「影響」の意味・類語【使い方や例文】
「影響」という言葉は日頃から頻繁に使われている言葉で、カジュアルな日常会話やビジネス文書、ニュースなどでも度々登場してきます。
1日のうちで「影響」という言葉に遭遇しない日はないのではないかと思うほど、よく使われる言葉です。
そういった言葉については、改めて調べることも少ないものですが、詳しく見てみると、知らなかった一面を持っていることもあります。
ここでは、そんな「影響」という言葉について解説していきます。
目次
- 「影響」の意味とは?
- 「影響」はいい意味?悪い意味?
- 「影響」の言葉の使い方
- 「影響」を使った例文・短文(解釈)
- 「影響」の英語と解釈
- 「影響」の類語や類義語
「影響」の意味とは?
「影響」という言葉には、「影(かげ)」と「響(ひびき)」という漢字が使われています。
「物と、物の形と同じになる影」や「音と、音に応じる響」とは密接な関係があることから、「ものごとの力が、他にまで及ぶこと」や「ものごとが密接に関係していること」という意味があります。
- 「影響」の読み
「影響」の読み
「影響」は、「えいきょう」と読みます。
1文字では「影(かげ)」と読む「影」ですが、「投影(とうえい)」や、「魚影(ぎょえい)」など、「影(えい)」と読む言葉もよく使われていますので、読み方には特に問題ないでしょう。
又、1文字では「響(ひびき)」と読む「響」という漢字も、「反響(はんきょう)や、「交響曲(こうきょうきょく)」など、「響(きょう)と読む言葉もよく知られていますので、こちらも読み方には問題ないでしょう。
「影響」はいい意味?悪い意味?
「影響」という言葉は、良い意味でも悪い意味でも使うことができる言葉です。
「インフルエンザの影響でイベントが中止になった」、「台風の影響で野菜の値段が高騰している」のような悪い作用が及ぼされる時にも使われますし、「値下げになった影響で、売り上げが倍増した」、「偉人の影響を受けて勉学に励むようになった」など、良い作用が及ぼされる時にも使われます。
「影響」の言葉の使い方
「影響」という言葉は、「影響を与える」、「影響を及ぼす」、「影響を受ける」、影響を無視できない」といった使い方をよく耳にしたり目にしたりするでしょう。
「環境に良い影響を与える」といえば、「環境に良く作用する」、「健康に悪影響を及ぼす」といえば、「健康に悪い作用を及ぼす」、「景気の影響を受ける」といえば、「景気の良し悪しに左右される」、「影響を無視できない」といえば、「他に及ぼす力を無視できない」という意味で使われています。
「影響」を使った例文・短文(解釈)
「影響」について詳しく解説してきましたので、ここでは「影響」という言葉を使った例文をご紹介しましょう。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
「地元の人しか行かない田舎の小さな定食屋がテレビで取り上げられてから、店の前には行列ができるようになりました。テレビの影響力の大きさに驚いています」
テレビに限らず、雑誌やネットなどで紹介された店に、多くの客が詰めかけるというケースはよくあるものです。
それだけ、人は情報の影響を大きく受けるということなのでしょう。
昨日まで静かだった場所に、突然多くの人が訪れて、あまりの環境の変化に驚くことや、突然の環境の変化に対応できずトラブルになるケースもあるものです。
例文2
「健康関連の番組で、アーモンドが美容に良いと紹介された翌日には、アーモンドが売り切れる店が続出しました。放送の影響を受けるのは早いものです」
特に健康関連番組で紹介された食材は、番組の影響を受けるのが早いといい、放送翌日には、その食材が店頭から姿を消してしまうこともよくあります。
健康や美容に気を配っている人は多いものですが、できることなら手軽に手に入るもので健康になりたいと考える人が多数いるという証なのでしょう。
例文3
「予想に反する大雪の影響で空の便が全便欠航となり、大切な仕事に穴をあける結果になりました」
飛行機は早くて便利な反面、天候に左右されてしまうという一面もあります。
大雪で飛行機だけでなく列車も運休になり、高速道路も通行止めになってしまったら、もう長距離を移動することは困難になってしまいます。
そのため、仕事や約束に間に合わなくなったり、欠席せざるを得ない状況に追い込まれてしまうこともあります。
「影響」の英語と解釈
「影響」を英語に訳す時には、「influence」という単語が使われます。
最近では「インフルエンサー」という言葉を耳にする機会が増え、「インフルエンザ」と聞き間違えた経験がある人もいるでしょう。
この言葉は「社会に対して強い影響力を持つ人」という意味で使われています。
英語にするとinfluenceにrを付けた「influencer」となります。
又、「influence」だけではなく、文章の内容によっては、「効果」という意味の「effect」や、「衝撃」という意味の「impact」といった単語が使われることもあります。
「影響」の類語や類義語
「影響」の類語としては、「差し響き」、「効果」、「作用」といった言葉が良く知られています。
この項では、それらの類語について詳しく解説していきます。
- 「差し響き」
- 「効果」
- 「作用」
「差し響き」
「差し響き」は「さしひびき」と読む言葉で、「他に影響を及ぼすこと」という意味があります。
「株価下落のニュースを連日見ていると、景気に差し響かなければよいがと、不安になってしまいます」、「この道路が渋滞するのは珍しいことですが、今日、大型スーパーが開店したことが差し響いていると考えられます」のような使い方をします。
「効果」
「効果」は「こうか」と読む言葉で、「ある出来事や行為が及ぼす結果」や「効き目」という意味があります。
「この目薬は効果がすぐに表れるので、何度も購入しています」、「今回の大規模イベントによる経済効果は計り知れません」といった使い方がされます。
「作用」
「作用」は「さよう」と読む言葉で、「他に力を及ぼすこと」という意味があります。
「薬効成分が十分に作用するように用量用法を守ってください」、「その開発が環境に作用していることは間違いないでしょう」のように使います。
「影響」という言葉について解説してきましたが、この言葉は「良い力が及ぶ」時にも「悪い力が及ぶ」時にも使え、又、その規模も、大きなものから些細なものまで、幅広く使われています。
そのようなことが、日常的に使う機会が多くなる理由の1つになっているのでしょう。