織物だということです。

非常に素敵な織物であることが伝わってくるかのような言葉です。

この使い方は、今ではあまり使われていません。

今は「紅」が女性を指す言葉として広く認識されているからです。

このため、このような使い方をしても、いまいち意味が通らないかもしれません。

「使い方を間違っているよ。」などと誤解して意味を覚えている人に指摘されてしまうかもしれません。



「紅一点」の反対語や似た対義語

「紅一点」の反対語や似た対義語

「紅一点」の反対語や似た対義語についてみていきましょう。

  • 「両手に花」【りょうてにはな】
  • 「雉も鳴かずば撃たれまい」【きじもなかずばうたれまい】

「両手に花」【りょうてにはな】

「両手に花」には二つの意味があります。

一つは良いものが二つ同時に手に入るという意味、もう一つは両脇に二人の女性を従えていることを意味します。

良いものが一つだけでなく、二つ同時に手に入れるというところが「紅一点」とは意味が異なります。

「紅一点」は、とにかくオンリーワンであることを強調している言葉だからです。

オンリーワンではなく、良いものが複数存在しているという意味の「両手に花」「紅一点」とは正反対の性質を持っています。

例文としては、「二人の女性に挟まれて、両手に花の職場だね。

気分が良いだろう。」
などです。

「雉も鳴かずば撃たれまい」【きじもなかずばうたれまい】

「雉」とは鳥のキジのことです。

この言葉をそのまま表現すると、「キジも鳴かなければ、鉄砲で撃たれることはないのに。」という意味になります。

つまり、この言葉は、「出しゃばったばかりに自分に害が及んでしまうこと」を表しています。

出しゃばるという行為は目立つ行為でもあります。

「雉も鳴かずば撃たれまい」には、こうした目立つ行為は控えよという教訓が込められています。

「紅一点」と比べると、控えめにすることを推奨しているかのような言葉に聞こえます。

例文としては、「そんなに自分の意見を言わない方がいいよ。

雉も鳴かずば撃たれまいというし、もう少し控えめにしたほうが身のためだよ。」
などです。

「紅一点」のことわざを分解して解釈

「紅一点」のことわざを分解して解釈

「紅一点」のことわざを分解して解釈してみましょう。

  • 「紅」の解釈
  • 「一点」の解釈

「紅」の解釈

「紅」とは真っ赤な色のことです。

真っ赤な色のことを紅色などと言います。

なぜ、真っ赤な色がこの言葉に登場するのかというと、この言葉が生まれた成り立ちにその理由が潜んでいます。

この「紅」という言葉ですが、植物のザクロの色を指している言葉となります。

紅色をした真っ赤なザクロが非常に美しい様を表しているのです。

なぜ、ザクロなの?チューリップだって赤いでしょ?と思うかもしれませんが、この言葉を生んだ中国の詩人・王安石(おうあんせき)がたまたま目にしたのが真っ赤なザクロ。

この紅色をしたザクロの美しさを見て「紅一点」という言葉を生み出しているので、ザクロを意味する言葉だと解釈されています。

もし、王安石が赤いチューリップを見ていたら、「紅」の言葉は「チューリップ」を表す言葉になっていたかもしれません。

「一点」の解釈

「一点」とは「一つだけ異彩を放っている様子」「一つだけ目立っている様子」「ひときわ優れている様子」などを表現しています。

この言葉を生んだ王安石は、草むらに生えているザクロの植物を見て「紅一点」という言葉を生み出しました。

緑の草原に、一つだけ真っ赤な色をしたザクロが生えていたら目立ちそうです。

ただでさえ、同じ色が多数存在している場所に色違いのものがあると目立つものですが、原色である真っ赤な色をしたものが一つあったら、さぞ目立ったことだろうと推察できます。

この言葉は個性があることを良いことだとして捉えています。

目立つことを悪いことではなく、人とは違う性質を持つものこそ価値があるという意味が込められています。

昔に生まれた言葉にしては、個性を大事に思う、珍しい言葉のように感じます。

もし、美しいものがたくさんあふれていたら、美しいと思うどころか、見飽きてしまうかもしれません。

一つしかないものだからこそ、美しく感じるのだということに気づかされる言葉です。

「紅一点」の英語

「紅一点」の英語

男性の中に一人だけ女性が混ざっていることは“only woman”という英語で現せます。

一つだけ異彩を放つという意味なら“stand out conspicuously”のひときわ目立つという意味が当てはまるのではないでしょうか。

それぞれ例文を挙げると、 “The only woman in the group.”(彼女はグループの中でただ一人の女性だ)、 “Her wisdom stands out conspicuously.”(彼女の賢さはひときわ目立つ)などです。

icon まとめ

「紅一点」には私達が使う表現の他に、違った意味も含まれていることが分かりました。

この機会に別の意味の使い方もトライしてみてはいかがでしょう。

「ひときわ異彩を放っている」という意味で使う人はなかなかいないので、使ったら一目置かれるかもしれません。