「官製相場」とは?意味!「限界」についても解釈
「官製相場」は、それがそのような相場だ、そうだろうと使われる言葉です。
目次
- 「官製相場」とは?
- 「官製相場」の限界とは?
- 「官製相場」を使った例文と解釈
「官製相場」とは?
「官製相場」という言葉は、政府(官)が行ったことによって形成される(その影響でそうなった)相場を指して使われます。
例えば、公的年金の運用益の発表があり、あまりよくなかったという内容だった時にそれに相場が反応し、日経平均株価にまで大きな影響が出たといったような場合に、「今の(日経株価)相場は官製相場だよ」などと使われる言葉だと覚えておいてください。
「官製相場」の限界とは?
政府の都合によって、「官製相場」を作り上げる場合があります。
例として、急激な円高への対策(それによって日本の輸出産業に大きな打撃となってしまうので)として、保有するドルやユーロ、海外債権などの調整で「官製相場」として円高や関連株価の値動きに影響させようとする行為がそれに当たりますが、それにも限界というものがあります。
安倍政権肝煎りの経済政策である「アベノミクス」にそろそろ陰りが見えたとされた時にも、この「官製相場の限界」だと使われたものです。
「官製相場」を使った例文と解釈
「官製相場」を使った例文と、その意味の解釈です。
この相場には、明らかに政府が主導していると思われる場合も少なくありません。
- 「官製相場」を使った例文1
- 「官製相場」を使った例文2
「官製相場」を使った例文1
「公的企業の民営化は、結果的に官製相場を作り上げることが多い」
それまで公的企業だった対象が民営化されると、それに関連する企業の株価に大きな影響が出ることが少なくありません。
それを狙ってのことでなくとも、これも官製相場の1つです。
「官製相場」を使った例文2
「石炭関連事業の株価の下落は、何とか官製相場では解決しそうにない」
近年では世界的に、地球環境に悪影響な石炭を原料としたエネルギーは使わない方向へと進んでいます。
しかし、日本は原発の問題もあり、まだどうしてもそれに頼らざるを得ないという理由から、それに掛けては後進国だと言われており、しばらく関連事業の株価が上昇する気配がありません。
これに対して政府が何らかの「てこ入れ」をしたとしても、世界的な流れという点から、残念ながらそれほどの効果は見込めないでしょう。
「官製相場」によって一部の企業に利益が出るということも多い為、中にはそれを狙ったものだと言われることがあります。
政府がその気になれば、多少なりとも(国内の)相場が動かせるということです。