「臨機応変」とは?意味や使い方!例文や解釈
ビジネスや日常会話で「臨機応変」という言葉を見聞きすることがあります。
一体どの様な意味なのか、使い方や語源なども併せて紹介します。
目次
- 「臨機応変」とは?
- 「臨機応変」の表現の使い方
- 「臨機応変」を使った言葉と意味を解釈
- 「臨機応変」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「臨機応変」の反対語
- 「臨機応変」の類語や類義語・言い換え
- 「臨機応変」の英語と解釈
「臨機応変」とは?
「臨機応変」の概要について紹介します。
- 「臨機応変」の読み方
- 「臨機応変」の意味
- 「臨機応変」を分けて解釈
- 「臨機応変」の由来
「臨機応変」の読み方
「臨機応変」は「りんきおうへん」と読みます。
漢字テストによく出てくる四文字熟語ですので、覚えておきましょう。
「臨機応変」の意味
「臨機応変」の意味は「その場の雰囲気や流れに応じて適切な手段を取ること」です。
ものごとは最初に計画した通りに進むとは限りません。
特に複数の人間が関わってくると、想定外のことが起きる場合もあります。
その様な時に、素早くその場の雰囲気や相手の様子などを察知して、最も満足度が高い行動をすることを「臨機応変」と言います。
ビジネスでは「マニュアル通りではなく相手に合わせた対応をすること」という意味でも使われます。
「臨機応変」を分けて解釈
「臨機応変」の言葉を分けて解釈します。
「臨機」とは、「その時と場合に応じて最も良い方法を取ること」といういみです。
「応変」は「状況の変化を素早く悟り最も良い方法を取ること」
どちらも「最も良い方法を取ること」という点が共通していて、「時と場合」「状況の変化」に応じた行動をすることという意味で使われていることが分ります。
「臨機応変」の由来
「臨機応変」は、中国の歴史書である「南史(なんし)」に書かれている内容から引用されています。
昔、「梁(りょう)」という国「蕭明(しょうめい)」という武将がいました。
彼が戦に赴いた時に、敵を取り囲んだまま中々行動せずにいたので、部下たちが様々な提言をしてきました。
すると蕭明は、「吾自ら機に臨みて変を制す。多言する勿れ『私は自分で機会をうかがい、変化に応じた行動をして成功させる。口出しは無用だ』」と言いました。
この言葉から「臨機応変」が使われる様になったのです。
「臨機応変」の表現の使い方
「臨機応変」は、ビジネスでは「機転が利く人」という意味でのほめ言葉として使います。
就活の時にも自分の長所としてアピールできるポイントになります。
文法的には「臨機応変な〇〇」の時には名詞が続き、「臨機応変に〇〇」の時には動詞が続きます。
「臨機応変」を使った言葉と意味を解釈
「臨機応変」を使った言葉と意味を解釈します。
- 「臨機応変な対応」
- 「臨機応変な考え」
- 「臨機応変に行動する」
「臨機応変な対応」
接客サービスで、その時の状態によりマニュアルにはない対応をすることを言います。
子供が勝ったばかりのアイスクリームを転んで落してしまったので、もう1つあげるなどの気配りがあります。
本来は規則違反なのですが、相手が子供であることからスタッフが判断したことであり、お店のイメージアップにつながるメリットがあります。
「臨機応変な考え」
ものごとがスムーズに流れる様に、今迄とは違うやり方も受け入れることを言います。
相手がどうしても締切に間に合わず、あと半日待って欲しいと言われた時に、他にやるべきことがあればそちらを先行させて待ってあげる、というケースがあります。
猶予をあげることで相手からも感謝されて、人間関係が良くなります。
「臨機応変に行動する」
ビジネスでシステムに不具合が起きてしまい、仕事が進められない状態になってしまいました。
その様な時に今迄のファイルを整理したり、分らないことや優先順位が低くて手を付けていなかったことをやってしまうなど、時間を無駄にしないことを表しています。
「臨機応変」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「臨機応変」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「臨機応変」を使った例文1
- 「臨機応変」を使った例文2
「臨機応変」を使った例文1
「部長が海外出張中だったので臨機応変に判断して進めた」
部長が海外出張中で、いつも先に承認を取る仕事ができません。
そこで自分で判断して、部長には後から報告をするという方法を取りました。
「臨機応変」を使った例文2
「飲食店ではお客様の要望に合わせて臨機応変な対応が望まれる」
レストランでは、お客様が苦手な食材を抜いたり、食べるスピードに合わせて次の料理を提供するなど、その場に応じた対応が必要となります。
「臨機応変」の反対語
「臨機応変」の反対語を紹介します。
- 「杓子定規」【しゃくしじょうぎ】
- 「石頭」【いしあたま】
- 「堅物」【カタブツ】
「杓子定規」【しゃくしじょうぎ】
「全てのものごとをマニュアルや規則に当てはめようとすること」「融通の利かないこと」という意味です。
「石頭」【いしあたま】
「融通がきかず、考え方を変えようとしないこと」という意味です。
「堅物」【カタブツ】
「真面目過ぎて融通のきかない人」という意味です。
「臨機応変」の類語や類義語・言い換え
「臨機応変」の類語を紹介します。
- 「当位即妙」【とういそくみょう】
- 「融通無碍」【ゆうずうむげ】
- 「柔軟性の高い」【じゅうなんせいのたかい】
「当位即妙」【とういそくみょう】
「その場で機転をきかせてすぐに的を射た行動をすること」という意味です。
「融通無碍」【ゆうずうむげ】
「どの様な場面でも自由に考えて行動できること」という意味です。
「柔軟性の高い」【じゅうなんせいのたかい】
「その場で機転をきかせて素早く判断して行動できること」「変化に強くどの様な場面にも適応できること」という意味です。
「臨機応変」の英語と解釈
“He is a flexible person.”
「彼は臨機応変な人だ」です。
“flexible”は「適応力がある=臨機応変」という意味になります。
「臨機応変」には他にも英語表現がありますが、この言葉なビジネスでも良く使われていて、日本人には馴染み易いでしょう。
「臨機応変」は「その場の雰囲気や流れに応じて適切な手段を取ること」という意味です。
ビジネスでほめ言葉として使ってみましょう。