銀行振込の「電信扱い」とはどういう意味?
あまり聞かなくなった「文書扱い」と共に、「電信扱い」について説明していきます。
目次
- 銀行振込の「電信扱い」とは?
- 「電信扱い」の発展形「モアシステム」とは?
銀行振込の「電信扱い」とは?
現在では「銀行」と名前の付く金融機関のほとんどで廃止されていますが、昔は銀行から振込を行う際に、「文書扱い」と「電信扱い」のどちらで行うか選択していた時代がありました。
今ではほとんどの銀行で「文書扱い」は廃止され、「電信扱い」のみの取扱いとなっていますが、「文書扱い」の方が振込手数料が安く、その代わりに即日には振り込まれない仕組み(最短でも翌日)となっていました。
「電信扱い」では平日の午後3時までに振込を行えば、その日のうちに相手先の口座まで振り込まれます。
今では特に「電信扱い」だと意識することなく、こちらの扱いとなっていると考えて構いません。
「電信扱い」の発展形「モアシステム」とは?
上記のように、現在は「電信扱い」での振込が当たり前となっていますが、それを更に発展させた「モアシステム」という金融機関間のネットワークが誕生しています。
このモアシステムに加入している金融機関同士だと、24時間いつでも瞬時に振込が反映されます。
例えば、「三菱UFJ銀行」、「三井住友銀行」、「みずほ銀行」といったメガバンク3行はいずれもこれに加入している為、深夜であっても営業しているATMやネットバンキングの利用によって、相手先の口座に瞬時に振込が反映される仕組みです。
モアシステムでの振込はもちろん全て「電信扱い」となっており、それが当たり前になったことで、地方銀行の多くもこれに加入しています。
尚、「文書扱い」の残っている一部の地方銀行や信用金庫の多くはこれに加入していないので注意してください(2019年10月現在です)。
昔は振込の際に、窓口で「電信扱いで」などと伝えたものですが、今ではそのような光景はまず見られなくなっています。
近いうちに完全に「電信扱い」という言葉自体を聞かなくなる日が来るかも知れません。