「利ざや」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
この「利ざや」は、元々は相場用語ですが、一般に使われることも多い言葉です。
目次
- 「利ざや」の意味とは?
- 「利ざやの表現の使い方
- 「利ざや」を使った例文と意味を解釈
- 「利ざや」の類語や類義語
「利ざや」の意味とは?
「利ざや」とは、何かを売買においてプラスとなる差額のことです。
例えば、1万円で購入したものが1万2千円で売却できれば、2千円がこの「利ざや」となる訳です。
株式などの相場取引において、買い値より売り値が高ければこれが発生し、その分が利益となります。
差額自体ではなく、少しでもプラスになる場合に「何とか利ざやは出そうだ」などと使うこともあります。
- 「利ざや」の読み方
「利ざや」の読み方
「利ざや」の読み方は、「りざや」になります。
漢字で表記すると「利差也」となり、古くは江戸時代から使われている言葉です。
よく見掛ける漢字表記に「利鞘」がありますが、この「鞘」は刀や剣をしまっておく筒のことで、当て字表現です。
その為、間違いとは言えないものの、そのように使うのであれば「利ざや」と使った方が適しています。
「利ざやの表現の使い方
「利ざや」の表現の使い方を紹介します。
この言葉の漢字表記が「利差也」なのは、きちんとした理由があるからです。
それは、江戸時代に商人が何かを仕入れ、その売却によって利益が出た時に、その分に対して「差」による「利」が出た「也(なり)」という意味でこの「利差也」(りさなり)と呼んでいたことに由来します。
「~也(なり)」は、現在で言えば「~です」に相当する表現で、それが別の読み方の「や」となってこの言葉となったとされています。
現在では「利ざや」と使って同じ意味で用いられており、相場取引だけに限らず、「売買による利益」という広い解釈をされている言葉です。
「利ざや」を使った例文と意味を解釈
「利ざや」を使った例文と、その意味の解釈です。
直接の売買だけでなく、定期的に入ってくる利益に対して使われることもあります。
- 「利ざや」を使った例文1
- 「利ざや」を使った例文2
「利ざや」を使った例文1
「彼はアパート経営でそれなりの利ざやがあるようだ」
アパート経営にも色々な形がありますが、建物ごと購入し、その毎月のローンの支払いより家賃収入の方が多ければ、その差額が立派な「利ざや」になります。
「利ざや」を使った例文2
「とても利ざやが出るとは思えないので遠慮しておく」
何かの購入や経営などを薦められたものの、利益が出そうにはないと断っている使い方です。
世の中にうまい話はないもので、そのような誘いには注意しないといけません。
「利ざや」の類語や類義語
「利ざや」の類語や類義語を紹介します。
逆に、売買によってマイナスになってしまう場合に使う対義語も挙げてみます。
- 「マージン」【まーじん】
- 「逆ざや」【ぎゃくざや】
「マージン」【まーじん】
「利ざや」の広い解釈と同義になる言葉で、「いくらかはマージンが出るだろう」などと用いられます。
ビジネスでよく用いられるカタカナ語の1つでもあります。
「逆ざや」【ぎゃくざや】
売買によって差額が損になってしまうことで、「上がる思って購入した銘柄が下がって逆ざやだよ」のような使い方になります。
こちらは特に由来はなく、「利ざや」からその逆の意味として作られた言葉です。
「利ざや」の追求は、企業であれば当たり前のことですが、個人で売買(転売)によってこれを得ている人は「転売ヤー」と呼ばれており、あまり好かれる存在ではありません。