「懐疑的」とは?意味や使い方!例文や解釈
少し哲学的な話題をしている時に「懐疑的」という言葉が使われることがあります。
一体どの様な意味なのか、類語や英文なども併せて紹介します。
目次
- 「懐疑的」とは?
- 「懐疑的」の表現の使い方
- 「懐疑的」を使った言葉と意味を解釈
- 「懐疑的」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「懐疑的」の反対語
- 「懐疑的」の類語や類義語・言い換え
- 「懐疑的」の英語と解釈
「懐疑的」とは?
「懐疑的」の意味は以下の2つです。
1つ目は「人やものごとの価値や意味、存在そのものなどについて真偽の判断が下せないこと」です。
あらゆるものごとに対して「本当なのか」「それでいいのか」と様々な疑問を抱いてしまうことを言います。
2つ目は「哲学的な思想で、十分な根拠なく判断できない状態」という意味です。
こちらは様々な考え方を根本的に疑ってみて、根拠がはっきりとしない理論は排除するべきとう思想に基づいています。
- 「懐疑的」の読み方
- 「懐疑的」の漢字の成り立ち
- 「懐疑的」と「猜疑的」の違い
「懐疑的」の読み方
「懐疑的」は「かいぎてき」と読みます。
「怪奇的」と勘違いして「かいきてき」と読まない様にしましょう。
「懐疑的」の漢字の成り立ち
「懐疑的」は「懐疑」+「的」で成り立っています。
「懐」「ふところ」と読み、「心にいつまでも抱いている思い」という意味があります。
「疑」は「うがたう」と読み、「確かでないと思うこと」「あやしむこと」という意味です。
「的」は名詞に付き、「その様な性質のもの」「その方面にかかわること」「それらしい様子」という意味があります。
上記の漢字が組み合わさり「心の中に不確かだという思いを抱く性質」=「ものごとについて疑いを抱く傾向」という意味で使われています。
「懐疑的」と「猜疑的」の違い
「懐疑的」と似た言葉に「猜疑的」がありますが、この2つは全く意味が違います。
「懐疑的」は「心の中で疑っている気持ち」という意味です。
ものごとに対して疑問を感じたり、素直に信じられない気持ちがあることを表します。
「猜疑的」は「人の善意に対して下心があるのではと疑ったり、周囲に自分を良く見せる為ではと思うこと」という意味です。
「疑いを持つ」という意味は同じですが、「猜疑的」の方が人に対する良くない感情を表す言葉です。
「懐疑的」の表現の使い方
「懐疑的」の使い方を紹介します。
- 文法的な使い方
- ものごとに否定的な時に使う
- 「疑い深い」の硬い表現として使う
文法的な使い方
「懐疑的」は名詞で、文章に使う時には形容動詞として「懐疑的だ・である」と使います。
副詞として使う時には「懐疑的に」となり、形容詞として使う時には「懐疑的な〇〇」となります。
ものごとに否定的な時に使う
「懐疑的」の言葉の意味は「疑いを持つこと」ですが、実際には「ものごとに否定的な態度」の時に使います。
何か行動をしようと決まった時に「大丈夫か」「それで正しいのか」とネガティブな意見を持つ時の表現です。
「疑い深い」の硬い表現として使う
ビジネスシーンで「疑い深い」とストレートに言うと角が立ってしまうことがあります。
「疑う」という言葉は相手が嘘をついている、だまそうとしているというイメージがあるからです。
「懐疑的」と言えば、自分の心の中で納得できないという気持ちが伝わります。
「懐疑的」を使った言葉と意味を解釈
「懐疑的」を使った言葉と解釈を紹介します。
- 「懐疑的な人」
- 「懐疑的な見方」
- 「懐疑的思考」
「懐疑的な人」
常にものごとに対して納得できない様子であったり、否定的な意見を持つ人のことを言います。
性格的に神経質で心配性なことが多く、自分に自信がもてないことから疑い深くなってしまうのです。
「懐疑的な見方」
ものの捉え方が他の人とは違い、悪い面や不完全な面を指摘する傾向にある人のことを言います。
重箱の隅をつつく様なことを言うのですが、ビジネスにおいてはその様な慎重な人も必要と言えます。
「懐疑的思考」
ものの考え方がネガティブで、疑い深い為に頭の中で整理がつきにくいことを言います。
すぐに決断ができずにものごとの進行が遅くなる傾向があります。
「懐疑的」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「懐疑的」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「懐疑的」を使った例文1
- 「懐疑的」を使った例文2
「懐疑的」を使った例文1
「部長は懐疑的な人なので会議では質問がやたら多い」
ものごとに対して何でも納得しないと承認してくれない部長がいて、会議では色々と突っ込んだ質問をしてくることを表しています。
「懐疑的」を使った例文2
「このやり方で絶対に成功するという意見には懐疑的だ」
そのやり方をすれば100%成功するという考え方には賛成しかねることを表しています。
「懐疑的」の反対語
「懐疑的」の反対語を紹介します。
- 「確信的」【かくしんてき】
- 「信頼性」【しんらいせい】
「確信的」【かくしんてき】
「ものごとに対してこうであるという確固たる自信を持っていること」という意味です。
「信頼性」【しんらいせい】
「人やものに対して疑う余地がないこと」という意味です。
「懐疑的」の類語や類義語・言い換え
「懐疑的」の類語を紹介します。
- 「用心深い」【ようじんぶかい】
- 「半信半疑」【はんしんはんぎ】
- 「不信感」【ふしんかん】
「用心深い」【ようじんぶかい】
「ものごとをそのまま信じようとせずに、自分で根拠を見つけようとすること」という意味です。
「半信半疑」【はんしんはんぎ】
「全面的に信じた訳ではなく、同じくらいに疑う気持ちが残っている状態」という意味です。
「不信感」【ふしんかん】
「人やものに対して正しい、本当だと思えないこと」という意味です。
「懐疑的」の英語と解釈
「懐疑的」の英語表現を紹介します。
- “I'm still skeptical on this matter.”
- “She has an unbelieving eye.”
“I'm still skeptical on this matter.”
「このことに関してはまだ懐疑的だ」です。
“skeptical”は「懐疑的」の英語訳になります。
“She has an unbelieving eye.”
「彼女は懐疑的な目をした」です。
“unbelieving”は「疑惑的な、懐疑的な」という意味です。
「懐疑的」は「人やものごとの価値や意味、存在そのものなどについて真偽の判断が下せないこと」「哲学的な思想で、十分な根拠なく判断できない状態」という2つの意味があります。
疑い深い性格の人に対して使いましょう。