「波及」とは?意味や使い方!例文や解釈
「波及」という言葉はどのような意味があり、使い方をするのかご存知でしょうか。
ここでは言葉の意味、使い方、例文などを詳しく解説しています。
では一緒に「波及」という言葉の理解を深めていきましょう。
目次
- 「波及」とは?
- 「波及」の表現の使い方
- 「波及」を使った言葉と意味を解釈
- 「波及」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「波及」の反対語
- 「波及」の類語や類義語・言い換え
- 「波及」の英語と解釈
「波及」とは?
「波及」とは波紋が広がるように、影響が少しずつ広い範囲に渡っていくことを言います。
- 「波及」の読み方
「波及」の読み方
「波及」とは「はきゅう」と読みます。
「波及」の表現の使い方
「波及」とは、波紋が広がっていくように、影響が徐々に広範囲になっていくことを言います。
いい意味でも悪い意味でも使います。
「残業代カットの影響が家計にも波及する」「6年生の学級崩壊が、全学年にまで波及する」などと使います。
「波及」を使った言葉と意味を解釈
「波及」を使った言葉や言い回しをいくつか紹介していきます。
意味の解釈もつけていますので、使い方の参考にしてみてください。
- 「波及効果」
- 「内面は外面へ波及する」
- 「トラブルが波及」
「波及効果」
「波及効果」とは物事が、波及することで得られる効果、徐々に広がっていき、結果的に引き起こされるような効果という意味で使う言葉です。
「時間はかかるかもしれないが、波及効果が得られるので長い目で見れば損はないだろう」「〇〇の波及効果で新たなものまで流行り出す」などと使います。
「内面は外面へ波及する」
「内面は外面へ波及する」とは内面、つまり心の中で考えたことや思いが、表面的に影響を与えて出てくるという意味になります。
つまり意地の悪いことを思っていれば、そのような顔つきになっていくとか、努力を怠れば、やる気のない表情、行動となって表面に出るといったことを言い表しているのです。
「内面は外面に波及すると言うが、自堕落な生活を送っているから不健康な体型になるのだ」「年を重ねどんどん意地の悪い表情になるのは、内面は外面へ波及するからなのだろうか」という風に使います。
「トラブルが波及」
「トラブルが波及」とは、誰かが起こしたトラブル、問題が自分の側へ悪影響を起こす時に使う言い回しです。
例えば隣の住人が夜中に喧嘩をして自分が眠れずに寝不足になることは「トラブルが波及」ということになるでしょう。
「トラブルが波及する前に逃げておこう」「同僚のトラブルが波及して、みんなどこかイライラしている」などと使います。
「波及」を使った例文や短文など(意味を解釈)
それでは「波及」を使った例文をいくつか紹介しましょう。
意味の解釈もつけていますので、使い方の参考にしてみてください。
- 「波及」を使った例文1
- 「波及」を使った例文2
「波及」を使った例文1
「一部の者の不満が、他のスタッフに波及するのはまずい」
「波及」とは波紋が広がるように影響が及んでいくという意味があります。
つまりいい意味でも悪い意味でも影響を与えるということになりますので、例文のように「不満」が「波及」するとは悪影響が出るということになります。
「波及」を使った例文2
「夫婦喧嘩を繰り返して、不機嫌や悪感情が子どもに波及するのはいただけないな」
「波及する」とは影響が少しずつ及んでいくという意味になります。
例文は、夫婦喧嘩による、不機嫌、悪感情が子供に伝わるのは良くないことだと言い表しているのです。
「波及」の反対語
「波及」の反対語とはどのような言葉になるのでしょうか。
「波及」には明確な反対語がないのですが、意味合いから当てはまる言葉を探してみましょう。
- 「狭まる」【せばまる】
- 「籠る」【こもる】
「狭まる」【せばまる】
「狭まる」と幅が狭くなること、相手との距離、隔たりが小さくなることを言います。
つまり「広がる」という言葉の反対の意味となります。
「籠る」【こもる】
「籠る」とは内深くに入って、外から察しにくい状態になることを言います。
「彼は、陰に籠るタイプだからなあ」「自分の世界に籠る」などと使います。
「波及」の類語や類義語・言い換え
言葉の意味が理解できましたところで、「波及」の類語、似た言葉、言い換える言葉などもいくつか紹介します。
こちらの言葉も併せて覚えておくといいでしょう。
- 「行き渡る」【ゆきわたる】
- 「浸透」【しんとう】
- 「伝播」【でんぱ】
- 「伝導」【でんどう】
- 「影響」【えいきょう】
「行き渡る」【ゆきわたる】
「行き渡る」とは残る所はなく全てに及ぶ、広範囲に及ぶ、よく知っている、物事がよくわかることを言います。
「この町では、噂はすぐに行き渡るようだ」「細かい点まで注意が行き渡る」などと使います。
「浸透」【しんとう】
「浸透」とは思想、考えなどが人々の間にしみとおり、広がることを言います。
「自由な考え方が学生に浸透している」「まだすべての人に浸透しているとは言えないけれど時間の問題でしょう」などと使います。
「伝播」【でんぱ】
「伝播」とは次々に伝わり、広まることを言います。
また波動が広がることを言います。
「作り話が国中に伝播する」「デマが伝播したおかげでこっちは商売できなくなった」という風に使います。
「伝導」【でんどう】
「伝導」とは伝えて導くことを言います。
「熱の伝導」「熱伝導が悪い」という風に使います。
「影響」【えいきょう】
「影響」とは関係が密接であり、他の物事に力を及ぼし、変化や反応を起こすことを言います。
それが悪いことえあれば「悪影響」と言います。
「こんな本を読んだら、子どもには悪影響を与えます」「良い影響を受けて欲しい」「彼は非常に影響力がある人物だから、お願いしよう」などと使います。
「波及」の英語と解釈
「波及」という言葉は英語ではどのように言い表すのでしょうか。
英語では“spread”、“influence”、“affect”という単語を使います。
例文は“The movement spread to some universities”(その運動は一部の大学にも波及した)、“a ripple effect”(波及効果)などとなります。
いかがでしたでしょうか。
「波及」という言葉の意味、使い方、例文などまとめてお伝えしました。
それでは言葉の意味を正しく理解して使いこなしてください。