「エモい」の意味とは?例文や由来、類語や英語を紹介!
最近テレビでもよく取り上げられる若者言葉の中に、「エモい」という言葉があります。
聞いた事もある人は多いと思いますが、実際使っているのは学生など若い人たちばかりです。
意味を知らずに誤用すると後ろ指を指されてしまいます。
ここ最近急に広がっている「エモい」を深く掘り下げていきましょう。
目次
- 「エモい」の意味とは?
- エモいの類語や似た言葉
- エモいの語源
- エモいのよくある間違い認識
- エモいの英語
- エモいを使う状況
「エモい」の意味とは?
エモい、というのはとある英単語を縮めて日本語風に形容詞化したものです。
その英単語は“emotion(エモーション)”」で、感情・興奮・感動などを表わす単語です。
実は語源は別にあるのですが、近年若い世代を主として「エモい」が浸透してからは意味が変わってきて、何に対しても「エモい」と表現する人が増えています。
元となったと言われる英単語“emotion”が形容詞になると“emotional”となり、「感動的な・感情的な」などを意味します。
日本語でも喜怒哀楽いずれか感情が動いた時に「悲しい」や「嬉しい」と表現する形容詞がありますが、その喜怒哀楽どれにもぴったりとは当てはまらず、何かに心が揺さぶられて気持ちがわきあがるような状態になった様を表現する言葉がありませんでした。
そのことから、「エモい」という言葉が切なさだけではなく、言いようのない気持ちの高揚を表す事に使われるようになりました。
- 「エモい」の使い方
「エモい」の使い方
主に気持ちが高揚したときに使います。
それはポジティブな「嬉しい」「感動した」という感情でも、「切ない」「悲しい」といったネガティブな感情でも構いません。
実のところ、現在この「エモい」を多用している若い世代は、意味がわからないまま使っている人の方が多いのです。
「あの俳優、エモい」「あのお店のパフェが超エモい」という風に、対象は決まっておらず人でも物でも使えます。
エモいの類語や似た言葉
- 「マジ卍」【まじまんじ】
- 「〜み」
- 「ヤバい」【やばい】
「マジ卍」【まじまんじ】
近年の「エモい」に近い、何にでも使える言葉です。
響きやその字体のかっこ良さと、喜怒哀楽問わずに感情を表す汎用性のある言葉として、SNSを中心に学生など若者へ爆発的に広がりました。
嬉しい時も「まじ卍」、イライラしたときも「マジ卍」…ただ発して意味不明な会話を楽しんでいるだけなのですが、「エモい」と並んで日本語としては決まった意味がなく、使いどころもまだよく理解されていない言葉のひとつです。
卍の字の形を表したポーズで一緒に写真を撮ったりと、若者が友達同士で仲を深める手段としても親しまれています。
「〜み」
「エモい」や「まじ卍」と並んでSNSで爆発的に広がっている言葉です。
「わかる」「おいしい」などの動詞や形容詞の最後の一文字を「み」に変えて使います。
とくに「わかる」に関しては、「わかりみが深い」という風に「深い」という言葉とセットで表現します。
その走りとなったのは「バブみ」というオタク言葉です。
声優さんの演技やアニメのキャラなどに母性を感じて自分が幼児化して甘えたいという感情を表現するときに、赤ちゃんが発するとされる擬音語「バブバブ」になぞらえて名詞にした言葉です。
「ヤバい」【やばい】
これはすでに世の中に浸透しており幅広い年代で意味が通る言葉ですが、多用するのは若い世代です。
学生が何に対しても「やばい」「やばーい」と乱用するため、聞いている大人からすれば「何がそんなにやばい(大変)なの?」と思ってしまいます。
「やばい」という言葉には一般的に「大変な状態」「危機迫った状態」という認識がありますが、若者にとっては「すごい」「かっこいい」など称賛の意味を込めているものや、「気持ち悪い」「まずい」といったように蔑む意味の両面があります。
その為、どんな場面でも使う若者に対して「語彙力がない」という非難も生まれてしまっています。
エモいの語源
語源は音楽ジャンルとしての「emo」というロックの形態です。
哀愁があり、情緒的な歌い方で音楽を表現するジャンルです。
「エモい」という言葉も生まれた当初はその意味が近く、切なさや情緒を意味する言葉として使われていました。
エモいのよくある間違い認識
「エモい」は近年できた造語のため、耳にした事がない人も多い言葉です。
TwitterなどのSNSで見かけただけでよくわからないまま使用している人も多いのが現状ですが、あまりに元の意味から外れていると指摘されたり、炎上の原因となるかもしれません。
正しく把握しましょう。
- エロきもい
- えぐキモい
エロきもい
これはまったく意味が違います。
短くまとめると「えもい」になりますが、「えろい」と「きもい(気持ち悪い)」をただ組み合わせただけの言葉です。
こういった言葉を若者言葉として使っている世代はありません。
えぐキモい
「えぐい」というのは、「すごく」という意味です。
それに「キモい(気持ち悪い)」を組み合わせた言葉で、これも一般的な若者言葉として浸透しているものではありません。
また、これも縮めると「エモい」になりそうですが、本来の「エモい」とは関係がありません。
ただすごく気持ち悪いという表現を若者っぽく表現するのであれば、こういった言葉になるでしょう。
「えぐい」とは、もともと「あくが強く、刺激的」という意味を表す古い言葉で、それが転じて「とても」「すごい」といった意味で使われるようになりました。
その言葉だけでも「気持ち悪い」「つらい」というネガティブな感情を表現することもあります。
エモいの英語
先述したように、“emotion”の形容詞である“emotional”がエモいの英語です。
感情的・情緒的という意味や、心情や情景という意味ももつ広い単語です。
ただ、日本語に訳しても、ピンとこないかもしれません。
“Became emotional”で「感情的になる」という言葉にもなる為、喜怒哀楽という人間が持つ感情がこみあげて、高揚している状態と理解しておくのがよいでしょう。
エモいを使う状況
日本語で存在する形容詞どれにも当てはまらない時、いわゆる「言葉にできない」時に使うのが一番ふさわしいでしょう。
また、若者に主に広がっている言葉ですので、あまりご高齢の方には通じません。
年代を考えて使いましょう。
物でも事でも、何か自分の感情が高揚するような、思わず人にすすめたくなるようなものに出会ったときに、その言葉にできない感情を誰かに伝えたいときに使って下さい。
「エモい」というように、言葉自体の意味以外にも使われるうちにどんどん意味がひろがり何にでも多様出来る言葉が増えています。
語源をしっかり理解した上で、うまく使いこなせるようになりたいです。