「センチメンタリズム」とは?!意味や解説
「センチメンタリズム」という表現は、「人間関係における感傷的な傾向」や「人の感情・情緒を中心に据えた文学作品の特徴」で用いられていますが、「センチメンタリズム」にはどのような意味があるのでしょうか?
「センチメンタリズム」の意味・概要について、分かりやすく解説します。
目次
- 「センチメンタリズム」とは?
- 「センチメンタリズム」の概要
「センチメンタリズム」とは?
「センチメンタリズム(sentimentalism)」という表現は、「無闇矢鱈(むやみやたら)に感傷・感動におぼれる心理的傾向」や「過度に自分の感情・情緒を重視して、感じやすくて傷つきやすい傾向・態度」のことを意味しています。
「センチメンタリズム」の日本語訳は「感傷主義・感情主義・主情主義」などであり、理性や知識を重視する「啓蒙主義・主知主義・理性主義」などの対義語として解釈されることも多くなっています。
日常的な言葉として「センチメンタリズム」を使用する時には、何にでも感じやすくて傷つきやすい「お涙頂戴の感傷癖」や「繊細・多感で物事・人情に感じやすい」といった意味合いで使われています。
「センチメンタリズム」の概要
「センチメンタリズム」という言葉の歴史は、18世紀後半のヨーロッパに起こった「ロマン主義」の先駆けとなる文芸上の思想潮流・作品の傾向に始まるとされています。
人間の感性・感情を理性・知識よりも重視するロマン主義的な「センチメンタリズム」は、古典主義・啓蒙主義に対する反動として生まれたもので、「個人の人間関係における感情生活・心情・情緒の自由な表現」がセンチメンタリズムの特徴でした。
特に作家ローレンス・スターンの書いた紀行文「センチメンタル・ジャーニー」(松本伊代の「センチメンタル・ジャーニー」という曲のモチーフだった可能性もある)は、センチメントに「洗練された敏感な感受性」という意味を付け加えました。
その後、時代が下るにつれて、「センチメンタリズム」に現在と同じ「悲哀・憂鬱・哀愁などの感傷・情緒におぼれる感じやすい傾向や態度」という意味が生まれたのです。
この記事で紹介した「センチメンタリズム」の表現には、「いたずらに感傷・情緒(物事の感じやすさ)におぼれる心理的傾向・態度」の意味があります。
また「センチメンタリズム」は、「18世紀後半のヨーロッパの芸術分野で起こった理性・知識よりも感情・感傷を重視する傾向・思潮」も意味しています。
「センチメンタリズム」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。