「トリクルダウン」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
「トリクルダウン」とは、現在では経済用語として使われていますが、元はある作家の言葉でした。
目次
- 「トリクルダウン」の意味とは?
- 「トリクルダウン」の表現の使い方
- 「トリクルダウン」を使った例文と意味を解釈
- 「トリクルダウン」の類語や類義語
「トリクルダウン」の意味とは?
「トリクルダウン」とは、富裕層が更に豊かになることで、そうではない下の層も序々に豊かになっていくという経済的な考え方を指して使われる言葉です。
「トリクル」は英語では同音の“trickle”と表現し、意味は「しずく」です。
つまり、上の層が豊かになれば、そのしずくがダウン(落ちてくる)ことで、下の層に豊かになるという意味合いから作られた言葉だと考えられています。
「トリクルダウン」の表現の使い方
「トリクルダウン」の表現の使い方を紹介します。
この言葉は、作家であり、今でいうコメンテーターでもあったウィル・ロジャースという人物が1900年代初頭に発したことから広まったと言われており、現在でも経済用語の1つと解釈されていますが、実例に乏しい為、「トリクルダウン理論」や「トリクルダウン説」ではなく、「トリクルダウン仮説」として用いられることが多くなっています。
この説とは全く逆に、「富める者は更に富み、貧しい者は更に貧しくなる」という言葉もあるように、富裕層が富めばその「おこぼれ」と言えるものが本当に下の層に行き渡るのかは定かではなく(先のように実例があまりありません)、あくまで仮説の1つという見解に留まっています。
「トリクルダウン」を使った例文と意味を解釈
「トリクルダウン」を使った例文と、その意味の解釈です。
前述のような全く逆の言葉もあることから、貧富の差における決まった理論や定説というものはないのかも知れません。
- 「トリクルダウン」を使った例文1
- 「トリクルダウン」を使った例文2
「トリクルダウン」を使った例文1
「トリクルダウン理論は、ここ30年の歴史を見ると明らかに間違っている」
近年(過去30年)の経済動向を見るに、貧富の差が益々広がっているというデータがあります。
トリクルダウン理論が本当であれば、こうとはならないはずです。
「トリクルダウン」を使った例文2
「狭い意味でのトリクルダウンでおこぼれをもらった」
何かによって儲けた人から、おこぼれと称される何かをもらったと使っています。
狭い意味ではこのようなことも「トリクルダウン」と言えなくもありませんが、かなりの拡大解釈だと考えないといけません。
「トリクルダウン」の類語や類義語
「トリクルダウン」の類語や類義語を紹介します。
「トリクルダウン」は、この言葉の意味する1つだと解釈できます。
- 「ソシオエコノミクス」【そしおえこのみくす】
「ソシオエコノミクス」【そしおえこのみくす】
経済において、何かに影響があった時に別の何かに相互作用が及ぶことを表現する為の言葉です。
「トリクルダウン」は正にその1つで、富裕層に影響があることで、そうではない層にも影響するという理論です。
「トリクルダウン」が本当であれば、貧富の差がどんどん広まっていくということはないはずです。
その為、この理論を支持している経済学者なども居ないこともありませんが、現実性には乏しいという見解が一般的だとされています。