「肝煎り/肝入り」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
ビジネスで「肝煎り/肝入り」という言葉が使われることがありますが、一体どの様な意味なのでしょうか。
類語や例文なども併せて紹介します。
目次
- 「肝煎り/肝入り」の意味
- 「肝煎り/肝入り」の表現の使い方
- 「肝煎り/肝入り」を使った例文と意味を解釈
- 「肝煎り/肝入り」の類語や類義語
「肝煎り/肝入り」の意味
「肝煎り/肝入り」の意味は以下の3つです。
1つ目は、「双方の間に立ち、配慮しながら世話を焼いて取り持つこと」です。
社会的に力のある人や、大手の組織が様々な根回しをして、目的を達成する様に働きかけることを言います。
こちらは「肝煎り/肝入り」の意味として最も良く使われています。
2つ目は「江戸時代の役職の名称」で、「世話役・支配役・庄屋・名主」など、人をまとめる役割をする人のことを言います。
3つ目は「江戸時代に遊女や奉公人の仲立ちをしていた人のこと」という意味で、今ではほとんど使われません。
- 「肝煎り/肝入り」の読み方
- 「肝煎り/肝入り」の由来
「肝煎り/肝入り」の読み方
「肝煎り/肝入り」の読み方は、どちらも「きもいり」になります。
「かんいり」と読み間違わない様にしましょう。
「肝煎り/肝入り」の由来
「肝煎り/肝入り」は、どちらも辞書に載っていて、どちらを使っても間違いではありません。
但し、正しくは「肝煎り」で、由来は以下の通りです。
昔から「肝」とは、人の精神が宿るところとされ、「肝に銘じる」「肝がすわる」などの慣用句があります。
「肝煎り」は「肝を煎る」と書くのですが、これは「心や気持ちを焦がす」という意味です。
双方の関係を良好に保つ為に、あれこれと気配りをして仲を取り持つことから「心や気持ちを焦がす」→「大変な思いをする」→「心を悩ませる」→「世話をする」という意味で使われる様になりました。
「肝煎り/肝入り」の表現の使い方
「肝煎り/肝入り」の表現の使い方を紹介します。
- 文法的な使い方
- 個人的にも使う
文法的な使い方
「肝煎り/肝入り」は名詞ですので、文末に使う時には「肝煎りをする/肝入りをする」として使います。
多くの場合は副詞として「肝煎りで/肝入りで」として使われます。
個人的にも使う
「肝煎り/肝入り」は、組織や団体としてするものだけではなく、個人的にすることもあります。
社会的に権力のある人がプライベートで口利きをする時にも使われるのです。
「肝煎り/肝入り」を使った例文と意味を解釈
「肝煎り/肝入り」を使った例文とその意味を解釈していきます。
- 「肝煎り/肝入り」を使った例文1
- 「肝煎り/肝入り」を使った例文2
「肝煎り/肝入り」を使った例文1
「社長の肝煎りで新規顧客を獲得できた」
社長自ら色々と動き回り、新規顧客と営業部長とを引き合わせることに成功したことを表しています。
「肝煎り/肝入り」を使った例文2
「専務の肝煎りで入社した人材だがどうもうだつが上がらない」
知り合いのコネで入社した人がいるのですが、思ったよりも仕事ができないことを表しています。
「肝煎り/肝入り」の類語や類義語
「肝煎り/肝入り」の類語や類義語を紹介します。
- 「まとめ役」【まとめやく】
- 「口添え」【くちぞえ】
「まとめ役」【まとめやく】
「大勢の意見を整理して結論を導く様にする役割」という意味です。
「口添え」【くちぞえ】
「お互いの交渉がうまく行く様に、言葉で働きかけること」という意味です。
「肝煎り/肝入り」は、主に「双方の間に立ち、配慮しながら世話を焼いて取り持つこと」という意味で使われています。
双方の仲介として一生懸命働いている人に対して使いましょう。